先週の土曜日にアイスランド全国で行われた地方自治体選挙は、日曜日には全ての結果が明らかになりました。日本の自民党のような存在である独立党は、住民数が四千人以上の十二の市町のうち十一で第一党となりました。
ひとつだけ第一党になれなかったのがレイキャビクでした。
レイキャビクの結果は次のようになりました。
サムフィルキング(社民党 得票率31,9%で議席5)
独立党(25,7% 4)
明るい未来党(15,6% 2)
進歩党(10,7% 2)
緑の党(8,3% 1)
ピラター(5,9% 1 「ピラター」の意味は「海賊」です)
どこの党も単独過半数には遠く及ばなかったため、月曜日の時点では連立のための話し合いがまだ行われています。ですが普通に考えてサムフィルキング、明るい未来党、緑の党での連立で、これにピラターが加わるかどうか、といったところでしょう。
そうなると市長は63%の市民が望んでいたダーグル・エッゲルトスソン氏がご就任ということになります。ちなみにダーグル氏はもともとお医者さんです。
わりとイケメンなのですが、ここのところは凄み?を持ちたいらしく髭をはやしています。見ていてむさくるしいので剃ってもらいたいものです。
次期市長確実のダーグル氏 髭剃ってくれー!
Myndin er ur DV
今回は直前リサーチをもとにしての予想と実際の投票結果にかなりの差が出ました。これだけ違いが出たのは珍しい気がします。
サムフィルキングは-5,4%、独立党+4,8%、明るい未来党-4,3%、進歩党+5,2%、緑の党+2,2%、ピラター-1,6%。
浮動票の多い選挙の場合は、アナウンス効果といって大勝が予測されると実際には票が他所へ行ってしまうことがあります。今回はサムフィルキングの大勝が報じられていましたから、熱心な支持者ではない人が他を選んだ、ということは十分に考えられます。
私は迷った末に結局自分が所属している党でもある緑の党を選びました。一議席を確保できるかどうか危うい予想でしたし、議席は保ってもらわないとい困ることもありますので。
さて今回の目玉ニュースはやはり進歩党(という名前の保守党)が議席を、しかも二議席も得たことです。進歩党がレイキャビクで議席を持つのは2006年以来八年ぶりのことです。
前々回書きましたように、投票日間近になって進歩党のリストのトップの女性スベインビョルク・スベインビョルクスルグスドティ-ル氏が「レイキャビク市でのモスク建設用土地の認可を撤回する」と発言し、モスク反対の人たちがこぞって票を入れたものと思われます。
この発言はずいぶんニュースでも取り上げられ、「レイシズム」ではないか、という批判もなされました。党の幹部は談話を発表し「スベインビョルク氏の発言は党の方針ではない」と述べました。
本当はどうなんでしょうか?「爆弾発言」ということにして反応を伺ってみるという党ぐるみだったのではないかと想像してしまいます。
モスク建設反対者たちはこの選挙の結果で気を良くしたのか、アイスランドムスリム協会の副代表を務めるサルマン・タミミ氏について「殺してやれ」とか「建設の計画を進めるなら命がやばいぞ」みたいな発言をしました。
実際にはモスクに関するニュースのネット版にコメントとして書き込んだものです。しかし脅迫であることに変わりはありません。書き込みをした二人の人は訴えられることになるようです。当然でしょうね。
世界のイスラム教のニュースを見聞きすると、現代の人権思想とは相容れないような困った実情が多々あるようです。私はそういう点に関してイスラム教を擁護するきは全くありません。しかしアイスランドに住んでいるムスリムに関しては取り立てたトラブルは起こっていません。レイキャビク内での事柄はここの実情に基づいて考えなければフェアではないでしょう。
モスク建設反対の人々はさかんに、イスラム教がどのくらい残酷な宗教であるかを吹聴していますが、反対の音頭を取っている人たちの言っていることも随分と過激で狂信的です。「メッカに核を一発落とせば世界は良くなる」とか。両極端は一致する、の見本でしょうか?
それにしても進歩党はうまく魚を釣り上げたようです。餌に引っかかる方もどうかと思いますが、これもアイスランド的現実です。万が一進歩党が市政の与党になるようなことがあれば、ワタシはコーパボーグルに引っ越します。ああ、でもそうなるとこのブログのタイトルを変えないといけないですね。疲れんなあ...
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
ひとつだけ第一党になれなかったのがレイキャビクでした。
レイキャビクの結果は次のようになりました。
サムフィルキング(社民党 得票率31,9%で議席5)
独立党(25,7% 4)
明るい未来党(15,6% 2)
進歩党(10,7% 2)
緑の党(8,3% 1)
ピラター(5,9% 1 「ピラター」の意味は「海賊」です)
どこの党も単独過半数には遠く及ばなかったため、月曜日の時点では連立のための話し合いがまだ行われています。ですが普通に考えてサムフィルキング、明るい未来党、緑の党での連立で、これにピラターが加わるかどうか、といったところでしょう。
そうなると市長は63%の市民が望んでいたダーグル・エッゲルトスソン氏がご就任ということになります。ちなみにダーグル氏はもともとお医者さんです。
わりとイケメンなのですが、ここのところは凄み?を持ちたいらしく髭をはやしています。見ていてむさくるしいので剃ってもらいたいものです。
次期市長確実のダーグル氏 髭剃ってくれー!
Myndin er ur DV
今回は直前リサーチをもとにしての予想と実際の投票結果にかなりの差が出ました。これだけ違いが出たのは珍しい気がします。
サムフィルキングは-5,4%、独立党+4,8%、明るい未来党-4,3%、進歩党+5,2%、緑の党+2,2%、ピラター-1,6%。
浮動票の多い選挙の場合は、アナウンス効果といって大勝が予測されると実際には票が他所へ行ってしまうことがあります。今回はサムフィルキングの大勝が報じられていましたから、熱心な支持者ではない人が他を選んだ、ということは十分に考えられます。
私は迷った末に結局自分が所属している党でもある緑の党を選びました。一議席を確保できるかどうか危うい予想でしたし、議席は保ってもらわないとい困ることもありますので。
さて今回の目玉ニュースはやはり進歩党(という名前の保守党)が議席を、しかも二議席も得たことです。進歩党がレイキャビクで議席を持つのは2006年以来八年ぶりのことです。
前々回書きましたように、投票日間近になって進歩党のリストのトップの女性スベインビョルク・スベインビョルクスルグスドティ-ル氏が「レイキャビク市でのモスク建設用土地の認可を撤回する」と発言し、モスク反対の人たちがこぞって票を入れたものと思われます。
この発言はずいぶんニュースでも取り上げられ、「レイシズム」ではないか、という批判もなされました。党の幹部は談話を発表し「スベインビョルク氏の発言は党の方針ではない」と述べました。
本当はどうなんでしょうか?「爆弾発言」ということにして反応を伺ってみるという党ぐるみだったのではないかと想像してしまいます。
モスク建設反対者たちはこの選挙の結果で気を良くしたのか、アイスランドムスリム協会の副代表を務めるサルマン・タミミ氏について「殺してやれ」とか「建設の計画を進めるなら命がやばいぞ」みたいな発言をしました。
実際にはモスクに関するニュースのネット版にコメントとして書き込んだものです。しかし脅迫であることに変わりはありません。書き込みをした二人の人は訴えられることになるようです。当然でしょうね。
世界のイスラム教のニュースを見聞きすると、現代の人権思想とは相容れないような困った実情が多々あるようです。私はそういう点に関してイスラム教を擁護するきは全くありません。しかしアイスランドに住んでいるムスリムに関しては取り立てたトラブルは起こっていません。レイキャビク内での事柄はここの実情に基づいて考えなければフェアではないでしょう。
モスク建設反対の人々はさかんに、イスラム教がどのくらい残酷な宗教であるかを吹聴していますが、反対の音頭を取っている人たちの言っていることも随分と過激で狂信的です。「メッカに核を一発落とせば世界は良くなる」とか。両極端は一致する、の見本でしょうか?
それにしても進歩党はうまく魚を釣り上げたようです。餌に引っかかる方もどうかと思いますが、これもアイスランド的現実です。万が一進歩党が市政の与党になるようなことがあれば、ワタシはコーパボーグルに引っ越します。ああ、でもそうなるとこのブログのタイトルを変えないといけないですね。疲れんなあ...
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