国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

野村監督胴上げと男の嫉妬

2009-10-26 01:00:00 | 野球、その他スポーツ


野村監督の退団が決まったようだがこれを「男の嫉妬」と一刀両断にしているのが俳優の津川雅彦さん。

チーム浮上の大功労者で球界有数の人気者を切ったのは楽天オーナーの嫉妬なのか。
だとしたら、土曜日の日ハム戦、敗れた楽天野村監督を稲葉ら両チームの選手たちが
胴上げしたシーンをどう見たのだろうか(いいシーンだなあ)。

因みに、稲葉は野村監督が自分の息子カツノリの試合を見に行った神宮の法政の試合で
目に止まり、ヤクルトが指名した。
他のチームからの誘いはなかったと稲葉は告白している。

さて、嫉妬の話。
津川さんによると、自分の中にある嫉妬の感情を根深いコンプレックスに成長させ、
それを巨大なエネルギーに転換させた男が世の中の成功者、リーダーになるケースが多いそうだ。

男の嫉妬は女のそれより深く、おそろしい。

ゆえに経営者は孤独なのだと。
三木谷さん、自分の作り上げた栄誉を野村さんに横取りされるのが耐え難かったという見方です。

もしそうであれば名声をいくら集めたところでそれを尊敬には変換できませんね。
尊敬を伴わない名声など有れば有る程邪魔だと思うが。

しかし、一方で監督はスター選手が嫌いと言う定説もありますよ。
例外は長嶋、ジーコなどの超スーパースター監督。
恐れるものなしの無邪気さ。

野村さんはONの人気の陰で悲哀は十分味わっている。
ある意味、男の嫉妬をエネルギーにしてきたのか。

極貧で育ち高校時代は全く無名。
人気のない南海にホークスにブルペンキャッチャー並みの待遇で入り這い上がった。
嫉妬と言うのはあまりにも失礼だがコンプレックスをバネにした苦労人。

ホームラン王9回(一度は三冠王)の超一流選手。
しかも超クレバーなキャッチャーというとてつもない選手だった。

しかし巨人全盛時代。
ONが太陽なら野村は星か。
王や長嶋には野村流「ボヤキ」は似合わない。

エゴは誰にだってある。
梨田さんは野村さんも聴いていた試合後のインタビューで「自分が育てた(といってはなんですが)
岩隈、藤井のバッテリー」と言っちゃった。

しかし嫉妬までになるとこれは人間性の問題。
屈折っていうか。

これからCSと日本シリーズを闘う直前の解任って....
自分の球団の勝利より大切なものがあったのか。
よかった、この球団のファンじゃなくって、と思った。

津川さん、オセロをはじめ様々な骨太な文学作品にかかわった人だからこそのコメントと受け取りたいです。

自分のこともちゃんと話していますよ。

「身近な者同志ほど、愛憎は増大するものだと言う事だ。」

「役者の場合の最大のライバルも、同世代の同じイメージを持つ他人ではない。
実は兄弟同志の敵意程激しいものはないのだ。」

折しも南田洋子さんご逝去直後の更新です。

「遊び」ブログなのか。
うーん、重い。
しかし噛みごたえあるなあ。

津川雅彦「遊び」ブログから。
http://www.santanokakurega.com/