海杉ブログ 木材を中心に書き残したいことを投稿します

日々、気づいた事、エクステリアウッドのテクニックを書き綴ります。やりたい時、書きたい時だけ、疲れるので笑笑

建築保存の難しさ

2011年06月29日 07時06分21秒 | 建築関連
ある匿名の方からこのブログにコメントを頂きました。

元々は東京駅の天然スレート瓦の話でした。

私の行動は、転送されてきた内容をそのまま、ブログに転載したものです。

この行動は、大きく二つの意味がありました。東京駅で使用していた天然国産スレート(オリジナル)を使わなくなった。震災で被災した企業の仕事がなくなる。ということと記憶しています。

この匿名の方は、この行動に事実と反することがあることを指摘しています。(詳しくは、コメントを読んでください)

大げさにことを大きくして事実と反すると言っているのでしょう。

また、行動の様子の中で不正行為(犯罪行為と書いてありますが)を指摘しています。

しかし、私が思うに建築保存を多少なりともかじっている人間なら、国産の天然スレートが大量に供給できないことは事実ですし、そのためにスペインから補っている事実は、修復の常識だと思うのです。

オリジナルを使用しないことは、工期の問題とは別ですので、出来るだけオリジナルを使用してほしいという行動は、正しいと思います。そこに、多少の事実と違うことが書かれていても、これは間違いであることぐらい気づかなければ、保存や修復には携わることはできないと考えるのです。考古学は、絶対の確証は全く存在しない学問です。そんな事例は、いやっと言うほどありますから・・・。

不正行為の話も「そう思う」と言うだけで立件されたわけでもなければ、所有者が訴えたものでもありません。私には嫌がらせとしか思えないのです。

本当なら、即削除なのですが、私の信頼する方を非難するコメントが最後の文章にありましたのでブログに取り上げてさせていただきました。


建築保存の基本は、所有者です。

そして、建築保存運動を始めた時点でその多くが負け戦であることを認識しなければなりません。

多くの方は当然のごとく、賛同してくれるのですが、望む成果までには意外と壁は厚く、高いものです。

私はこのギャップが、活動する人たちの中で不協和音をだし、バラバラになるところをいくつも見てきました。

常に建築保存の基本は、所有者であり、多くが負け戦であることを口にしながら、動いていくしかないのです。

建築保存は、本当に難しいものなのです。

できるだけ、関わる人が無理をしないでできる活動にしていきたいと思う今日この頃です。

コメント
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