国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

日本の法人税は高いか?共産党(新興宗教も)という貧困ビジネス。

2010-07-12 02:00:00 | 経済投資



テレビを見なくなって良いことの一つは、テレビ討論。
日曜の朝とか油断しているとついつい目とか耳にに入ってしまう。

政治討論だと各党党首というのか議員数や得票率に関わらず出てきてしょうもない発言をする。
少数政党が悪いというのではない。

前にも書いたが政権交代のある二大政党制というのはどうやら国民のガス抜きであって、
つまるところ政権たらいまわしによる談合に近い。

アメリカやイギリスの例を見ればわかるが根っこでは深くつながっている。
だからグローバル・スタンダードを標榜するこの二国以外に二大政党制が定着したという話は聞かない。

少数政党に期待するところ大ではあるが共産党とかなんとか学会の政党の話を聞かされるのははっきり言って苦痛ですね。

貧困ビジネスのカルト政党でしょ。
好きな人だけ見ればいい。
なんとか学会もそうだが会員、党員は選挙で時間もお金も友達も失う。
気の毒な話だ。

民主・自民が談合しての焦点ぼかし政局。
共産党が一番マトモだなどと呑気なことを言う人もいる。
マトモなものですか、単なるいいとこ取りのスカスカという常套手段。

しかしネットの世界は自分勝手の世界。
自分の知りたいことはいくらでも深められる。

一方見たくないものは見ることを強制されない。
逆に言うと、ネットの世界では世の中が広がるチャンスもあるがどんどん狭い領域にオタク化するリスクもある。

ということで私的には全く目に触れない共産党。
日本の法人税は本当は低いというキャンペーンをやっているらしい。
低いならそれはそれで結構だと思いますが。



以下、引用。


共産党という名の貧困ビジネス
城繁幸

「大企業の内部留保」でさんざん雇用問題の議論を迷走させてくれた赤旗が、選挙前にまた妙な話を言いだしている。
なんでも、日本の法人税はいろいろな隠れ優遇策があってむしろ引き上げるべきなんだそうだ。
騙される学生がいてはいけないので簡単に解説しておこう。

仮に、ある会社が日本とアメリカの事業所で1億円ずつ稼いだとしよう。
日本で2億円を確定申告すると8千万円の法人税が発生するが、アメリカでも2500万円ほどの法人税が発生する(法人税率をそれぞれ40、25%とする)。
このままだと明らかな二重課税なので、海外で支払った分は“外国税額控除”としてここから差っ引くことができる。
つまり、結果的に日本国に払う税額は5500万円だ。※

当然、海外展開している企業(つまり海外での売り上げの多い企業)ほど経常利益に対して納める税の額は低くなっていく。
海外売上比率が7割と言われるソニーのような会社を引っ張り出して「ほら見て!こいつは日本政府には12%しか払ってないのよ!」
というのは、なんというか、ほとんど会社ゴロのレベルである。

外国税額控除とは優遇でも何でもなく、2重課税を防ぐための当たり前の仕組みである。

というわけで、ソニーのようなレアケースだけでなく、一般的な大手企業も含めて決算書から実際に計算した
法人税等負担額/税金等調整前当期利益を比較するとどうなるか。

        (%)
日本    :39.3
アメリカ  :31.2
フランス  :30.5
ドイツ   :27.4
韓国    :23.2
シンガポール:13.7

研究開発税制のある電機で比較してみるとこうなる。※2

シャープ:36.8
キヤノン:34.8
サムスン:16.7
LG   : 4.9

研究開発税制等の優遇税制を反映させると、「日本は企業を甘やかしている」どころか、さらにアジア諸国との税率は拡大する。
日本の法人税はやはり、世界最高水準であり、最低10%は引き下げるべきだ。

面白いのは赤旗のロジックで、「税金の低い国で事業活動しているから総所得に対する実効税率は抑制されている」
(だから、下げる必要はない)と書いているが、逆だ。
「日本の税率が高いから、低い国に必要以上に事業が移転している」と言うべきだ。

それから内部留保についても補足しておこう。
何度も述べてきたように、内部留保というのは設備投資などが中心で、それだけの現金預金を貯め込んでいるわけではない。

赤旗は「製造業は有価証券を66兆も持っているじゃないか」と言っているが、だったら150兆円以上ある製造業の流動負債についても言及すべきだろう。

ついでに言っておくと、有価証券への投資が増えたのは、日本国内が低金利なので金を借りつつ、
海外での利益はそのまま海外に投資したためだ。
大手ならどこだってやっている話である。

要するに、共産党の主張というのは単なるいちゃもんレベルであり、「おたくの冷蔵庫に足ぶつけたから金払え」
と言ってメーカーに電話かけて来る人々と同じである。
かつての社会科学は、いったいいつから会社ゴロになり下がったのか。

さて、世の中には貧困ビジネスという商売がある。
生活保護者をタコ部屋に入れて支給額の過半をピンハネするような悪質事業者のことだ。
とはいえ、上記のような生活保護ピンハネ業者にしても、弱者の手元にはとりあえず「屋根つきの宿舎」
というメリットは(多少なりとも)残されている。

一方、日本共産党を信じて付いて行った弱者の手には、何が残されただろうか。

「大企業は内部留保があるから、全員正規雇用が可能なんですよ。だから派遣は規制しましょうね」
こう言う主張を信じて、雨の中デモまでやった人達は、何かを手にしたのだろうか。
ありもしないモノがあるのだと言われ、言いように連れ回されたあげく、むしろ問題解決 からは遠ざかっただけではないのか。

「法人税引き下げ反対、むしろ負担強化」という主張も同じだろう。
彼らの手に残されるのは(企業の雇用減による)失業だけだ。

貧困ビジネス度を「弱者の手元に残される便益の少なさ」で測るなら現在の日本共産党は、日本一の貧困ビジネスである。

※ 実際の控除額には上限があるが、日本より税率の高い国はそうないので、ほぼ全額控除可能。
※2 上場企業対象03~06年会計年度平均・連結(「元気で豊かな日本を作る税制改革」経済産業調査会編)