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桜井市・纒向遺跡 「卑弥呼の宮殿」(大型建物跡)の南側約40mから溝跡など発見

2012年02月17日 | Weblog
 桜井教委が16日、邪馬台国の最有力候補地とされる纒向遺跡で、卑弥呼と同時代の大型建物跡など中枢部を囲んだ可能性がある溝跡が見つかったと発表した。 中枢部周辺では建物跡などは見つからず、大きなスペースが確保されていたことも判明した。
 溝跡は長さ6mで、幅約60cm、深さ10cmで、東西方向に延びており、土を掘り返しただけの素掘りだった。09年に確認した「女王卑弥呼の宮殿」との指摘もある3世紀前半の大型建物跡(南北19.2m、東西12.4m)を含む計4棟の建物群から南約38mの位置で見つかった。直径20cmの穴が3個、3m間隔で同じく東西方向に並んでいるのが見つかった。これまで建物跡南側近くでは柵跡が見つかっているが、今回の調査で、さらに南側でも新たに建物跡とほぼ並行する形で東西方向に並んでおり、建物跡が二重の柵列で囲まれていた可能性もあるとみている。 また、溝はエリア南端の境界線だった可能性もある。
 出土した土器から、3世紀の中頃から後半に埋められたことも分かり、建物群と同時期に存在していたとみられる。
 現地説明会は18日(土)午前10時~午後3時に開かれる。雨天の場合は19日に順延。
[参考:産経新聞、毎日新聞、日経新聞]

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