肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』、観ました。

2008-01-02 21:24:12 | 映画(あ行)
Avp2_1_1a
監督:コリン・ストラウス、グレッグ・ストラウス
出演:レイコ・エイルスワース、ジョン・オーティス、スティーヴン・パスクール、ジョニー・ルイス、デヴィッド・パートコー

 『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』、映画館で観ました。
南極での死闘の後、プレデターの遺体から飛び出たチェストバスターは宇宙船の
中で“プレデリアン”として成長し、プレデターを殲滅する。コントロール不能となった
宇宙船はコロラドの森へ墜落し、“プレデリアン”をはじめ、宇宙船に潜んでいた
無数のエイリアンたちが獲物を求め飛び出していった。今、人類が最も恐れていた
悪夢が現実となる…。
 いわゆるSF映画史にその名をとどろかせるエイリアンとプレデター、その2大悪玉
宇宙人による“夢のコラボ(?)”を実現させた前作は、そのスーパースターの知名度とは
裏腹に、何ともチープなゲテモノ対決に象徴される、まさにB級SFムービーのそれだった。
まぁ、それはそれとして(オリジナルとは全くの別物と割り切って観れば)ある意味
新鮮で、時に微笑ましくもあり、なかなか楽しめる映画ではあったのだが、今回の
続編に当たっては、どうもその延長戦上にある“マニアックなB級テイスト”とは少々
趣(おもむ)きが異なるのではないか。その作風は、B(級)からA(級)へと僅かだが
押し戻したように見える。というのは、前作みたく無理矢理“架空の古代史(宇宙から
飛来したプレデターが地球に文明をもたらし、神として君臨してたなんて…)”を
でっち上げ、全編にわたって開き直った印象は無く(笑)、少なくとも今作はそこに
“我々の知る地球(?)”が存在し、物語も常識の範囲内で推移する。一方、その
対決構図にしても、前作では人類がほとんど役目を果たさないまま、早々に退場――
早い話が“エイリアンVSプレデターwith人類”の旧図式から、今作では人類が
その(戦いの)輪に入って格闘し、とりあえず“三つ巴”の対決構図が出来上がった。
よって、観客が常に“人類の視点”でもって恐怖を感じ、そのスリルを実感できるのが
大きい。前作では、特に映画終盤、我ら観客は誰に感情移入出来ないまま、残った
両者の対決を“高みの見物”で眺めてただけだもんね。
 ただ、本作の失敗は、人間側にスポットを当てようとするあまり、キャラクターの
数に制限無く、その大風呂敷を広げ過ぎてしまったこと。結局、映画全体が散漫な
印象のまま最終局面に突入し、(ドラマに)行き詰まったらとにかく片っ端から
殺しちゃえって感じに見える。例えば、映画では、しばらくぶりに再会した兄弟と
母娘の2組をメインに展開していくのだが、設定次第でその片方だけにすることも
可能だったはず。ここはもう少し登場人物を整理して、少ない人数により多くの
時間を割いて描いた方が、観る側にとっても素直に楽しめたのではないか。それと
最後に重箱の隅を突くようで恐縮だが、知性・理性を持つプレデターが獲物を
捕まえた後にする皮剥きの行為や、女王アリと働きアリの関係にあるエイリアンが
妊婦の体内に卵を産み付ける場面など、観てて唐突な印象を受ける場面もちらほら。
まぁ、それはあっちを立てればこっちが立たず…、長きに渡ってシリーズが続くと
その過程で生まれた様々なルールが足かせになってしまうようで…。ここはレビュー
冒頭にも書いた通り、これまで単体でのシリーズとは全くの別物だと割り切って、
今はただこの“夢のコラボ”を大きな心で見守ろうじゃないか。





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