医大生・たきいです。

医大生的独言。

オトコ飯

2012-07-05 16:06:31 | 医大生的生活

「とんぺー」と云へば、何、断じて東北大学のことを指し示すに決まっているが、全国的にはあまり知られた愛称ではないらしい。衝撃の事実である。仙台に於いては「とんぺー」の名を知らぬ者はいないに違いない。鳥取の人に至っては、東北の「東」だけを取って「とーだい」と呼びたくても呼べずなんだか残念な印象の大学らしい(笑)。世界は広しと言えども、少しがっかりである。「第一回とんぺーオープンの自由英作0点だったわw」とか「第二回とんぺーオープンの物理の惨状たるや身を投げるしかないか」とかいった具合に仙台で浪人している人は日常語として使用していたが、全国的に見れば異文化空間であったということになる。因みに今挙げた例文は昨年の筆者の実話でありまして、あまりに悔しかったので今でもその成績を覚えております(笑)。医大生・たきいです。

先日のこと。ラウンジでレポート作成に取り掛かっていたら、




「オトコ飯だぜぇ~~」




と陽気な人が扉を開けて部屋に入ってきた。どんなワイルドな夕食が始まるのかとわくわくして彼のお皿の中を覗けば、ただのレトルトカレーに宴会の残り物のフライをのっけているだけであった。かかるマトモな食事を「オトコ飯」と呼んでよいのであろうか。否、否、否。「オトコ飯」とはそんなにかわいいものじゃない。



「お主に『オトコ飯』の真髄をご覧に入れよう」



と言い残し、筆者は小ラウンジをでて、自室のキッチンへと向かった。

冷蔵庫を開ければ、賞味期限が2週間切れている納豆がある。まるごと3パック。納豆とは、賞味期限が切れているほうがうまいのである。納豆菌が本気を出してくる気がする。他には、賞味期限が明日までのキムチが大量に残っている。これは流石に賞味期限を切らすのは危険なので、今晩中に処理するしかない。頭のなかで、レシピは整った。

まずは、冷凍してあるご飯をレンジで5分間チンする。ドンブリに納豆を全部開け、豪快に混ぜる。いい糸のひき具合だ。伊達に賞味期限を過ぎたわけではない。塩分を気にして醤油のたれは用いずに、キムチをすべて投入する。納豆がイキイキしてきた。ご飯が温まればドンブリに追加してよく混ぜる。それから、鰹節を上からまぶして最後はマヨネーズを焼きあがったお好み焼きの如くかける。お好み焼きと言えば、広島県人は「広島焼」と呼ばれるのを激しく嫌い、「広島風お好み焼き」と呼ばねば許してくれぬらしい。さらにはそれと対になるのが、「関西風お好み焼き」であるそうだ。興味深い地域学である。

話がそれたが、これぞ「オトコ飯」と呼ぶべきものが出来上がった。Facebookを開けば、自分の作った自慢の料理を写真とともに公開している「女子力」の高き人がよくいるが、残念ながら、この料理は写真を撮る見た目ではない。こんなのをアップしたら、自分の欄だけに「いいね!」ならぬ「ひどいね!」とかが追加されそうである。「オトコ飯」は外見でなく、その内実を重視する。食わねばわからぬ。でも一口食べれば、十分美味であることは理解してくれよう。そのことを伝えるべく一口、レトルトカレーを食べ終わった彼にくれてやる。

疑いの表情を隠せない彼。恐る恐る口に入れる。



「…んめ~」



その言葉通り、目からうろこが落ちていた。「オトコ飯」の大勝利である。是非、読者のあなたもお試しあれ。うまいけりゃいいんだメシなんて。





(今日は金曜日だと思っていて一日得した気分な人(笑))





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