写真の公開は了解を得ています。
高槻成紀
2019年3月24日に、「ちきゅうえいじゅうがっこう」の活動としてのフクロウ・イベントの2回目をしました。1月におこなって好評だったので、それを受けてもう一度行うことにしました。
春らしい良い天気で、30名の子供とその保護者が集まりました。スタッフも最初は少なかったのですが、12人が集まってくれました。
荷物を203号室に移動し、机を並べ替えました。机6つで1テーブルを作り、10人が着席するようにし、これを5つ、そのほかに机4つの小さいテーブルを一つ作りました。そのほかに前に標本類の展示コーナー、後ろに受付の机を用意しました。テーブルには分析用のサンプル、容器、ピンセット、ゴム手袋とマスクを用意しました。
時間になると続々と参加者が集まってきて、部屋がいっぱいになりました。
はじめに関野先生が挨拶として「ちきゅうえいじゅうがっこう」の意義などを話しました。この地球を私たちの次の世代、その次へと引き継ぐことの大切さ、また頭で学ぶだけでなく、実際に見たり、触ったりする実体験だ大切だということです。私もそのような考えから観察会を続けています。
関野先生のお話
それから棚橋さんから事務連絡があり、私がスライドを使って、フクロウの解説をしました。はじめにフクロウの特徴、それからフクロウの食物となるネズミの解説をしました。ネズミには森に住むアカネズミと、草原に住むハタネズミがいることを説明しました。そして八ヶ岳で森林と牧場の関係がフクロウの食べ物にも関係していることを説明しました。それから弘前のリンゴ園のフクロウの話をしました。そこではリンゴの大木があった時代にはフクロウがいたが、高齢化して作業がたいへんになったので、若い木に植え直したら、作業は楽になりましたが、ハタネズミが増えてリンゴの苗木を食べる被害が発生しました。そこで殺鼠剤を巻きましたが、うまくいきません。そこでフクロウの巣箱を作ったらフクロウが戻ってきて、ネズミを食べて被害がなくなりました。その研究をした弘前大学の東先生は私の知り合いだったので、フクロウの巣材を送ってもらうことができました。そこで、八ヶ岳と弘前のフクロウの巣材分析をすることができるようになりました。
それから分析の手順などを説明し、ネズミの骨のニックネームなどを説明しました。
フクロウの説明
説明を聞く子供たち
ネズミの骨のニックネーム
それから作業を始めてもらいましたが、小さい子も一生懸命骨探しをしてくれました。あちこちから「これなんですかー?」という質問が相次ぎました。子供も大人もです。
こうして小さい子も含めて皆さんが骨を取り出し、ネズミの骨を描いた紙の上に置いてもらい、最終的に班ごとにまとめました。
取り出したネズミの骨
ネズミの食べもの、ネズミ、フクロウというつながりの説明
途中で、こちらから「一息入れて、前にある標本などを見にきてください」というまで皆さん骨の取り出しに熱中していました。展示したのは、フクロウの骨格、豊口さんが借りてきたフクロウの翼と足の標本、ドバトの骨格標本、アカネズミの骨格標本、アカネズミとカヤネズミの粘土模型、ネズミの骨の大型模型などです。
標本コーナー
アカネズミの骨格
リスの骨格
フクロウの骨格
ネズミの模型
フクロウの模型
シカの「歌うおじさん」(尺骨)を持つ
フクロウの翼をつけてみる
ヒミズの下あごの骨が出てきたので、置いていた実体顕微鏡で、ヒミズの歯の鋭く尖ったところなどを見てもらいました。
ヒミズの下顎骨
モグラとヒミズの説明をする
実体顕微鏡を覗く
時間が来たので、子供達と記念撮影をしました。
記念撮影
そのあとで、感謝状とおみやげのフクロウの粘土人形を渡しました。
感謝状を渡す
おみやげのフクロウ人形を見てびっくり
おみやげのフクロウ人形
スタッフの皆さん
<資料>
チラシ
高槻成紀
2019年3月24日に、「ちきゅうえいじゅうがっこう」の活動としてのフクロウ・イベントの2回目をしました。1月におこなって好評だったので、それを受けてもう一度行うことにしました。
春らしい良い天気で、30名の子供とその保護者が集まりました。スタッフも最初は少なかったのですが、12人が集まってくれました。
荷物を203号室に移動し、机を並べ替えました。机6つで1テーブルを作り、10人が着席するようにし、これを5つ、そのほかに机4つの小さいテーブルを一つ作りました。そのほかに前に標本類の展示コーナー、後ろに受付の机を用意しました。テーブルには分析用のサンプル、容器、ピンセット、ゴム手袋とマスクを用意しました。
時間になると続々と参加者が集まってきて、部屋がいっぱいになりました。
はじめに関野先生が挨拶として「ちきゅうえいじゅうがっこう」の意義などを話しました。この地球を私たちの次の世代、その次へと引き継ぐことの大切さ、また頭で学ぶだけでなく、実際に見たり、触ったりする実体験だ大切だということです。私もそのような考えから観察会を続けています。
関野先生のお話
それから棚橋さんから事務連絡があり、私がスライドを使って、フクロウの解説をしました。はじめにフクロウの特徴、それからフクロウの食物となるネズミの解説をしました。ネズミには森に住むアカネズミと、草原に住むハタネズミがいることを説明しました。そして八ヶ岳で森林と牧場の関係がフクロウの食べ物にも関係していることを説明しました。それから弘前のリンゴ園のフクロウの話をしました。そこではリンゴの大木があった時代にはフクロウがいたが、高齢化して作業がたいへんになったので、若い木に植え直したら、作業は楽になりましたが、ハタネズミが増えてリンゴの苗木を食べる被害が発生しました。そこで殺鼠剤を巻きましたが、うまくいきません。そこでフクロウの巣箱を作ったらフクロウが戻ってきて、ネズミを食べて被害がなくなりました。その研究をした弘前大学の東先生は私の知り合いだったので、フクロウの巣材を送ってもらうことができました。そこで、八ヶ岳と弘前のフクロウの巣材分析をすることができるようになりました。
それから分析の手順などを説明し、ネズミの骨のニックネームなどを説明しました。
フクロウの説明
説明を聞く子供たち
ネズミの骨のニックネーム
それから作業を始めてもらいましたが、小さい子も一生懸命骨探しをしてくれました。あちこちから「これなんですかー?」という質問が相次ぎました。子供も大人もです。
こうして小さい子も含めて皆さんが骨を取り出し、ネズミの骨を描いた紙の上に置いてもらい、最終的に班ごとにまとめました。
取り出したネズミの骨
作業の最後の方で黒板にフクロウとネズミの絵を描いて、次のような話をしました。
「フクロウはネズミを食べます。ネズミは何を食べる?」
「ドングリ」
「むし」
など声が上がりました。
「そうだね。色々食べるけどネズミが食べるのだから、小さいものだね。こうして、植物や昆虫などをネズミが食べ、ネズミをフクロウが食べるというようにつながっているんだよ。ネズミはフンをするから、それを食べる生き物もいるんだよ」
「考えてみると、このネズミは音もなく襲ってきたフクロウに食べられて、巣の中に骨を吐き出された。それを弘前大学の人が拾って、私のところに運ばれてきた。それを今日、武蔵野美大のこの教室に運ばれてきて、皆さんがピンセットで取り出した。思えばこの骨は大旅行をしたし、普通なら土に還るところを不思議な運命でここにあるということです」
「フクロウはネズミを食べます。ネズミは何を食べる?」
「ドングリ」
「むし」
など声が上がりました。
「そうだね。色々食べるけどネズミが食べるのだから、小さいものだね。こうして、植物や昆虫などをネズミが食べ、ネズミをフクロウが食べるというようにつながっているんだよ。ネズミはフンをするから、それを食べる生き物もいるんだよ」
「考えてみると、このネズミは音もなく襲ってきたフクロウに食べられて、巣の中に骨を吐き出された。それを弘前大学の人が拾って、私のところに運ばれてきた。それを今日、武蔵野美大のこの教室に運ばれてきて、皆さんがピンセットで取り出した。思えばこの骨は大旅行をしたし、普通なら土に還るところを不思議な運命でここにあるということです」
ネズミの食べもの、ネズミ、フクロウというつながりの説明
途中で、こちらから「一息入れて、前にある標本などを見にきてください」というまで皆さん骨の取り出しに熱中していました。展示したのは、フクロウの骨格、豊口さんが借りてきたフクロウの翼と足の標本、ドバトの骨格標本、アカネズミの骨格標本、アカネズミとカヤネズミの粘土模型、ネズミの骨の大型模型などです。
標本コーナー
アカネズミの骨格
リスの骨格
フクロウの骨格
ネズミの模型
フクロウの模型
シカの「歌うおじさん」(尺骨)を持つ
フクロウの翼をつけてみる
ヒミズの下あごの骨が出てきたので、置いていた実体顕微鏡で、ヒミズの歯の鋭く尖ったところなどを見てもらいました。
ヒミズの下顎骨
モグラとヒミズの説明をする
実体顕微鏡を覗く
時間が来たので、子供達と記念撮影をしました。
記念撮影
そのあとで、感謝状とおみやげのフクロウの粘土人形を渡しました。
感謝状を渡す
おみやげのフクロウ人形を見てびっくり
おみやげのフクロウ人形
フクロウの人形は子供の人数分を作っていたのですが、キャンセルがあったので、スタッフが喜んでもらっていました。
スタッフの皆さんはこちらが何も言わないでも、自分のすべきことを考えてテキパキ動いてくださいました。自然についての本作りや、子供の環境教育などに関心のある人もいて、あとでお昼を一緒にしましたが、話が盛り上がりました。
スタッフの皆さんはこちらが何も言わないでも、自分のすべきことを考えてテキパキ動いてくださいました。自然についての本作りや、子供の環境教育などに関心のある人もいて、あとでお昼を一緒にしましたが、話が盛り上がりました。
スタッフの皆さん
振り返ると、二度目であったこともあり、全体にリラックスした雰囲気でした。事前にスタッフと保護者に「子供たちに、調べるって楽しいんだと感じさせることが目的です」と伝えていたのですが、その点で言えば十分に目的を果たせたと思います。
皆様、ありがとうございました。写真は豊口信行さんの撮影です。
皆様、ありがとうございました。写真は豊口信行さんの撮影です。
<資料>
チラシ
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