歴歩

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京都・大山崎町・松田遺跡 13~14世紀の建物跡と中国・南宋から輸入?の白磁や青磁も出土

2010年08月26日 | Weblog
 京都府埋蔵文化財調査研究センターは25日、6月から実施している大山崎町の松田遺跡(同町円明寺松田)の小泉川東岸の発掘調査で、13~14世紀(鎌倉後期-室町前期)の掘立柱の建物跡3棟や柵列跡などが見つかったと発表した。
 3棟の建物跡のうち、最大のものは縦5・5m、横10・4m。柵列跡は調査区域の南端にあり、9つの柱穴が東西19mにわたり並んでいた。
 建物跡に並行して南北に走る溝からは、白磁の「合子(ごうす)」の蓋の一部が見つかった。牡丹の花文様が刻まれており、藤原頼通の娘・寛子が創建した白川金色院跡(宇治市)の敷地から出土した合子と同型(注1)という。
 各遺構からは、中国・南宋(1127-1279)から輸入されたとみられる白磁や青磁のほか、青銅製の水入れや硯、土師器の皿なども出土しており、皇族や貴族と縁のある領主の屋敷だったと考えられるという。
[参考:京都新聞]

(注1) 白川金色院跡(経塚)からは、青白磁の子持ち合子(12世紀)が出土しており、このことか? 2009.4.23付共同通信ニュースにて「青白磁刻花牡丹文子持合子」とある。
 松田遺跡出土のものと写真を比べると瓜二つではないようなので、同じ時期に同じ窯で作ったもので、生地、釉薬、文葉、彫刻がそっくりということだろう。共に入手ルートに興味がある。

過去の関連ニュース・情報
 2008.8.1 京都・大山崎町 松田遺跡 継体天皇ゆかりの地で古墳時代後期の集落跡


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