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マカロニウエスタンとダーティハリーの中間点
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こんにちはー。
あれ、こんなところに出てくるんですか?
はあ、なぜか突然、往年の名作・スターシリーズは私たちが登場することにしたようです・・・。
で、当分クリント・イーストウッドなんですね?
そういうことで・・・。
さて、そろそろ、西部劇はもういいから、
普通のドラマのイーストウッドが見たい、と思ったんですよね。
はい、そこでこれがおあつらえ向きです!
これね・・・。
イーストウッドは、アリゾナ州の保安官補のクーガン。
時代は現代。
といっても、60年代だけどね。
これがやっぱり、「夕陽のガンマン」の後をモロに引きずって、
カウボーイハットにウエスタンブーツ。
この彼が鉄砲玉みたいな性格で、上司の言うことなんか全然無視。
その彼が、ニューヨークで逮捕された凶悪犯を
アリゾナに護送する仕事をすることになるんですね。
アリゾナのド田舎から、
初めて大都会ニューヨークに出てきた・・・、という設定のわけです。
カウボーイハットの彼を見て、
ニューヨーカーはみな、テキサスから来たのか?と言う。
そう、誰もがみな口をそろえたように。
何度も出てくるこのセリフがおかしいんだよね。
クーガンも、ムキになっていちいちアリゾナだ、という。
で、まあ、ニューヨークでもやっぱり、
お偉いさんのいうことなんか聞かない。
強引に連れ帰ろうとした凶悪犯に逃げられて、
再度捕まえなければならない・・・と、そういう顛末ですね。
ストーリーはどうってことないんだけれど、
これってつまり、イーストウッドの、
マカロニウエスタンからダーティ・ハリーに向かう、ど真ん中、
中間地点の作品、というところに意味があるんだな。
あ、そうか、この監督、ドン・シーゲルが、
ダーティ・ハリーの監督なんだね。
だけど、ここに出てくるイーストウッドは・・・。
なんだかね。
やっぱり、マカロニウエスタンの方がカッコイイと思ってしまった。
ニューヨークよりも、荒野の方が似合う。
オートバイよりは馬だ・・・。
そんな印象が残ってしまうなあ。
これまでの印象を守ろうとしすぎたことが、逆に失敗なんだな。
イーストウッドはもっと年をとったほうが渋みが出ていい感じ。
若ければいいというものでもないわけね・・・。
しかし、この邦題はいいねえ。
「マンハッタン無宿」。
原題はCoogan’s Bluff
いってみれば、「クーガンのハッタリ」・・・というところかな?
やっぱり、邦題の方がいいね。
なにやら西部劇のイメージを残しつつ、
マンハッタンだから舞台は都会・・・、
そういう内容をうまくいい得ている。
原題よりいいってのはすごい
1968年/アメリカ/93分
監督:ドン・シーゲル
出演:クリント・イーストウッド、リー・J・コッブ、スーザン・フラーク、ドン・ストロード