映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ニューヨーク冬物語

2015年01月25日 | 映画(な行)
現代のお伽話



* * * * * * * * * *

2014年冬、ニューヨーク。
100年ほど前に記憶をなくし、
若き日の姿のままでさまよっていたピーター(コリン・ファレル)。
眠りから覚めるように、
余命僅かな美しい令嬢ベバリーとの運命的な恋と
その儚く散った命の記憶を取り戻します。
実は彼が今目覚めたことには、ある宿命的な理由があった・・・。



120年ほど前、このニューヨークに
移民のため大西洋を渡ってきた夫婦があったのです。
しかし夫に結核が認められたため、
移民審査にパスすることができず、
やむなく帰国の途に付くことになってしまった。
しかしこの自由な国で生きることを希求していたこの夫婦は、
なんと自分たちの赤子を小舟に乗せてニューヨークの岸辺へ放った。
孤児として育ったその子がピーターというわけで、
これがドラマチックな運命の始まり。



う~ん、それにしても本作で最もドラマチックだったのはここの部分で、
その後のストーリーはなんだかよくわからない。
ラッセル・クロウ演じるギャングのボスみたいなのの正体は
結局何だったのか。
悪魔・・・と言ってしまうには通俗的すぎますか。
何か邪悪なもの。
悪しき者。
でもその上司に当たる(?)のがウィル・スミスで、
こうなると一層なんだかよくわからない。
邪悪を突き抜けていっそいい人に見えるウィル・スミス、
あなたはだれ?



突如現れる白馬はカッコ良かったですが。
空も飛ぶ。
ネイティブアメリカンの神話めいていたようでもありますが、
それもよくわかりません。
ムードばかりが先行して、
結局運命の出会いとは言うものの、ほんの一つのラブストーリー。
まさに現代のお伽話とは言えると思うのですが、
どういう年代層へ向けたものやら何なのやら、
狙いがよくわからない。
コリン・ファレルの髪型もイヤでした・・・

ニューヨーク 冬物語 ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
コリン・ファレル,ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ,ジェニファー・コネリー,ラッセル・クロウ
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


「ニューヨーク冬物語」
2014年/アメリカ/118分
監督:アキバ・ゴールズマン
出演:コリン・ファレル、ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ、ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、ウィリアム・ハート、ウィル・スミス
ファンタジー度★★★☆☆
満足度★★☆☆☆