先月の新聞の日曜版に逸話が載っていたので、読んでみました。出版に当たり、家族の方から待ったがかかったと言うが、確かに、読み手を惹きつけるがため、事実を脚色しているようだ。
父が死んだとき、気が動転している母は、ふらふらと立ち上がって豆絞りを顔にかけたとか、ああなるほどね。こんな表現でさらりと書いてしまうんですもの。
昭和の時代の家庭の日常。戦争を挟み、子供時代を過ごした思い出。極貧の家庭から、尋常小学校をでて働き若くして、保険会社で役職に就き各地をの転勤族であった父の温かくも、厳しくも、傍若無人さもなんだか、とても愛すべき家庭人に思える。
東京大空襲の翌日に食べた精進揚げの昼食の話しや、父の作るカルメ焼きのおやつ、ライスカレーなど食べ物にまつわる話しや人の死に関する話には、すんなりと引き込まれます。
「寺内貫太郎一家」、「阿修羅のごとく」、「あ、うん」などテレビで活躍した向田さんの文章には、飾らない、ストレートな人間の感情の温かさを感じます。
キーワード「向田邦子」で検索してやってきました。
さっき自分のブログで、
「父の詫び状」生原稿公開の話しを書いたばかり。
彼女の作品は語れるほど読んだことがないので、
これからじっくりと向き合ってみたいと思います。
ではまた。
http://kaminariya.blog95.fc2.com/
その生原稿はやはり万年筆なんですかね。
ブログ素敵ですねえ。
そういえば、家にも万年筆あったな。
20年くらい使っていないけど、さらさらとして書きよいですよね。あれ、まだ使えるのかな、万年って言うくらいだから、試してみるか。