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映画の王様

映画のことなら何でも書く

「午後のロードショー」『ザ・グリード』

2025-08-04 07:19:40 | ブラウン管の映画館

『ザ・グリード』(98)(2006.5.19.金曜ロードショー)

 3000人の乗客を乗せた豪華客船アルゴノーティカ号から乗客が突然失踪し、その元凶である触手を持つ巨大生物が主人公フィネガン(トリート・ウィリアムズ)たちを襲うという、『ポセイドン・アドベンチャー』(72)『エイリアン』(79)をブレンドしたような海洋モンスター・アクションで、バカバカしいが何度見ても面白い。

 テイストとしてはマイケル・ケイン主演の『ポセイドン・アドベンチャー2』(79)の方が近いかな。ジェリー・ゴールドスミスの音楽もゴジラっぽくてちょっと笑える。

 ラストは続編を意識したような感じだったが、なぜかいまだに作られてはいない。それにしても『ハムナプトラ』シリーズといいスティーブン・ソマーズは昔のアクション映画が大好きなのだろう。公開中の『ポセイドン』(06)も、ウォルフガング・ペーターゼンではなく、ソマーズに撮らせたらよかったのに…。

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「BSプレミアムシネマ」『太陽の帝国』

2025-08-04 07:12:12 | ブラウン管の映画館

『太陽の帝国』(87)(1988.5.3.丸の内ルーブル)

スピルバーグの心 

 これまでSF、アクション映画の監督と見なされてきたスピルバーグが、『カラーパープル』(85)というシリアスな作品を撮った後、どういう映画を作っていくのか非常に興味深いものがあった。

 その新たな 第一作目がこの映画である。JG・バラードという難解な作家の原作を用いたためか、スピルバーグにしては珍しく骨太な観念的な映画に仕上がっており、ストーリーも多少散漫な印象を受けるのは、逆に言えば今までの彼の作品群があまりにも分かりやす過ぎた性なのかもしれない。 

 実際、この映画の主人公も過去の彼の作品に数多く見られる子どもであるし(実に見事な子役のクリスチャン・ベール!)、ゼロ戦の描写など彼の映画独特の映像美も随所に見られはするのだが、 この映画にはUFOも宇宙人もインディ・ジョーンズのようなヒー ローも、あるいは奇跡も一切登場しない。あるのはただ戦争という極限状態の現実だけである。

 これはスピルバーグの新たな挑戦と見てもいいだろう。その中に置かれた一人の少年ジムの行動の変化、彼と交わる周囲の人々の姿を追う事によって、戦争が一人の人間をどれだけ大きく変え、歪めてしまうものなのかということをこの映画は訴えかけてくる。 

 あのラストシーンで見せられるジムの目はもはや普通ではない。大げさに言えばベトナム戦争帰りの精神を病んでしまった人たちと大差がないのだ。ここだけでもこの映画はすごいのだが、さらに上海という中国であって中国でない不思議な街の騒然とした状況を描くことによって(上海ロケが大いに効果を上げている)、そこを植民地にしていたイギリス、占領しようとした日本、自分の国でありながら自由がきかない中国といった当時のそれぞれの国の事情を浮き上がらせながら、戦争あるいは植民地政策が引き起こす罪やそれによって翻弄される人々の姿も同時に描いている。

  だから、この映画は当然悪役になるであろう日本軍の姿も特に悪意を持って描いてはいない。ジムがしばしば口にする「何かの間違いです。僕たちは皆友だちでしょ? 悪いのは戦争なんだから…」という一言が、日本もアメリカもイギリスも中国も、どこが悪いというわけではなく、戦争という行為そのものが国を、人々を狂わせ変えてしまうのだという響きを持って聞こえてきた。

  そして これこそがスピルバーグがこの映画を通して語った反戦へのメッセージであり、心なのではないだろうかという気がする。 また一つ彼は映画監督として成長し忘れ難い映画を残してくれた。本当にすごいやつだ! 

 ところで、同時期に作られた子どもを主人公にした戦中映画としてジョン・ブアマンの『戦場の小さな天使たち』(87)の存在がある。あちらはあちらでユーモアにあふれた珍しい戦争映画として好感が持てるが、やはり自分が日本人だからか、スピルバーグが描いた方に魅かれてしまう。 


少年の目を通して戦争の実体を描く
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/6b3d71061880a3f71d2ce234d71f04ec

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「BSプレミアムシネマ」『雨月物語』

2025-08-04 07:07:13 | ブラウン管の映画館

『雨月物語』(53)

 戦国の世、貧しい陶工の源十郎(森雅之)は若狭(京マチ子)と知り合い、生活を共にするようになる。だが美しい若狭の正体は死霊であった。それを知った源十郎は若狭を捨てて故郷に逃げるが、彼女の怨念は執拗に追いすがる。

 溝口健二監督が、戦国時代を舞台に人間の欲望がもたらす悲劇を幻想的な映像美で描き、ベネチア映画祭銀獅子賞を受賞するなど、世界的にも高く評価された。上田秋成の短編とモーパッサンの小説を基にした脚本は川口松太郎と依田義賢。撮影は名手・宮川一夫。


1950年代日本映画ベストテン
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/4a79a6cbddeece8699a718f7bb5024f1

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「BSプレミアムシネマ」『真昼の死闘』

2025-08-01 07:02:43 | ブラウン管の映画館

『真昼の死闘』(70)

イーストウッドとマクレーンの軽妙なやりとり
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/9ebbc3d572156bb920b0ef9425d5d12d

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「午後のロードショー」『キングコング 髑髏島の巨神』

2025-07-31 08:06:30 | ブラウン管の映画館

『キングコング 髑髏島の巨神』(17)

『地獄の黙示録』を意識したモンスター映画
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/dab6905cb20629a11af59edd9adc8b3c

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「BSプレミアムシネマ」『長い灰色の線』

2025-07-31 07:56:38 | ブラウン管の映画館

『長い灰色の線』(54)

何度見ても“フォードの魔法”に魅せられる
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/31f98650e74684a8262d7fd5ff946c6f

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「BSプレミアムシネマ」『ロビンとマリアン』

2025-07-30 07:26:45 | ブラウン管の映画館

『ロビンとマリアン』(76)

カムバックはしたが… 
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f64acdf38588e036985f3da44701ca89

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「BSプレミアムシネマ」『戦場にかける橋』

2025-07-29 07:12:01 | ブラウン管の映画館

『戦場にかける橋』(57)(1976.4.16/23.ゴールデン洋画劇場) 

 第2次大戦下の日本軍捕虜収容所を舞台に、捕虜の連合軍兵士を使って橋を建設しようとする日本軍と、人間としての尊厳を求める連合軍との対立、ひそかに進行する橋の破壊作戦を壮大なスケールで描く。

 アカデミー作品賞・監督賞をはじめ7部門に輝く、巨匠デビッド・リーン監督の戦争映画の名作。アレック・ギネス、ウィリアム・ホールデン、早川雪洲をはじめ、国際的な名優が共演。主題曲「クワイ河マーチ」はあまりにも有名。



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「BSプレミアムシネマ」『セーラー服と機関銃』

2025-07-28 10:56:45 | ブラウン管の映画館

『セーラー服と機関銃』(81)

薬師丸ひろ子のために作られた映画
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/d93fa41c88a0baaa1989f62dc098d723

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「BSプレミアムシネマ」『シャイニング』

2025-07-26 07:02:29 | ブラウン管の映画館

『シャイニング』(80)

ジャック・ニコルソンが怖い
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/67a1db3d55ae40946d7c381b20dd57ff


「キューブリックが語るキューブリック」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8b500f0863b4e61ff1a69c14411bc37e

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