映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ハード・ラッシュ

2015年01月29日 | 映画(は行)
裏切りと、危機一髪と



* * * * * * * * * *

元運び屋のクリス(マーク・ウォールバーグ)は、
裏社会から足を洗い、妻子とともに穏やかな生活を送っています。
しかし義弟アンディが麻薬の密輸に失敗したことから
マフィアに命を狙われ、クリスの家族にも危機が及びます。
家族を守るため、クリスは
やむなく再び運び屋の仕事をせざるを得なくなってしまいますが・・・。



危機一髪!のシーンが多くて、ハラハラさせられますが、
それにもまして心痛むのは、ある「裏切り」に出会うこと。
これは結構ショックです。
・・・でもまあ、彼を信頼し、
一生懸命力を尽くしてくれる友人たちもいるので、そこが救い。



主人公をマフィア側でもなく取り締まる側でもない、
という立場においたところが本作の成功の理由だと思います。
一度は「密輸」に加担したけれど、今はカタギ。
しかし、家族を守るという目的のためには手段を選ばず、
何が何でもやりぬこうとする。
信念の男。
いやあ、やっぱりカッコいい。
しびれます。
マーク・ウォールバーグはこうでなくっちゃね!!



彼は、偽札を運ぶことで報酬を得ようとしますが、
決して麻薬は運ばないと決めている。
どっちもどっちといえるかもしれないけれど、
麻薬は多くの人を実際苦しめますからね・・・。
しかし、罠にハマり
結局その麻薬をも運ばなくてはならなくなってしまった。
でも、その落とし前はちゃんと付ける!
そしてまた、行き掛けの駄賃のように手に入れたある物が、
最後に大変重要な意味を持つ、というおまけがまた、
効いています。
(予測はつきましたが)



本作のようなアクションものは、
ただドンパチあって、主人公が生き残って、めでたしめでたし・・・
と、実は甘く見ていました。
予想外によく出来たストーリーでした。

ハード・ラッシュ [DVD]
マーク・ウォールバーグ,ケイト・ベッキンセール,ベン・フォスター,ジョヴァンニ・リビシ,ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン


「ハード・ラッシュ」

2012年/アメリカ/109分
監督:バルタザール・コルマウクル
出演:マーク・ウォールバーグ、ケイト・ベッキンセール、ベン・フォスター、ジョバンニ・リビシ

ハラハラ度★★★★☆
裏切り度★★★★★
満足度★★★★☆