ギンナン
「野次馬」の語源を探した。「せたがや日和」によれば。
自分には無関係なことに関して興味本位で騒ぎ立てたり、人に便乗して面白半分で口を出したりする人のことを表します。
江戸時代から使われているとされるこの表現の由来には諸説ありますが、老いた馬という意味の「親父馬(おやじうま)」から来たという説が有力だといわれています。
基本的に馬は、集団で行動する動物。馬の集団の中でも、老いた馬は体力や権力がなくなり、若い馬の後をついて歩くことが多くなります。さらに、体力のない老いた馬は人間にとっては仕事に使えず、利用価値が低いものです。これらの意味を合わせ、人の後をついて回るだけで価値の低い老いた馬の様を人に例えたのが、野次馬という表現になったと伝えられています。
「野次」の部分は当て字といわれていますが、人に対して大声でからかいや非難の言葉を浴びせることを「野次を飛ばす」といいますよね。この「野次」は元をたどると「野次馬」が略されたもので、明治時代から使われているそうです。そして「野次る」も、野次が動詞化した言葉として定着しています。さらに、野次馬をするような気質を表す「野次馬根性」という言葉もありますが、いずれもあまりいい意味を持たない表現です。