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東大阪市・池島・福万寺遺跡 弥生時代前期の土偶が出土

2010年07月03日 | Weblog
 大阪府文化財センターが2日、池島・福万寺遺跡で、弥生時代前期(約2300年前)の土偶が見つかったと発表した。この時期の土偶は全国で数例しか確認されていないという。
 土偶(人形土製品)は幅5.1cm、高さ3.3cmで、溝から頭部だけが割れた状態で出土。眉や目、鼻が立体的に表現され、口や顎の部分は失われていた。切れ長の目で、すました表情に見える。
 土偶は縄文時代中期(約5千年前)以降に東日本を中心に広まるが、弥生時代になると急激に減少。大阪府のほか島根県や香川県などでしか確認されていないという。
 一緒に、男性器をかたどったとみられる石棒4本も出土。石棒は結晶片岩製で、残存の長さ9・5~19・5cm。
 土偶と石棒はセットで祭祀に使われた可能性もある。石棒は祖霊崇拝や多産などの祭り、土偶は農耕の祭りに使われたとされる。
 ほかに杵や鍬などの木製農具や、網に付けた石や土製の錘も出土。これまでに水田跡が見つかっており、水田稲作をしながら漁労もしていたとみられる。
 土偶と石棒は和泉市の府立弥生文化博物館で8日から8月1日の間、展示される。
[参考:産経新聞、読売新聞]

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 2010.2.16 池島・福万寺遺跡 弥生時代中期の水田跡や水路跡などが出土
 2009.7.1 池島・福万寺遺跡 弥生時代前期~中期初めの洪水跡

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