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韓-モンゴル共同発掘調査 ドルリクナルス匈奴墓群発掘成果発表

2010年09月28日 | Weblog
 国立中央博物館は去る6月12日から8月8日までモンゴル科学アカデミー考古学研究所、モンゴル国立博物館と共同でモンゴル東部Hentii aimag Bayan-Adarga のドルリクナルス(注)匈奴(흉노、BC209~AD93)墓群中最大規模の1号墓とその周辺にある墓を調査し成果を得たと27日発表した。
① 1号墓周辺に作られた小型墓のうち「W-3号」古墳から、まるまる一頭の完全な馬の骨が発見された。 殉葬された馬は、鉄製の轡が口に付けた状態で出土した。
② W-4号墳では木棺が確認された。 壁体は広い板材を利用して蓋は6枚の木をかけて、その上を革で覆って仕上げていた。 墓主人の頭側に附葬空間が用意され、ここから土器と動物骨が出土した。
③ 1号墓に附属するほかの墓から、青銅鏡、木櫛、装飾具などの遺物が収集された。
④ 1号墳は、長軸は南北方向で、北側の墓室(21×22m)は方形、その南側壁面には墓道(32m)を別に用意した典型的な匈奴の古墳様式である平面「凸」字形で現れた。全長54mを越える大型墓だ。 墓道では15回以上の石積層と木材層を、墓では計6回の石積と5段の階段状屈抗を確認した。木槨の規模は5.1×3.5m程度と推定される。
⑤ 1号墓周辺では東側3基、西側4基、南側2基の小型墓が確認されている。 今年調査した5基の墓の大きさは長さ2~3m、深さ1.5~3m前後で、平面形状は楕円形または方形であった。
[参考:聨合ニュース、国立中央博物館HP]

(注)Дуурлиг нарсны; Dorlic Nars;Duurlignars; 도르릭나르스 ;ドルリクナルス ;丸い松林の意

過去の関連ニュース・情報
 2009.8.29 ドルリクナルス匈奴墓群 2千年前の匈奴の人骨を発掘



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