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奈良市・平城宮跡 「九九木簡」が出土 中国の「孫子算経」を参考にして「九九」を練習

2010年12月04日 | Weblog
 奈良文化財研究所は3日、平成20、21年にかけて平城宮東方官衙(かんが)跡(奈良市佐紀町、8世紀)から出土した木簡群の中に、中国の算書に掲載されている「九九」の計算を記した木簡片が見つかったと発表した。中国の算書を参考に記した木簡の出土例は初めてという。
 平城宮跡東側から見つかった木簡片(長さ16cm、幅1・5cm)の一部に、「□九廿七 二九十八 一九如九」(□は三?)、裏に「五八■ 四八卅二 三八廿□」(■は卌?、□は四?)の文字が記されていた。「一九如九」(いんくはくのごとし)は「1×9=9」を意味し、「如」は積が1ケタの場合に挿入されたとみられる。 当時の九九は現代と違って「九九 八十一」から始まる。
 中国の隋、唐時代の九九の算書「孫子算経」(3~5世紀頃成立)と「算経十書」(7世紀頃)に「一九如九」など九九の計算が掲載されており、これらの算書を参考にしたとみられる。
 平城宮跡の木簡群からは、九九の暗算のために練習した文字跡が残る木簡の出土例はあるが、中国書を参考にして記したとみられる木簡の出土は初めて。
 文字は稚拙で、当時の下級役人が暗算の勉強をした木簡片ではないかとしている。
[参考:NHKニュース、共同通信、毎日新聞、日経新聞、産経新聞、読売新聞]

かけ算の九九は中国から…伝来示す木簡が出土(読売新聞) - goo ニュース

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