田中雄二の「映画の王様」

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『傷だらけの映画史 ウーファからハリウッドまで』(山田宏一、蓮實重彦)

2018-02-14 06:05:01 | ブックレビュー
 図書館で見付けた一冊。山田宏一氏と蓮實重彦氏の対談形式で、日のあたらない映画が語られていく。元本は88年発行。未公開だった映画がビデオで見られるようになったことで生まれた本と言ってもいいだろう。



1.傷だらけのハリウッド―ウォルター・ウェンジャーの映画史
2.傷だらけの亡命―フリッツ・ラングと『暗黒街の弾痕』
3.傷だらけの映画術―アルフレッド・ヒッチコックと『海外特派員』
4.傷だらけの捜索者―ジョン・フォードと『果てなき船路』
5.傷だらけの巨匠―ヘンリー・ハサウェイと『砂丘の敵』
6.傷だらけの爆笑―エルンスト・ルビッチと『生きるべきか死ぬべきか』
7.傷だらけの諷刺―ルネ・クレールと『奥様は魔女』
8.傷だらけのメロドラマ―デトレフ・ジールクとダグラス・サークあるいはウーファからハリウッドへ

 あの蓮實氏が、山田氏のリードよろしく、映画について素直に語り、ただの映画好きのおっさんとしての本性を露呈させているのが面白い。こんなに映画が好きなのだったら、文章も普通に書けばいいものを…。
コメント
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