歴歩

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川崎市・野川神明社南遺跡 第2次調査現場見学会 H22.3.13開催

2010年03月18日 | Weblog
 川崎市宮前区野川の野川神明社の南側では、老人ホーム建設に伴い昨年末から「野川神明社南遺跡第2次調査」として発掘調査が行われている。これまでに、弥生時代後期(3世紀末)と奈良時代(8世紀頃)を中心に多くの建物跡が発見されている。特に、南北に軸を揃えた掘立建物跡は、調査地点の北側に位置する7世紀末創建の影向寺(注1)やその東側に位置する古代橘樹郡衛との関係が推測される。
 17日東京新聞による市教委への取材で、奈良時代ごろの掘立柱建物の跡とみられる遺構11棟が見つかったことがわかった。
 今回の調査は、橘樹郡衙推定地の南西約500mで、これまで畑だった土地。昨年12月から今月までの予定で行われている調査でも遺構のほか、平安時代の土師器などが出土し、土師器などは橘樹郡衙推定地で見つかったものとよく似ているという。
 現地見学会が3月13日(土)10時と11時の2回開かれる。(実施済み)
[参考:2010.3.10宮前区観光協会HP、川崎市HP、2010.3.18東京新聞]

(注1)影向寺
 天台宗威徳山月光院影向寺(ようごうじ)。縁起によると、天平12年(740)聖武天皇の勅願により、僧行基により開創した。「影向」とは神仏の憑りますところという。
[参考:影向寺境内説明板]
 たびたび行われた寺域の発掘調査等によって、創建は①では7世紀後半頃、②では7世紀末頃と推定している。
[参考:①「古刹影向寺」/三輪修三2006年、②古代川崎発見/川崎市教育委員会2006]




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