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神戸市・深江北町遺跡 東大寺大仏へ寄進示す木簡が出土

2013年04月11日 | Weblog
 神戸市教育委員会は10日、深江北町(ふかえきたまち)遺跡(同市東灘区)で奈良時代に東大寺・大仏建立のため、庶民の寄付行為があった可能性を示す木簡2片が出土したと発表した。 寄進の裏付けになり得る資料が見つかったのは、全国で初めて。
 同遺跡は役人が宿泊や休憩に使った役所「葦屋駅家」に関連することが過去の調査で分かっていた。
 2片はほぼ同じ場所で見つかり、もとは1枚の木簡だったとみられる。
 上部と見られる木簡(幅3・8cm、長さ13cm)には、表面一行目に 「咒願師□朝臣□成・・・」、二行目に「亀 智識…」、裏面には「天平十九年八月一日・・・」が墨書されていた。
 下部と見られる木簡(幅4・3cm、長さ43cm)には、複数の人物名と「銭一文」「廣足二文」「十文」などが列記されていた。
(注) 咒願師(じゅがんし):法会のとき、呪願文を読む僧。咒=呪。
   天平19年(747)は、東大寺大仏鋳造が開始された年。 翌々年に鋳造が終了された。

 ほかにも論語が記された木簡や土器、硯など約290点が見つかった。
 4月13日~6月2日に、神戸市埋蔵文化財センター(同市西区糀台6)で一部を展示する。
[参考:神戸新聞、共同通信、読売新聞、産経新聞、神戸市HP]



キーワード:深江北町遺跡

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