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桜井市・纒向遺跡 古墳時代前期の「卜骨」が初出土

2015年01月29日 | Weblog
 桜井市教委が29日、纒向遺跡の人工的に掘られた穴(注1)の底部から、3世紀後半(古墳時代前期)に占いに使ったとみられる動物の骨「卜骨(ぼっこつ)」が見つかったと発表した。(纒向遺跡第183次調査)
 卜骨はイノシシの成獣の右肩甲骨で、長さ16.7cm、幅6.7cm。直径1cmほど丸く削った部分が3カ所あり、それぞれ点状に焦げた跡があった。棒状のもので焼き付けた痕跡とみられる。
 「魏志倭人伝」に、3世紀の日本では人々が骨を焼き、割れ方を見て吉凶を占ったとの記述がある。
   『其俗擧事行來有所云爲輒灼骨而卜以占吉凶先告所卜其辭如令龜法視火坼占兆』
 纒向遺跡で卜骨が出土したのは初めて。
 調査を担当した市纒向学研究センターは「当時の祭祀のあり方を考える上で意義深い発見」としている。
 現地説明会は2月1日(日)午前10時〜午後3時から開かれる。

 NHKニュースでは、新たに3世紀後半の建物跡(4m四方)(注2)が見つかったとして、大阪府立近つ飛鳥博物館の白石太一郎館長が「3世紀前半の邪馬台国の時代から、3世紀後半のヤマト王権の時代にかけて建物の建築継続を示す貴重な発見」と話していた。

 (注1) 2009年に確認された3世紀前半としては国内最大規模の大型建物跡の東側の穴。
 (注2)2間×2間で、柱跡の数は8本で、中心に柱跡は見られていない様子である。 

[参考:共同通信、:毎日新聞、読売新聞、産経新聞、朝日新聞、NNNニュース、NHKニュース]

過去の関連ニュース・情報
 2009.11.2 纒向遺跡 3世紀前半の国内最大の建物跡が見つかる
  纒向遺跡の中心部で3世紀前半の高床式の大型建物跡が見つかった。
 纒向遺跡
 卜骨



纒向遺跡から占いの骨が初出土 弥生文化も継承か(朝日新聞) - goo ニュース
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