見落とししていたが、安芸高田市甲田町上甲立(かみこうたち)の甲立古墳の第3次確認調査が今年9月中旬から実施されており、先月11月27日(火)には確認調査現地説明会が開催された。
そして一昨日27日には、毎日新聞より『「葬送儀礼の解明に」 国史跡指定の申請へ−』と題して記事が掲載された。
内容は、「出土した5種類の埴輪の破片などから、4世紀後半の葬送儀礼の解明に役立つ極めてまれな前方後円墳と判明。2、3年後をめどに国史跡指定の申請をする。」というもの。
調査の結果、古墳の規模などは、墳丘の全長77m、高さ最大約15,3m、後円部の直径は最大56m、高さ7.4m。 後円部3段、前方部2段築成。 2009年時点での墳丘の全長は75m、後円部の直径は最大42mであった。
墳丘斜面の葺石が当時のまま残っているし、後円部にある埋葬施設も未盗掘で、保存状態は大変よいという。
特に後円部には長大な墓壙の埋葬施設、家形埴輪を伴い埴輪祭祀がうかがえる石敷遺構、墳頂外周に廻る埴輪列など貴重な遺構が確認された。
埋葬施設の墓壙(縦8・2m、横2・9m)は、木棺を埋めるために掘ったとしている。 後円部を囲むように並んでいた埴輪の破片31個(注1)も確認された。 家形埴輪の並び方が分かる例は珍しく、当時の葬送儀礼を解き明かす手がかりになるとしている。
(注1)昨年見つかった、円筒埴輪24基と楕円筒埴輪7基のことか。
■出土した埴輪: 円筒埴輪・楕円筒埴輪・朝顔形円筒埴輪・家形埴輪・蓋形埴輪・短甲形埴輪、2009年には舟形埴輪片が出土している。
[参考:毎日新聞、安芸高田市HP]
過去の関連ニュース・情報
甲立古墳
■2011.11.17甲立古墳 後円上部から4世紀の埴輪列と石敷遺構が出土
後円部分から、河原石を長方形に並べた石敷遺構と、周辺を囲むように4世紀代の円筒埴輪、楕円筒埴輪の埴輪列の跡が見つかった。石敷付近からは数基の家形埴輪の破片も見つかった
石敷の下には、竪穴式石室か粘土槨の「墓壙」があると思われるが、今回も確認されていない模様。
■2010.11.20甲立古墳 県内最古の家形埴輪片?が出土
前方部頂上付近の中心から1辺10~15cm、厚さ1cmの形象埴輪片10点が見つかった。筋状の模様や形から、県内最古の出土例とされる4世紀後半の家形埴輪の屋根の一部と推定。
埋葬施設として、棺を入れるために掘られた長方形の穴の中に竪穴式石室か粘土槨の「墓壙」があるか確認中。
■2010.10.7甲立古墳 測量と部分発掘調査を実施
■2009.11.22甲立古墳 広島県内で3番目に大きい前方後円墳が見つかる
全長75m、高さ13m、後円部は最大幅約42m、4世紀後半築造の前方後円墳と確認、地名から「甲立古墳」と命名された。
埴輪を置くテラス状の段築が2段に築かれ、周辺から円筒や舟形埴輪片約20点が出土。
未盗掘でほぼ原型のまま残っており、後円部中央に竪穴式石室があると見られる。
前方後円墳の規模は、東広島市の三ツ城古墳(全長92m、5世紀後半)、神石高原町の辰の口古墳(全長77m、4世紀後半)に次ぎ3番目。
そして一昨日27日には、毎日新聞より『「葬送儀礼の解明に」 国史跡指定の申請へ−』と題して記事が掲載された。
内容は、「出土した5種類の埴輪の破片などから、4世紀後半の葬送儀礼の解明に役立つ極めてまれな前方後円墳と判明。2、3年後をめどに国史跡指定の申請をする。」というもの。
調査の結果、古墳の規模などは、墳丘の全長77m、高さ最大約15,3m、後円部の直径は最大56m、高さ7.4m。 後円部3段、前方部2段築成。 2009年時点での墳丘の全長は75m、後円部の直径は最大42mであった。
墳丘斜面の葺石が当時のまま残っているし、後円部にある埋葬施設も未盗掘で、保存状態は大変よいという。
特に後円部には長大な墓壙の埋葬施設、家形埴輪を伴い埴輪祭祀がうかがえる石敷遺構、墳頂外周に廻る埴輪列など貴重な遺構が確認された。
埋葬施設の墓壙(縦8・2m、横2・9m)は、木棺を埋めるために掘ったとしている。 後円部を囲むように並んでいた埴輪の破片31個(注1)も確認された。 家形埴輪の並び方が分かる例は珍しく、当時の葬送儀礼を解き明かす手がかりになるとしている。
(注1)昨年見つかった、円筒埴輪24基と楕円筒埴輪7基のことか。
■出土した埴輪: 円筒埴輪・楕円筒埴輪・朝顔形円筒埴輪・家形埴輪・蓋形埴輪・短甲形埴輪、2009年には舟形埴輪片が出土している。
[参考:毎日新聞、安芸高田市HP]
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甲立古墳
■2011.11.17甲立古墳 後円上部から4世紀の埴輪列と石敷遺構が出土
後円部分から、河原石を長方形に並べた石敷遺構と、周辺を囲むように4世紀代の円筒埴輪、楕円筒埴輪の埴輪列の跡が見つかった。石敷付近からは数基の家形埴輪の破片も見つかった
石敷の下には、竪穴式石室か粘土槨の「墓壙」があると思われるが、今回も確認されていない模様。
■2010.11.20甲立古墳 県内最古の家形埴輪片?が出土
前方部頂上付近の中心から1辺10~15cm、厚さ1cmの形象埴輪片10点が見つかった。筋状の模様や形から、県内最古の出土例とされる4世紀後半の家形埴輪の屋根の一部と推定。
埋葬施設として、棺を入れるために掘られた長方形の穴の中に竪穴式石室か粘土槨の「墓壙」があるか確認中。
■2010.10.7甲立古墳 測量と部分発掘調査を実施
■2009.11.22甲立古墳 広島県内で3番目に大きい前方後円墳が見つかる
全長75m、高さ13m、後円部は最大幅約42m、4世紀後半築造の前方後円墳と確認、地名から「甲立古墳」と命名された。
埴輪を置くテラス状の段築が2段に築かれ、周辺から円筒や舟形埴輪片約20点が出土。
未盗掘でほぼ原型のまま残っており、後円部中央に竪穴式石室があると見られる。
前方後円墳の規模は、東広島市の三ツ城古墳(全長92m、5世紀後半)、神石高原町の辰の口古墳(全長77m、4世紀後半)に次ぎ3番目。
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