佐藤匠(tek310)の贅沢音楽貧乏生活

新潟在住の合唱指揮者・佐藤匠のブログです。

プチレコーディング

2006年06月24日 21時56分15秒 | 合唱

 

 今日はレコーディングをしました。

 

 

 

 と言っても、、、

 

 

 午前中、後輩のお宅へ。

実は、中学校の講師をしている後輩から、

音取りテープの録音で歌ってほしいとの依頼が。

実は昨年の秋にも一度録音していたので、

引き受けたわけです。

 

 

 前回は確か「島唄」を1曲だった気が。

しかし今回は4曲。

 

 

 

「遠い日の歌」(パッヘルベルのカノンのやつです)

「地球の歌」(曲:佐藤さおり。大学の先輩の素敵な曲です)

「あの素晴らしい愛をもう一度」(曲:加藤和彦、有名なポピュラーソング)

「ここにしか咲かない花」(コブクロの曲です。)

 

 

 

 実は時間が無くて音取りを全くせず後輩宅へ。

悪い男ですね。。。楽譜が来たのが木曜日で、

今朝するつもりだったのがいつもの様に寝坊(笑)。

 

 

 さて、イメージが湧かない方に説明ですが、

音取りテープとは、中学生の男子が合唱曲の音を取る時に

使うテープです。

後輩は女性なので、男性の声で欲しいとのこと。

なぜかと言うと、趣味で合唱している方々は分からないかもですが、

一般的な中学生男子であれば、

譜面はおそらくだいたいくらいしか読めないでしょう。

そうすると「耳」が頼りになります。

中学生なら、世の中にある普通のポピュラーソングは

すぐ覚えて歌えるわけですしね。

 

 しかし、ここで問題が。

女性の声で歌うと、男子はどうも高さが分からなくなるらしいです。

オクターブとか音域がどうとか、中学生には分からないのです。

同じ男の声で録音したものが手っ取り早いわけです。

 

 おまけに、前回録音したテープが、

生徒に”かなり”ウケたらしいと。

 

 それは、中学生が、いわゆる声楽をかじった声を

聴く経験があまりないことと、

中学生の男子のありがちな短絡的な考えで、

録音の声(つまり僕の声)を聴いて、

 

 

「これ先生の彼氏の声でしょ!」

 

 

と、やんややんやの騒ぎに(笑)。 

彼氏が手伝ったのだと勝手に解釈したらしい(笑)。

どんなウケ方だよ(笑)。

 

 

 ちなみに、そうではありませんので(笑。ホントです)。

 

 

 録音の方法は、

後輩が伴奏ピアノを弾いて、

僕が男声パートを歌うのを、MDで録音、です。

 

 

 10:00過ぎに到着し、

初めて楽譜を見ました。幸い、曲はみな知っています。

前回録音した時も実は午前中で、

喉が上がってしまい、高音がきつかったのを覚えていたので、

ざっと楽譜を見て、高そうな曲を後に回し、

音域の低めなものを最初に。

それがさっき書いた順番です。

 

 

 音取りは早い方なので、

楽譜を見てざっと音を取ってすぐ録音。

音取り用なので、歌い回しとかはなるべく控えて、

ある程度機械的に歌う。

 

 

 「遠い日の歌」は2度目でOK。

「地球の歌」もそれくらいでOK。

 

 

 次が問題でした。

「あの素晴らしい愛をもう一度」。

 

 知っているのだが、

ポピュラーソングの編曲。これが結構難しい。

8ビートで、シンコペーションのリズムが非常に多くて、

正確に歌うのが意外と難しい。

  

 

 加えて、曲の並べ間違いをしてしまう。

男声パートがじわじわと地味に高くてキツイ。

 

 

 そしてもう一つの問題は、

一般団体ではまずない「混声三部合唱」。

 

 これは、男声パートがメロディーの時は良いが、

ハモリにまわると、混声四部の時にはあり得ない、

非常に不規則な動きが。

音の動きとかを習慣で歌うと、間違えてしまう。

 

 

 なんとかクリアして、

最後の「ここにしか咲かない花」。

実はこれに非常に時間がかかった。

 

 

 僕はこの曲のシングルとアルバムを持っていて、

良く聴いていた。

これが最初は吉と出たのだが、

非常に複雑なリズムを楽譜に起こしているので、

実際の歌い回しと違うところが結構ある。

おまけに、1番と2番で微妙に歌詞の入れ方と音の当て方が違う。

なので、聴いていたとおりに歌うと間違える。

この普段口ずさんでいたときの癖を取って、

楽譜の音を身体に入れるのに結構時間がかかった。

楽譜を見て何度も繰り返して口ずさんで練習。

 

 いざ録音となると、これが間違える。

間違えちゃいけないと思うと余計間違える(笑)。

難関があって、そこをクリアしたと思うと、

間違わない場所で間違える(爆)。

その繰り返しで、若干集中力が乱れる。

レコーディングをしたことのある人は分かると思うが、

いわゆる「ドツボにはまる」状態。

僕の場合はその一歩手前くらいだった。

 

 

 おまけに、この曲はアルトパートも録音したいとのこと

(1オクターブ下げて)。

「うん、いいよ」と顔は平常心を装い、必死に音取り(笑)。

男声の動きを捨ててアルトの動きを必死に覚える。

すぐ捨てられないのが間違える原因になり苦戦。

 

 

 とにもかくにも、とりあえず何とかプチレコーディングを終える。

時間にして2時間半くらい歌ったでしょうか。

 

 

 実はいつも思うのですが、

合唱部じゃない生徒に、混声三部とか四部とか、

歌わせる意味がどの程度あるのかな。。。と。

 

 僕は、女声も男声も全員で、

いろいろな歌をユニゾンで歌うだけで良いと思っていたりする。

だって、メロディーはともかく、

複雑な混声3部の動きとか覚えるのは大変だし、

覚えたところで、いわゆる「ハモリ」という状態を

体感するようなレベルになんて、絶対に到達できるはずもない。

だったら、歌うこと自体の喜びを教えていくだけで十分なのでは、

などと思うことが昔からあった。

これは現場の先生方の意見を聞きたいところですが。

 

 まあ、耳から入るのは手っ取り早いし、

活用していただけるのならいくらでも、と。

いつでも使ってやってください(笑)。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿