昨日トレースした実測図の中に、実測時間が65時間と書かれているものがあり、激しくビックリしたのですが、
時間がかかり過ぎ云々の前に、この図を見る限り、逆にどうすればこれだけ時間がかけられるのかと、疑問が
湧きました。
口縁部に折れ曲がった沈線が入って文様を作っていますが、これも割付けて行けば1時間もあれば出来るはず。
粘土貼付だって中心にあるだけ、刻みが入っているとは云っても、何の問題もない。
圧痕なんて尚更で、まして胴部の縄文なんて、彩くりがあっても割付けたらあっと云う間に終わるはず。
残存部が多くほぼ完形品に近くて、かなり形も整った土器ですから、器形を取る時間だってかからないと思うの
ですが、65時間って、何をしていてそんなにかかったのだろう。
元々土師器の坏の実測も、相当時間を要しているようですが、私が勤務していた頃は、こんなふざけた時間の
かけ方をしていたら、毎日のようにプレッシャーをかけられ、円形脱毛症になった人もいたぐらい。
それがいい事とは思いませんが、でも仕事ってそう云うものじゃないのかな。
こう云う仕事ですから、観察は大事だし、急ぐにも限界はあります。
でも何にでも限度っつ~もんが存在する訳で。
今の職員は優しいって事でしょうか。
もしそうなら、優しさを完全に勘違いしている気もしますけどね。
こんな遅い実測されると、こっちにしわ寄せが来るんです。
何時までも実測初心者じゃあるまいし、一体何年作業してるんだか。
本気でいい加減にして欲しいです。