テレフォン人生相談のパーソナリティを務めるドリアン助川さんの本を読むのも三冊目となりました。
夕焼けポストは、古今東西からの悩み事が書かれた手紙が配達されるポストです。その管理人になった主人公の男は、その手紙の返事を書いて投函するだけの存在です。夕焼けポストは夕方の川原にしか存在せず、日が暮れると消えてしまうのです。その短い間に返事を書かないと間に合いません。
まるで人生相談の現場のような慌ただしさです。
自分が書いた手紙が、差出人に届く保証もなく、届いたとしても、正解が書かれてある保証もありません。
そして、主人公は、いくら書いても、妻と娘を突如失ってしまった自分自身の心の傷は癒せないことに気が付きます。
夕焼けポストの管理人を辞めようと旅に出て、辞められたのか辞められなかったのか解らない状態で日本に戻ってきます。
そして、再び夕焼けポストと出会い、最後の手紙は……。
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