一昨日、共有名義の土地処理の難しさを書いたが、戦後の苦しい時代では、分筆の測量代が出せずに済ませた土地が数多くある。私が窓口になって固定資産税を納めている「米原」という土地もそうだ。
この土地は、昭和26年2月、自作農創設特別措置法により大前区の有志31名が払い下げたものだが、農地にならなかった付帯地が共有名義になっている。時が経ち、畑が売却されたり、相続人が村外に出たりして、この付帯地にかかる固定資産税を集めるのに苦労している。
毎年、5月に入ると年税額10,900円の納入通知が私宛に届く。十数年前、前任者に頼まれて窓口になったのだが、一口当たり352円を、毎年、交代で徴収に歩かなければならない。当然、立て替えも出てくる。世代が変わり自分の土地がどこだか分からないまま、納税だけしている状態だ。
私が窓口になった折、連絡のつく関係者に集まって貰い、解決策を模索したが、相続が不能だったりで、結局、諦めてしまった。滞納して物納しようというような過激な意見もあったが、立場上そういう訳にもいかず、毎年、一軒一軒集めて納入している。
一度、村の税担当に事情を説明したが、税法上は共有者全員に納税の義務がある、との一言で終わってしまった。立て替えまでして納入しなければならないことに矛盾を感じるが、法律は上手くできている。
今の方法で処理するしかないが、次の世代に引き継げるだろうか。もう窓口も引き継ぎたいものだ。
シバザクラの強さには改めて驚いている。数日前の一枚です。最後まで観察します。
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