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宇城市・大塚古墳 「コンパス文」の須恵器出土

2013年06月16日 | Weblog
 宇城市教委は13日、4月から調査が進められている同市松橋町松橋の大塚古墳(全長約80mの前方後円墳、5世紀)から、円弧が連なった形の文様「コンパス文」のある須恵器が出土したと発表した。
 ■ 古墳の周溝部分で「コンパス文」を含む須恵器の破片が見つかった。 「コンパス文」の須恵器は、朝鮮半島から流入。 出土したコンパス文の須恵器は5世紀中頃を少し遡る同中期前半のもので、県内最古の須恵器となる。 復元すると高さ40~50cm、直径約30cmの器が2個できるという。 同様の土器出土は関西を中心に全国で10カ所ほどしか確認されていない。
 5、6世紀にかけて、関西の有力者の石棺には宇土半島産の馬門石(まかどいし)が使われており、コンパス文の須恵器は両地域のつながりを示す新たな資料となりそうだとしている。
 ■ 新たに見つかった周溝跡などから、全長が100m(横30m)を超える県内最大規模の前方後円墳となる可能性がある。
 15日午前10時~正午に現地説明会が開かれる。
[参考:熊本日日新聞、西日本新聞、読売新聞、KKT熊本県民テレビ、RKK熊本放送]

備考: 2001.8.3神戸新聞の記事で、兵庫県赤穂郡上郡町の竹万(ちくま)宮ノ前遺跡で出土したコンパス文のある須恵器は、5世紀前半に造られたものとみられ、しかも国内で生産された可能性が高いとしている。

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