歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

堺市・ニサンザイ古墳 墳丘を巡る円筒埴輪や葺石が見つかる 全長は300mを超える

2012年11月28日 | Weblog
 宮内庁と堺市が27日、百舌鳥古墳群の前方後円墳であり陵墓参考地に指定されている堺市北区のニサンザイ古墳(5世紀後半)で、巨大な墳丘を巡る円筒埴輪や葺石などが、築造当初を思わせる良好な状態で見つかり、また、墳丘の全長がこれまでの見方より約10m長い300m以上あることが分かったと発表した。
 宮内庁と自治体の同時調査は、2008年の御廟山古墳(堺市)に次いで2例目で、同古墳の墳丘や裾を発掘するのは初めてである。
 発掘調査は、宮内庁が墳丘1段目、堺市が墳丘縁辺部で実施した。 墳丘斜面に施された葺石や円筒埴輪、須恵器などが出土した。 円筒埴輪は、墳丘1段目の平坦面に5~7本程度が築造当時の並んだ状態で見つかった。 墳丘脇に張り出したテラス状の祭祀場「造り出し」では、祭祀用とみられるミニチュア土器や形象埴輪も出土した。
 同古墳は天理市の渋谷向山古墳(景行天皇陵、全長300mの前方後円墳)に次ぐ全国8番目の大きさとされていたが、これを上回る可能性がある。
 埴輪などの分析から、5世紀後半の築造で、国内最大の仁徳天皇陵(堺市堺区、全長486m)の次に築造されたとみられる。
 大和王権の大王クラスの墓や葬送儀礼を考える手掛かりになりそうだ。
 12月1、2両日の午前9時~午後4時に一般公開される。 受付場所は御陵山公園。 一般公開では、宮内庁が管理する墳丘には立ち入れないが、ただし、宮内庁の協力により、一部、調査区を見学することができるとしている。
[参考:共同通信、日経新聞、産経新聞、毎日新聞、堺市HP]

キーワード: 土師ニサンザイ古墳
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 韓国・益山市王宮里遺跡 百... | トップ | 京都市中京区・平安京右京三... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事