海杉ブログ 木材を中心に書き残したいことを投稿します

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建築保存のあり方

2011年08月10日 12時39分24秒 | 建築関連

旧直方駅の解体差し止め申し立て

このような記事が目に入った。

う~ん。これは、本来の建築保存ではない。旧来のやり方だ!まだこんなやり方をしているのだろうか???

記事の内容は以下の通り


4月に新駅舎が完成し、解体が予定されている福岡県直方市の旧JR直方駅舎について、保存を求める直方市民10人が15日、市やJR九州などを相手に、工事の差し止めを求める仮処分を福岡地裁に申し立てた。

 申立書などによると、旧駅舎は1910(明治43)年の完成で、国の重要文化財に指定されているJR門司港駅よりも4年早い。現存する駅舎では九州最古級という。明治中期に造られた初代の博多駅の部材が使われていると指摘する研究者もいる。

 申し立てをした「101歳直方駅舎の再生を求めるネットワーク」のメンバーは「日本の近代化を支えた旧産炭地の歴史を伝える建築物。炭鉱の記録絵が世界記憶遺産に登録され注目されている今こそ、見つめ直すべきだ」としている。

 メンバーは市に対し、旧駅舎解体の関連予算について支出差し止めを求める住民監査請求もしている。

 旧駅舎は新駅舎に隣接。市はエントランス部分を除き、7月にも解体し、駅前広場として整備する予定だ。仮処分の申し立てについて「申し立ての内容を把握していないため、コメントは差し控えたい」。駅舎を所有するJR九州の担当者は「申し立て内容の詳細がわからないのでコメントできない」としている。


記事は、ここまで

はっきり言って、こんなやり方が通用する時代ではない。運動をしている方は、正しいと考えているのだろうが、邪道だ。建築保存の基本は、所有者の意思が一番にくる。

何が大切なのかを理解してもらわなければ、ならない。

私には、この「仮処分の申し立て」は、嫌がらせの何者でもないと思う。感情だけで所有者が動くことはないと思うが、所有者は気持ちの良いものではないだろう。

建築保存は、人とのつながりから生まれる。建築は、人がいなければ、成り立たないモノだからだ。

仮に保存になったとしても、この建物は、うまくいかないだろう。

この記事を見たときに本当に純粋に建築保存をしているようにはみえないように思えるが、邪推だろうか???

このような場合、建築物を運動している人が全て買い取り、移転して保存運営する覚悟が必要だ。そんな気もなく、行政や所有者を悪者扱いして保存を進めても建物がかわいそうだ。

そんな意味で市民は不幸だろう。


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