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奈良市・東大寺 大炊殿推定地で恭仁宮式文字瓦が10点出土

2014年03月04日 | Weblog
 奈良市埋蔵文化財調査センター(同市大安寺西2-281)で平成25年度春季発掘調査速報展(3日~28日)が開催されている。
 昨年度に調査された東大寺旧境内食堂院(じきどういん)地区と、今年度に調査された奈良町遺跡(同市今小路町)について、それぞれの成果と出土品が紹介されている。
 東大寺旧境内食堂院地区では、大炊殿(おおいどの)推定地から恭仁宮・東大寺法華堂・平城宮・平城京で出土している恭仁宮式文字瓦が10点出土している。
 文字瓦はいずれも奈良時代のもので、「真依(まより)」、「六人(むと)」、「東」、「長」、「東大」の文字が刻印されている。
 東大寺では法華堂に葺かれているが、法華堂の周辺以外でまとまって確認されたのは初めてという。

 奈良町遺跡については、13世紀前半のものとみられる鹿の角、15世紀前半のカイロ「温石(おんじゃく)」、安産や子供のお守りとみられる16世紀初めの犬形土製品などが展示されている。
[参考:読売新聞、奈良市HP]

過去の関連ニュース・情報
2009.11.18 木津川市・高麗寺跡 国が管理を裏付ける文字瓦が出土
 恭仁宮式文字瓦と呼ばれ、略字を交えて刻印した「太万呂」「乙万呂」。同じ名前が刻まれた瓦が恭仁宮跡と平城宮跡でも見つかっている。制作者を特定することで管理していたとみられ、市教委は高麗寺が国営の寺院に極めて近い重要な寺だったことを裏付ける史料としている。


キーワード: 恭仁宮式文字瓦
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