和深から串本間の42号線上を除いた大辺路の箇所はほぼ歩いたのでしたが、一つだけ残っているところがありました。距離にして30mぐらいでしょうか。有田を過ぎて海中公園も超えると高浜隧道という短いトンネルがあるのですが、昔はトンネルの外周を海側へ回っていたと言うのです。そして岩を刳り貫いた通り穴が残っている珍しい所があると言うので4月の帰省の折に行ってきたのですが、1枚目の潮岬全体の写真を撮るや急に電池が切れてしまって写せず、今回もう一度挑戦となった次第なのです。
4月に行った時はトンネルを越えてから車を停めて海岸へ降り、海岸を歩きながら通り穴へと辿り着いたのですが、今回はトンネルの手前で車を停め、通り穴の方から海へと出てみました。
なるほどトンネルになっています。穴の中から海中公園が見えますが、この穴を意識して正面になるように造ったのではありますまい。
ポールには“大辺路(熊野古道) 通り穴(高浜トンネル横)”と書かれています。岩の前にこのようなポールを置いても42号線を走る車からは見えませんから、誰もやって来ないでしょう。
そしてこれより先には行けません。道は途中で崩落していました。先に(4月に)海側から歩いたので崩落しているのを知っていましたが、今回が初めてなら何故通行止めになっているのか不思議に思ったでしょうね。
これが崩落現場、きっと最近崩落したものだと思います。Googleの航空写真を見ると、ここは未だ崩落していませんし、地図などにも崩落してあるとは書かれていません。
このように下から見ると古くからあった自然に出来た道だったのか疑問です。この石垣や崩落現場を見るとどうも後年造った道ではないのかと思われるのです。
左は潮岬、手前の岩などとのコントラストとも相まって、良い景色です。
右は海中公園、こちらの海はずっと浅いみたいです。有田の海ってこの辺りのことを見ていたので、浅い所と思っていたのです。
下から見える通り穴、道が崩落していなければ、下から見ることも無かったかも知れません。
通り穴の下にあった穴、こちらは自然に出来たもののようですが、実際には分かりません。通るにはちょっと狭いのですが、4月にはここから上に上がりました。あるパンフレットを読むとこちらが古道であって、上のトンネルは旧の県道だったそうです。
穴に入って海を見ると、海中展望塔が見えます。
穴を通り過ぎて東側の海岸へ行けそうなので行ってみたのですが、左側の写真に写っている岩を踏んだらグラッときて、思わずひっくり返りそうに・・・3回揺られて元通りになり、結構バランスええやんと自画自賛したけど、危なかったです。