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安芸高田市・甲立古墳 後円上部から4世紀の埴輪列と石敷遺構が出土

2011年11月17日 | Weblog
 安芸高田市教委は16日、県内で最古級、3番目に大きい4世紀後半の前方後円墳「甲立(こうたち)古墳」(安芸高田市甲田町上甲立)の後円部分から、河原石を長方形に並べた石敷遺構と、周辺を囲むように4世紀代の円筒埴輪、楕円筒埴輪の埴輪列の跡が見つかったと発表した。広島県内で4世紀の埴輪列と石敷遺構が確認されたのは初めてという。
 石敷は後円部の南東墳頂部にあり、拳から手のひら大の石が長さ6・3m、幅2mの長方形に敷かれていた。周辺では崩れたと思われる石が見つかっており、当初の幅は4m近かったとみられる。また、埴輪の列からは円筒埴輪(直径約30cm)15基と楕円筒埴輪9基の土台部分が出土し、石敷付近からは数基の家形埴輪の破片も見つかった。 楕円筒埴輪とともに家形埴輪も県内最古の出土例という。
 石敷の下には、竪穴式石室か粘土槨の「墓壙」があると思われるが、今回も確認されていない模様。
 現地説明会が23日(水・祝)午前10時からと、午後1時半から開かれる。
[参考:中国新聞、読売新聞、安芸高田市HP]

過去の関連ニュース・情報
2010.11.20甲立古墳 県内最古の家形埴輪片?が出土
 前方部頂上付近の中心から1辺10~15cm、厚さ1cmの形象埴輪片10点が見つかった。筋状の模様や形から、県内最古の出土例とされる4世紀後半の家形埴輪の屋根の一部と推定。
 埋葬施設として、棺を入れるために掘られた長方形の穴の中に竪穴式石室か粘土槨の「墓壙」があるか確認中。
2010.10.7甲立古墳 測量と部分発掘調査を実施
2009.11.22甲立古墳 広島県内で3番目に大きい前方後円墳が見つかる
 全長75m、高さ13m、4世紀後半築造の前方後円墳と確認、地名から「甲立古墳」と命名された。
 埴輪を置くテラス状の段築が2段に築かれ、周辺から円筒や舟形埴輪片約20点が出土。
 未盗掘でほぼ原型のまま残っており、後円部中央に竪穴式石室があると見られる。
 前方後円墳の規模は、東広島市の三ツ城古墳(全長92m、5世紀後半)、神石高原町の辰の口古墳(全長77m、4世紀後半)に次ぎ3番目。

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