歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

新居浜市・正光寺山古墳群 6~7世紀の石室5基や青銅製の歩揺付冠が出土

2010年05月29日 | Weblog
 新居浜市教委は29日、2009年1月から発掘調査が行われていた正光寺山古墳群(同市坂井町2)で、6世紀中頃から7世紀までに造られた石室5基が見つかったと発表した。
 昨年1月から調査した結果、直径13~16mの円墳3基と、円墳の一部と見られる墳丘や石室が3基分見つかった。
 古墳群の中央に位置する2号墳(直径14m)の横穴式石室は、遺体が安置されていた「玄室」の奥行きが2・8mと、一般的な石室に比べてやや狭く、九州地方の流れをくんでいるという。1号墳からは、県内では出土例の少ない青銅製の歩揺付冠、3号墳から鉄製の刀が見つかった。ほかに鈴、耳飾りも今回の調査で見つかっており、新居浜平野の首長クラスの豪族が埋葬されていたとみている。
 古墳群は今後埋め戻され、古墳の地形を生かした公園として整備予定。
 現地説明会が29日(土)午前10時と午後1時の2回行われる。(雨の場合は30日に延期)
[参考:読売新聞、毎日新聞]

過去の関連ニュース・情報
 2009.4.9 市教委は8日、正光寺山古墳群の調査で、6世紀半ばの特徴を持つ須恵器が、1、2号墳からそれぞれ見つかり、6世紀半ばに築造された可能性が高いとの発掘調査内容を中間報告した。
 同古墳群は1951年に愛媛大の松岡文一教授(当時)らが1、2号墳を調査。主に石室内を調査し、副葬品の須恵器から築造年代を6世紀後半と予想。規模は直径約15mの円墳2基と推定していた。2号石室から直弧文が施された鹿角装刀子や鉄鏃などの鉄製品などのたくさんの遺物が出土した。石室はともに北西方向を向いており、石室の大きさは1号墳が幅0.8m、長さ1.5m、高さ1.4m、2号墳が幅1.77m、長さ2.74m、高さ1m。
[参考:毎日新聞、新居浜市HP]




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 福島県・国見町 阿津賀志山... | トップ | 茨城県結城市・須久保塚古墳... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事