玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します

タネを運ぶ鳥たち 感想

2023-03-12 10:23:28 | イベント
青木計意子
高槻成紀先生
検出された種子の写真、素晴らしい世界が詰まった写真、美しくて、、しみじみとみてしまいます。。知らないことばかり、学ぶことばかり、で、、
そういう場や学びのきっかけを与えてくださっていることに感謝です。
本当に有難うございました。論文もゆっくり読ませていただきます。

高槻:いつも撮影をありがとうございます。

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青木野枝
3月11日はありがとうございました。大人3人で初参加しました。3人とも参加して本当によかったと思っております。
 最初に見せていただいた緑色の自然がどんどん減って飛地となっていく図は、そこで動物がどのように生きていくのかを考えさせられる内容でした。わかりやすい図解でした。
 そして鳥に歯が無いと初めて認識しました。そういえば無いなぁ!と。その他、砂肝の砂は砂だったのだ、等など私にとっては凄い発見で、知らないことだらけでした。
 樹種はエノキ担当で、あれからエノキ見ると親近感が湧きます。近寄って見てしまいます。鳥がいると何食べてるかなぁ、と。
 種子とはなんと不思議で素晴らしいものでしょう。あの小さい中に全てが詰まっているようです。先生の送ってくださった「検出された種子」の写真は、本当に美しいです。
 この講義を経験して、自分のいる場所が全く違う場所に見えてきました。住んでいる空間が人間のものだけではない、と頭でわかっていても全然理解できていなかったのだと実感しました。論文もありがとうございます。興味深いです。ゆっくり読ませていただきます。本当にありがとうございました。
 リー智子さんにも大感謝です。続けてくださることで、たくさんのこどもたち(大人も)が貴重な経験をしていけるのだと思います。ありがとうございます!

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稲葉のぞみ
 あれだけの量の木の実(タネ)をつぶさに見る、という行為そのものが初めてのことだったかもしれません。大量のタネを見分けるのはなかなか難しいものだなと感じました。「分類」...という作業ですよね(『キュッパのはくぶつかん』という絵本のことを思い出しました。森で拾ってきた大量の“あらゆるもの”を分類する、小さな丸太の男の子のお話です)。
高槻:「分類」というのは2つの意味があります。生物学で分類学というのはtaxonomyといって、種(しゅ)を土台として例えばサクラならヤマザクラとかイヌザクラなどが同じグループ(サクラ属)に属し、他の属(例えばバラ属)などとまとめてバラ科に属すなど、上のグループを分けます。このような単位をtaxonといい、それを研究するのがtaxonomyで牧野富太郎はこの分類学者です。今回行ったのも「分類」ですが、これは仕分けをしただけですからsortingです。

 もう少し時間があればいいなと思いました。そうしたら、タネの特徴が少しずつわかりかけてきていたので、納得いくまで分類ができたような気がします。たくさんあるタネも大事ですけれど、よくわからないタネ(不明のタネ)を把握しておくことも大事ですよね。もうちょっと、そちらのほうにもエネルギーを注げればよかったなと思いました。
高槻:大人向けのイベントとして種子の違いなどの実習をするのがいいかもしれません。子供(特に低学年や幼稚園児)にはちょっと難しいです。

 あと、備品の大切さも痛感しました。透明のカップは、少数派の「不明のタネ」を入れておくのに必須ですよね。多めに用意するにこしたことはないのだなと感じました(小さめの透明のチャック付き袋も同様)。
 「自分で動けないなら、動ける誰かに助けてもらえばいい」という生き方をする植物がいるということ。この講座で改めて知りました。とてもしなやかで、素敵な生き方ですよね。ヒトの暮らしにもあてはまるかと思うのですが、一人ですべてやろうとしたら、疲れます。いろんな人に頼れるほうが、楽なこともあります。植物のそういう生き方の大切さを、この講座を通して教えてもらった気がします。
 鳥の種類により、好みの実が違うというのもとても面白いです。公園の樹木の名前のところにも、「この木の実は、ムクドリのお気に入りです」とか、
よく来る鳥のことまで書いてあったらいいなと思いました。公園に「よく来る鳥」の看板は見かけますが、木ごとに「よく来る鳥」を表示したものは見たことがないので。
 この季節になると花をついばむ鳥もよく見かけますが、鳥ごとに好みの「花」も、きっと違うのでしょうね。家の前の公園でも、河津桜をたくさんのメジロがついばんでいましたが。「木と鳥の組み合わせ」にも、もうちょっと注目して見るようにしたいと感じました。
 タネを数える作業、私は個人的にすごくやりがいを感じましたので、もっと時間があったら、ぜひ、徹底的にやりたいと思いました。
 今回も、とても貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。

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種子のお写真、ありがとうございました。素敵ですね。あの小さなトレイの中に、こんなにもいろんな形、色、大きさの種があったとは、感動です。「種の教室」みたいですね。小学校の一教室の集合写真のようです。雑多な感じが、やはり見ていて楽しいですし、面白いです。実際の世の中も同じなのでしょうね。これが同じ種ばかりになってしまったら、味気ないような気がします。いろんなものが存在する世界、大切にしたいです。
次のワークショップも、楽しみにしております。

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作道夕海子
 ハゼの木の種分類をしました。最初、バットの中を見た時には、全く種の区別がつかず、どう分ければよいのだろうと戸惑いましたが、一つ種を見つけ、その種が何の種なのか認識出来ると、その種を見分けて探し出せるようになり、少しずつ分類が出来るようになりました。気が付くと親の方が夢中で探していました。前に参加した、木の実草の実やふくろうの時もそうでしたが、今までは認識していなかったものが、認識できるようになると、見える世界の彩度が増すというか、見える世界が豊かになる様に感じます。今回も、とても豊かな体験でした。また、機会があれば参加したいです。
貴重な体験をありがとうございました。

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櫻井
 土曜日の講座ありがとうございました。
 お家でふりかえりをした際に、家族で話したことは、都市での木と動物の関係でした。私たちが住む都市部において、たぬきと鳥の生活圏である木がある場所は、人間が自分たちの住処を作り込み過ぎてしまった為に減っています。鳥たちが運ぶタネの落ちる場所が、アスファルトや痩せた土でなく、豊かな生態を育める土であったなら、どんなに多様な植物と動物が育ち、わたしたち人間も自然の一部となって暮らせる場所であったかと思わずにはいられません。
 瀬良は、鳥やたぬきのために(人間が)もっと木を植えなきゃいけないよねと言っていました。私は、都市で元来ある生命のサイクルが活性化する為には、土も重要だと思いました。鳥たちが運んだタネが自然と芽吹き、人間以外の植物や生き物が都市に増えると想像してみたら、わくわくしてきました。
 地球の未来のために、どこか遠い自然保護区ではなく、人間が密集する都市部においても、自然のサイクルを考慮した環境作りに努めたいと考えを巡らす今日この頃です。

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世古成子
 これまでに高槻先生のお話を聞く機会は、何度かありました。地道な観察やその後のデータ処理に裏付けされたお話は、説得力があり、頷かされることが、多々ありました。
 今回、タイトルに惹かれて、漠然とした気持ちで参加いたしました。2時間ほどで、室内で一体何をするのだろうと思いながら。実際は、高槻先生の日頃の観察・収集をもとに、種の数を調べるという活動でした。にわか研究者(?)の端くれを味わいながら、データ収集をしながらの発見の面白さと途轍もない労力の必要性を実感いたしました。
 鳥の糞に含まれている種を調べるものと思い込んでいた私は、始めのお話で、吐き出されたものであると知ったことが衝撃的でした。
 そして、とても地味な活動にも関わらず子どもたちが熱心に活動していることに驚きました。親御さんの関心やら理解があってのことだと感心いたしました。
 高槻先生が、カメラを常時持って撮影されていると知り、それなら私にもできそうだと思いました。自ら進んで、収集やらデータ処理はハードルが高過ぎてできそうもありません。
 また、このような機会があれば、参加して、目を開きたいと思います。ありがとうございます。
 いただいた写真図鑑(?)、実によくできていて素晴らしいですね。持ち歩きの宝物にします。

高槻私も退屈な作業を小さい子がどのくらいできるか不安もあったのですが、思いがけず楽しそうにしていました。冊子の写真は私が日ごろうつしているものですが、折り畳みの妙はリーさんのおかげです。

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古川佐和子(小6)
自分が普段食べる果物は、実の部分が多くて種は小さいものが多いけれど、今回触った鳥が運ぶ種は実自体が小さくて実の部分が小さく種の部分が割合として大きいので驚いた。鳥が食べた後に口から出していることも知らなかったので勉強になりました。色々な種を知ることが出来てよかったです。


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高田悠佑(2年生)
思ったより鳥によって持ち込まれた種は、少なかったです。今度は、ハゼノキ、トウネズミモチ、エノキ以外の木も調べてみたいです。また、都会でなくても、森や林でも、鳥たちは、種を運んでいるんですか。そして、表を見ると、数が少ない種類もありましたが、これはどういうことですか。
高槻:想像してみてください。その木のタネが多いのはわかりますね。その木に来る前に鳥が食べていたタネを吐き出すので、あまり多くありませんが、周りにその木がたくさんあれば少し多くなります。木によって果実の数が違うし、一つの果実の中にあるタネも1個から20個くらいまで違うので、木があまりなくて、果実も少ないと運ばれる数は少なくなります。

高田稜生(5年生)
種を数えるのが楽しかったです。木から落ちてくる実が多いことを楽しく実証できたことがよかったです。

高田奈津(母)
次男と参加したフクロウの会に長男も興味を持ったので、今回は兄弟で参加させていただきました。最初は兄弟で揉めたりしていましたが、途中からは種を観察したり分類したり数えるのに夢中。1000を超えた時は大盛り上がりでした。
 どんな質問にも先生が真摯に答えてくださるので、わからないことがあるとすぐに質問するようになった次男の姿が印象に残っています。
 自然の力を借りながら植物が種を運ばせることはなんとなく知識としてありましたが、実際に鳥や風が運んだであろう小さな種を手にすると、こんなささやかな営みで大昔から子孫を繋いできたのかと、改めて途方もないことに思えました。次回もまたぜひ参加したいです。ありがとうございました。

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古川久美子(保護者)
 講座のはじめの緑の写真のスライドが印象的でした。自然あふれる田んぼの風景、家はあるけれどもすぐ隣に畑や山があるまだ素朴な風景、そこから一気に東京の都心のほとんど緑のないビルの立ち並ぶグレーの景色、、胸がキュッとなりました。小平を上空から撮った写真が出てきてここに残る貴重な緑がこのままあり続けますようにと思いました。とても分かりやすい写真でしたので子どもたちも何か感じてくれていたらと思います。
 そして大量の種に最初はぎょっとしましたが、見慣れてくると違う種類の種も分かるようになり冊子から該当する種類を探して名前を見つけるのは楽しい作業でした。種を運んで豊かな自然をつなぎ続けている鳥や動物や虫たちに感謝です。
 参加させていただきありがとうございました。

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渡部 丈(小学1年)
とりのたべたものを しらべました。
エノキのみが279こでした。たのしかったです。むくどりやひよどりが すきなみでした。



渡部 杏(年中)
たねをかぞえるのがたのしかった。


渡部 岳(父)
 普段は見過ごしてしまう小さなものから広がりのある調査や研究ができることに驚きました。

渡部 絢音(母)
 地道な情報集めを重ねる中で、分かることがたくさんあるということを実際に体験して知ることができました。どうもありがとうございました。


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リー智子(主催者)
 (子供向けのイベントをしてきましたが、これは)初めての内容でした。まず驚いたのはタネの数が膨大ということです。その何百とあるタネの中から、違う種類のタネをより分けるというのだからびっくりです。こどもたちにはどんな体験になるのかとちょっぴり不安でしたが、楽しかったとの感想を聞き安心しました。
 「大変そうだな~」と思いつつ、実はこういう地味な作業から学ぶことはたくさんあると私は思っています。またこれだけタネを見つめたのだから、今後この子達は知っているタネは見分けられるようになるでしょう。一つ一つは小さなことですが、これを積み上げていくと、いつかは自然界のストーリーを読み解いていく力がつくのだと羨ましく思いました。なかなか新しいことは覚えられない私ですが、いつかは自然界のストーリーを読み解けるようになりたい、というのがこういう企画を継続している一つの原動力にもなっています。

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高槻成紀
 今回、皆さんが数え残した種子を数えたら4000個余りでした。実は私はこのテーマで論文を書きました(もうすぐ印刷)。4種類の樹木で、12月から2月まで毎週回収し、合計は1万4000個余りでした。皆さんの感想は「すごいたくさん」のようですが、自然を調べる作業としてはこのくらいは大したことはありません。「単純作業をやらされる」と感じれば退屈極まりないことですが、「これが分かれば、自然の話が聞ける!」と思えばこんなに胸躍ることはありません。子供が意外と退屈しないのは、もしかしてそのこと(ホンモノを触っている!)を直感しているのかもしれません。大人が本気でやっていることを見てもらうのも大事だと思います。


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タネを運ぶ鳥たち データ

2023-03-12 09:10:05 | イベント

皆さんに数えてもらったタネの数と、対象とした樹木から落ちたタネを私の方で数え直したのが下の図です。ハゼノキは外から運び込まれたのが11.8%でしたが、その中でトウネズミモチが多くありました。トウネズミモチは96%がトウネズミモチで、エノキは運び込みが13.8%でした。つまり大体9割がたがその木から落ちてきたもの、1割ほどが外から運び込まれたものだったということです。



 それを数字で示したのが下の表で、上の3つは調べた木そのもののタネで上から落ちてきたものです。それ以下のものが運び込まれたもので20種ほどがありました。木ごとに見ると、ハゼノキが14種、トウネズミモチとエノキは10種でした。ハゼノキではトウネズミモチが、トウネズミモチではマンリョウが、エノキではイヌツゲが多いのが目立ちました。
 外から運び込まれた種子のほとんどは鳥が食べるタイプのものでしたが、ケヤキだけは風で飛んできたものです。鳥や哺乳類が食べて運ぶのは多肉果と呼ばれる、食べておいしい果実です。多くのものはジューシーですが、ハゼノキは水気はなくて脂質が豊富なので、エネルギーを必要とする鳥類が食べます。センダンなどもそのタイプです。鳥は目がいいので、目立つ赤系の色や黒系の色の果実が多く、多くのものは直径6,7ミリで鳥がひと飲みできるものが多いです。


 この調査は、こういう果実が都市の緑地で鳥に食べられて種子を運んでもらっている(あるいは運ばせている)ことの実態を示したことになります。


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タネを運ぶ鳥たち 2

2023-03-11 08:35:42 | イベント
データは こちら
感想は こちら

「机の上にバットがあるので、このタネを入れます。その木のタネがほとんどですが、その中に少しだけどそれとは違うタネがあるはずです。それが、その木に来る前に鳥が別の木で食べて運び込んだものです。それをを探して、取り出して、小さな容器に入れてください」

 「私はいつでもカメラを持っていて果実があると写真を撮ります。それと小さいチャック袋を持っていて果実をとって5ミリ間隔の格子のついたシャーレの上に置いて写真を撮り、その後で茶こしに入れて果肉をとって種子を取り出してその写真も撮ります。その、野外、果実、タネの写真を並べました。それを(主催者の)リーさんがうまいこと冊子にしてくれました。


冊子を見る(A 青木さん撮影)

「これを見ながら出てきた種がどれか当ててみてください。もちろん質問してくれたら教えます」
と言って作業に入ってもらいました。参加者は大人、子供を合わせて30人余りでしょうか。6つの机に分かれて作業をしてもらいました。



  A

  A


「これなあに?」A

顕微鏡をのぞく(A)

 私は日頃から種子を採集しているので、今回出てきそうな種子をポリ袋に入れてファイルに並べておきました。

標本を見比べる(A)

絵を描いたよ(A)

 色々質問があり、おしゃべりしながら、40分くらいでしょうか、だいたい取り出しが終わったようでした。

「ではまだのところは作業を続けてもらって、たくさんあったタネの数をかぞえてもらいます」
「えーっ!」
「それにはこのカウンターを使います。」
と言って使い方の説明をしました。子供たちは興味を持ったようでした。ある班では1000個を超えたようで男の子が大きな声で「やった!1000を超えた!」と言っていました。それから黒板にタネの種類ごとに数を書き出してもらいました。

「数は少ないですが3本で15種類もタネが運ばれていました。木によって多い少ないがありますが、これは来る鳥の好みによって食べる果実が違うからですね。またその木の周りにある木がどういう木が多いかによっても影響されます。いずれにしても住宅地という海の中に浮かぶ島のような緑地を鳥が行き来することでタネを運んでいるのは確かだということがわかりました。」

「今日はこの前のようにおみやげがなくて申しわけないんですが、リーさんが作ってくれたこの冊子はいいおみやげになると思います。この前はフクロウの人形をあげたけど、今日は石粉粘土という粘土を少しずつ上げるので後で鳥など作ってみてね。」

鳥を作る(A)

「乾くと石膏みたいに硬くなって、絵の具や色鉛筆でぬれるからね。それから大人にはオリジナルの野草の絵葉書を持ってきたのでどうぞ」

絵はがき(A)

 そうこうしているうちに時間になったので、子供たちと記念撮影して解散としました。今日も「楽しみながら学ぶ」ができたように思います。




青木計意子さんによる写真はAをつけました。
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タネを運ぶ鳥たち 2023.3.11

2023-03-11 08:32:38 | イベント
データは こちら
感想は こちら

検出された種子


都会の子供はどうしても自然に接する機会が少ない。そういう子供たちに自然の面白さを体験してもらいたいと思っています。そういう考えで、今回は鳥がタネを運ぶということをテーマとしたイベントを用意しました。


 初めにスライドで説明したのは次のようなことです。「原生林」と呼ばれる見事な林は今は少なくなりましたが、山奥には残っている場所があります。しかし日本の多くの場所、特に平地は田んぼや畑になりました。



スライドを見ながら
「これなんというか知ってるかな?」
と聞くと
「田んぼ!」
と元気に答える子がいました。
「田んぼと畑の違いはわかるかな?」
「あの、田んぼは水が入っていて、畑は土のところ」
「そうだね、畑は土地にイモや野菜を植えるところ、田んぼは水を入れて稲を育てて米を作るところだね」
「この写真の後ろの方に山があって林があるけど、さっきの林とは違って同じ色の緑で隣はハゲてるね。これは家を建てるときに使う材木を作るための木を植えてるんだ。そういうふうに人が林を使うようになりました」


と言って、次には東京上空の写真を見せました。
「大都会になるとビルがいっぱいになって、緑が海の島のようにしかなくなってるね」


 ここまで、人が増えるにつれて林が失われていくことを写真で紹介しました。
 その後で、その様子を図で説明しました。緑がなくなるとタヌキが住めなくなる、それでも体が小さくて飛べる鳥なら生きることができる。そして木のタネを運ぶという役割を果たしている。そのことを調べてみようという説明をしました。



 追加として、鳥には歯がないこと、つまり食べ物は飲み込むことと、砂嚢を持っていて、そこに砂が入っていて、強力な筋肉で伸び縮みをさせて食べ物を砕いて、食道を逆流させて吐き出すことを説明しました。「鳥は空を飛ぶために軽くしないといけないので、ヒヨドリくらいなら食べてから糞として出すのに30分ほどしかかからないんです」というと皆さん驚いていました。


 「今日は、ハゼノキとエノキとトウネズミモチという3つの木の下で拾ってきたタネを調べてもらいます。」




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