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土岐市・妻木平遺跡 2種類の刻印がある8世紀の美濃国刻印須恵器が出土

2013年07月06日 | Weblog
 土岐市文化振興事業団は4日、「妻木平(つまぎたいら)遺跡」(同市妻木町)から、底部に2種類の「美濃国」の刻印がある奈良時代(8世紀)の須恵器の破片が見つかったと発表した。 「美濃国」の種類の違う“ダブル刻印”はこれまでに例がなく、貴重な発見という。
 美濃国の刻印がある須恵器は、岐阜市芥見の国史跡で奈良時代の窯跡「老洞(おいぼら)・朝倉須恵器窯跡」で多数出土しているが、東濃地域での出土は今回が初めてであり、同窯で生産された可能性があるとみられる。
 当時、県内で生産され、各地の官衙に流通していたとみられることから、「地方官庁の存在を裏付ける資料」とみている。
 見つかったのは、縦7・5cm、幅6・5cmの須恵器の無台の杯(つき)の底部。底の内部の左に縦5cm幅1・5cmの刻印があり、はっきりと「美濃国」と読める。右には刻印の一部が縦3・5cm、横2・2cm残っており、字体が違う「美濃」と判読できる。
 同事業団は、2010年から同遺跡で試掘調査を実施し、これまでに古代から近世と推定される自然流路、溝跡、竪穴式住居跡などが確認された。今年5月に本格的な第1次発掘調査に着手し、古代の須恵器や灰釉陶器、中世の山茶碗などの遺物が見つかった。
 6日(土)午後1時から発掘現場で現地説明会が開かれる。
[参考:岐阜新聞、中日新聞、毎日新聞]

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老洞・朝倉須恵器窯跡



キーワード:妻木平遺跡、老洞・朝倉須恵器窯跡、美濃須衛窯、
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