歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

金海市・鳳凰洞遺跡 伽耶時代船舶、倭(日本)の部材を使用

2014年01月10日 | 韓国の遺跡・古墳など
 嶺南文化財研究院は8日、2012年6月に慶南金海鳳凰洞で東洋文物研究院が収集した伽耶時代船舶部材(長さ390cm、幅60cm、厚さ2~3mm)の保存処理を完了したとして、部材の年代は放射性炭素年代測定の結果3~4世紀と確認されたと発表した。
 部材は、樟(녹나무)と杉(삼나무)であるが、樟は中国、日本のほか韓国では南海岸一部・済州道などで制限的に育つが、杉は日本固有樹種である。 そのため、船は日本で建造したか、あるいは金官伽耶(首都:金海)が材料(木)を輸入して建造したものと考えられる。
 実際の船の長さは8~15m以上と推定され、伽耶時代海上活動、特に倭(日本)との交易に使われたとみられる。
 この船舶部材が発見された鳳凰洞遺跡(봉황동 유적)は、当時南海岸を通して金官伽耶の港の役割をしたところと推定されている。
[参考:聨合ニュースほか]

過去の関連ニュース・情報
2012.6.26 金海市・鳳凰洞遺跡 
 金海市は25日、東洋文物研究院の発掘調査により慶尚南道金海市の鳳凰洞遺跡(史跡2号)から伽耶時代4〜5世紀のものと推定される船の一部が初めて出土したと発表した。 昌寧郡釜谷面飛鳳里の新石器時代の遺跡から出てきた船に続いて韓国2番目に古い船という。
 出土したのは、船舶本体の隔壁(長さ340㎝、幅60㎝)、櫓と錨(いかり)の石。
 船の全体の大きさは、長さ30m、幅10m以上と推定された。これは、35人程度の乗船が可能な規模としている。 伽耶の優れた船舶製造技術を見ることができ、海上王国伽耶の実体を証明する画期的な材料として評価される。
 今回の調査では、貝塚、高床建物跡、Y字型木柵設備なども一緒に発掘された。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 北上市・国見山廃寺跡 「手... | トップ | 宮崎市・生目古墳群1号墳 ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

韓国の遺跡・古墳など」カテゴリの最新記事