玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します

ドングリの上はどっち?

2016-03-30 08:06:30 | 生きもの基礎知識
「ドングリ」という名前の植物はありません。ナラやカシの実をドングリと呼びます。ナラとカシは落葉と常緑の違いで、分類的には近縁です。玉川上水にはカシは少なめで、なんといってもコナラとクヌギが多く、たくさんのドングリが落ちています。

 
コナラのドングリとクヌギのドングリ

 さて、ドングリについてのクエスチョンです。

ドングリのお尻とチョンと尖ったのの、どっちが上でしょう?
「お尻というくらいだから、これが下でチョンのほうが上ですか?それとも、帽子をかぶっているみたいだから、こちらが頭でチョンのほうが下でしょうか?


ドングリの上下

ドングリは秋のうちに根を出します。根は植物の下にあるのだから、根を出すほうが下のはずです。根はチョンのほうから出ています。

コナラのドングリからの芽生え 2016.3.22

ということは「チョンのほうが下、帽子のほうが上ということになります。
というのは実は正しくありません。
ドングリの中身は子葉です。つまり根を出したのは子葉、つまり双葉です。根を出したあとは同じほうから茎を伸ばして本葉を出します。上の写真をよ見ると小さい茎がのびつつあるのがわかります。だから、ドングリのチョンは根を出すという意味では上になり、茎を支えるという意味では下になります。


コナラのドングリから出た根と茎(2016.3.22)

ということで、チョンは上でも下でもなく、上下のあいだにあるということになります。


 
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