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宮崎 正弘 ◆北京軍事パレードは成功したのか?

2015-09-07 01:29:27 | 時評
老いの無残さを晒し続けた、村山談話の育成者で、加護者の村山富一は、
談話の死去の姿に、病気を発したとの事で、中国に骨を埋めるかとも、覚える。
さしても、左翼言論の時代は終焉を迎えて、朝日新聞の社説にも繰言が厳しい。

>[朝日新聞社説] 戦後70年の安倍談話―何のために出したのか

考えれば、村山談話に終止符を打ち、朝日新聞に打撃を与える為であるが、まさに、見事な反応が得られた。朝日新聞の涙は、繰言は、日本国民すべての喜びと申し上げる。
8月14日は、左翼の死んだ日と永遠に語られる事であろう。

前置きはこの位にして、本題は中国の軍事パレードであるが、日本側の体制、
欧米諸国,G7の対応が中国側とは極めて異なっている。

中韓は、日本も加えた3カ国首脳会談に言い及んだ。
日本側の都合も勘定に入れなかった点を考慮すれば、軍事パレードの成否が正直に表明されたと考えるのは当然である。すると、失敗とする理由が、気に掛かる。

北朝鮮と同じとか、国連事務総長に対する批判が厳しい事とか、
韓国の政治体制が中国習金平の傘下に入ったとかの証明になるまさしく、記念日である。





◆北京軍事パレードは成功したのか?
宮崎 正弘
 http://hyakka.seesaa.net/archives/201509-1.html

<平成27年(2015)9月4日(金曜日)弐 通算第4647号 > 

 
~習近平の北京軍事パレードは「成功」したのか?
  AIIB参加57ヶ国のうち、30ヶ国しか参加しなかった~



9 月3日、世界が注目した中国の「抗日戦争勝利70周年 軍事パレードに」は晴天、猛暑のもと、大量の兵器陳列パレードと兵隊の示威行進などで盛り上がり、 プーチン(露西亜)大統領、蕃基文(国連事務総長)、朴権惠(韓国)大統領らが参加した。ほかに南アとモンゴル、カザフスタン大統領がめだつ程度だった。

予測された国賓より、もっとも注目されたのは江沢民がよたよたと現れ、習近平の隣に並んだことだった。これには驚いた人が多い。

対立しているとされた胡錦涛も雛壇に登場し、病気欠席が予測された李鵬も出てきた。この長老たちの勢揃いこそ、中国共産党が一番みせたかった演出ではないのか。

すなわち血みどろの権力闘争は、いったん休戦状態にある、という宣伝効果が得られるからだ。

習近平は演説で「中国は覇を唱えず、軍を30万人削減し、永遠に拡張もしない」などと大嘘を平然と嘯いた。

もし覇権を唱えなえないのなら、南シナ海の軍事拠点構築をどう説明するの か、軍を削減しても武装警察が増えるだけの目くらまし戦術にも一切の言 及が無く、しかも9月3日の軍事パレードは今後毎年続けると言いはなった。

「強い中国」の演出は習政権がスローガンとする「中国夢」の実現であり、軍事パレードをともかく挙行できたことは、習近平が軍を掌握したということを内外に示したかったわけで、しかし実態はと言えば反対の様相が強い。

軍を掌握したと誇張できる背景は稀薄である。

第一に西側が総スカンを示した。日本ばかりか欧米英にくわえてスリランカ、ケニアなどが欠席し、またAIIBに参加を表明した57ケ国のうち、30ヶ国の代表しか出席しなかったことが挙げられる。外交的には失敗といえるかも知れない。

第 二に「抗日戦争勝利」というスローガンのインチキが世界に知れ渡ったことだ。抗日戦争を戦った主体は国民党であり、中国共産党には、「勝利」をいう合法性 がないと米国のニューヨークタイムズまでもが厳しく批判し、台湾でも一部政治家や老兵の参加に激しい非難の声が巻き起こった。

したがって習近平の演説では、この部分を曖昧にぼかして表現した。

第 三に初公開の兵器が85%、その全てが国産と自慢する中国の武器システムだが、米国東海岸へ届くというDF31,DF5のパレードが行われても、おそらく 展示用の囮ミサイルか、サンプル(中味は空砲)であり、「張り子の虎」ぶりは変らない。北京五輪のときの口パク少女を思い出せばよい。

第四に習近平の「強い中国」の自己演出は、かえって周辺諸国に驚異を与え、これからの中国の進出プロジェクトへの不信感はますます増大すると予想されることだ。

上海株式暴落、人民元切り下げ、天津大爆発など一連の不祥事が折り重なって中国のイメージ悪化が避けられないという皮肉な結果となった。

蛇足ながら日本から駆けつけた村山元首相は猛暑にダウンして北京の病院に緊急入院、式典に参加できなかったそうな。