写真は、ふるさと歴史館(東村山市諏訪町1-6-3)で展示中の、下宅部遺跡の縄文時代後期の水場遺構から発掘した大型加工木材(全長約6.6m、ケヤキ材の丸木舟の未完成製品)
東京都東村山市教委が30日、同市多摩湖町の「下宅部(しもやけべ)遺跡」の出土品から、使用中の漆が乾いて固まらないように広葉樹の葉で蓋をした縄文時代後期(注1)土器が見つかったと発表した。 木の葉で蓋をした漆液容器の発見としては国内最古となる。
(注1)産経新聞では縄文後期(約3200年前)とし、朝日新聞では縄文後期中頃(約4000~3600年前)としている。
見つかった蓋付きの容器(直径約10cm、高さ3cmの浅いお碗形)は、最初に赤色塗用、後に黒漆塗り用の容器(パレット)として使用されていたことがわかった。
これまで、縄文時代の野地遺跡(新潟県胎内市)で漆液容器の外側に葉の断片が付着している土器があり、蓋の可能性が指摘されていた。 今回の資料はそれよりもさらに古い。
漆液容器は6月23日まで八国山たいけんの里(東村山市野口町3丁目48−1)で展示されている。
[参考:産経新聞、朝日新聞]
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これまでに縄文時代に漆の栽培・採取、製品作りまでの一連作業を実施していたのは下宅部遺跡(東村山市)で見つかっているが、弥生時代では見つかっていなかった。
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