医大生・たきいです。

医大生的独言。

糸結びの練習してたら寝落ちした日

2016-05-31 23:59:28 | 医大生的生活

将棋名人戦。佐藤天彦新名人の誕生で揺れておりますが、新名人の誕生は2002年以来とのこと。わたくしが将棋を覚えたのが2000年くらいで、その頃から時の名人は羽生さんか森内さんだったので時代が変わったかのような気分です。それにしても今シーズンの天彦先生は強かったですねぇ。医大生・たきいです。






外科的な糸結びはこれまで外科結紮と片手結びしかできなかったのだが、ようやく両手結びを会得した気がする。基本は両手結びとのこと。糸の結び目のでき方がようやく頭でイメージできるようになってきたから形勢は悪くなさそうだ。これまで何度も教えてもらう機会はあったのに、覚えた気がしては忘れての繰り返しで己の不器用さを自覚するいい鍛錬となった糸結び練習である。

研修医の先生などはよく空いてる時間を見つけては糸結びの練習をしてらっしゃる。余った絹糸をもらって、寮に帰ってからも練習してみた。



めちゃくちゃ手が疲れるからまだ変な握り方をしてしまってるんだろうなと考察をしながら寝落ちしてしまったことはここだけの秘密である。






(寝落ち後に早起きできた日は日頃の行いがいいと思う(笑))

作品は作者を超えていった

2016-05-30 23:59:59 | 医大生的生活

『コウノドリ』のモデルの産婦人科医の先生が特集されていたプロフェッショナル仕事の流儀を視聴。個人的にタイムリーなネタだったので観てよかったなと。明日も頑張ろう。医大生・たきいです。





2年前に書いたブログ(※)のアクセス数が上がっている。
SLEはこれだけ?-医大生・たきいです。2014/6/23

初学者には覚えにくいSLEという病気の診断基準を語呂にしたもので、いまだにコンスタントにアクセス数を稼いでいる記事でもある。2個下の学年が試験があったのだそうで、何人かはこの語呂合わせで覚えてくれたのだそう、どうもありがとう。あまり品の良くない語呂で申し訳ないですが、これまでそれなりの数の語呂合わせを開発してきた自分としてはネットに書けないドギツイものの方が遥かに多いのでこれはまだかわいいほうなのです。こういう人間でごめんなさい。それにしてもうちの学年だけではなくて下の学年にも引き継がれていったとは感慨深いものです。因みに5年生くらいになると誰でも語呂に頼っているとバレないくらいスピーディーに挙げられるようになってくるので安心してください。笑

わたくし医大生たきいが作った「国分町で援交、正直関心、結構面倒」語呂はうちの大学に限らず他の大学にも広まっているという噂を聞くので驚きです。自分の行ったことのない県の医学生に「同学にそれで覚えている人いましたよ」と聞いたときにはたまげたものでした。親元を離れて子どもが大きくなっていったかのような気分です。くだらんことばかり書いているブログとしては、人の役に立てている数少ない記事の一つかもしれません。

この語呂合わせに関しては著作権を放棄しますのでーーというか語呂合わせに著作権って存在するんだろうかーー皆さまお好きに使っていただいて、力を合わせて試験を乗り越えて参りましょう。それにしても膠原病って古典的な分類が廃れにくい分野ですよね。まぁ、SLEの問題、国試レベルではこの語呂の丸暗記だけで解ける問題そんなにない気がするんだけど。






(そろそろ後世に残る語呂合わせを発表したい人(笑))








ポケット版リウマチ入門 原書第2版
簔田 清次,簔田 清次,佐藤 健夫
丸善出版

「「医師アタマ」との付き合い方」を読んで

2016-05-29 23:59:59 | 読書感想文

既に次の週末が楽しみだと思ってしまう週末の終わりを過ごしております。医大生・たきいです。





さて、今日読み終わったのがこちら。

「医師アタマ」との付き合い方―患者と医者はわかりあえるか (中公新書ラクレ)
尾藤 誠司
中央公論新社


新学期のオリエンテーションで先生からちょっと話題に出ていたので気になっていた本でした。ネットに上がっている本書に対するコメントによると医学部の編入試験に出題されたという一冊です。

病棟実習をしている医学生たちはときに、「君たちはまだ何もできないのだから」だなんて言われてしまうこともあります。確かにまだ医師免許を持っていないのだからあたり前。「ロコモ」を知らないとやや失言をしていた同級生に対して先生は、「一般大衆の理解はその程度なんだよね」と言って落ち込んでいた様子もこの目で見たことがあります。このように、病院で働く医師の先生にとって「学生さん」は基本的にお客様として認識されているケースが多いわけです。だから医学生の我々は限りなく患者さんに近いはずだ、という理論が成り立ちそうなものですが、「医師アタマ」は自分にもしっかり作り上げられてしまっていたことに気が付いたのが一番の衝撃でした。

例えば。本書80頁にて、「繊維筋痛症」とはおそらく「線維筋痛症」の誤字だと思われますが、ちょっと冷ややかな目で見てしまった私には少なからず「医師アタマ」の要素はあるのかもしれません。

それはさておき。本書中の、よくある医者と患者さんのやりとりを叙述している場面。「ふつうはそうやって問診を進めていくものだよね。OSCE(※いわば病棟に出るための仮免許実技試験)でもそうならったもの。」と読みながらそうした感想を抱きましたが、患者は質問に答えようとしているのに医師に遮られてしまう不自然さ、急に角度の変わった質問の不思議さ等々、言われてみればなるほどという指摘が続きます。「変だな」と思えなくなっているあたり、私はすでに「医師アタマ」なのでしょう。このことに自覚的になれたことだけでも本書を手に取ってみた価値があるかもしれません。

医師自身にも患者さんのために一生懸命になっているという思い込みがあるかと思います」(p.132)
本書は恐らく、医師とのコミュニケーションに悩んでいる患者さんに売れている本ではないかと思いますが、医師側にとっても重要な指摘がいくつもあります。

実臨床で画一で合理的な判断をするために医師は「モンドリアンの思考回路」を起動させているのだとか。これはつまり理系的な考え方です。相談に乗ってほしいときには医者に文系的な「モネの思考回路」を起動させてもらわなければならず、「医学上の質問なら医師アタマで答えられますが、不安の解消など人間的な質問や相談には“人”としてしか乗れないのです」(p.164)ということになります。「artとしての医学」の重要性を再認識します。

「医師アタマ」が「石アタマ」になってしまう前に、患者さんの不安には寄り添える人間でありたいと思いを新たにします。

著者の尾藤先生には恐ろしく医療業界の構造が見えているのだろうと推察いたしましたが、自分もこうした文章が書ける人間でもありたいと考えます。仲間にも是非一度読んでもらいたいと思いますし、入試の現代文で出てもおかしくなさそうなので高校生が読んでみてもいいでしょう。

調べる限りこの本の初出は10年ほど前のようですが、今の時代ならネットメディアを利用して同じテーマでバズらせることも可能だったのかもしれないなとも思います。そこは少し惜しかったかもしれない、と。より多くの人に医療の問題を考えてもらうためにも、「医師アタマ」は「医師アタマ」なりに考えつづけなければならないのでしょう。







(ラーメン食べたい気分な人(笑))

いつかはTAKIIスコア

2016-05-28 23:59:59 | 医大生的生活



朝帰りついでに、いずれは官僚にでもなるのであろう地元の後輩と飲んできました。彼はおつまみ好きながらも飲めない人ので正確には飲んだのはわたくしだけでしたが。身内の「症例トーク」にも面白さがありますが、法学部の世界の「判例トーク」も面白いものでした。

医者がやる手術って、実はすべてが傷害罪(!)ながらそれは医行為だから違法性が阻却されているという解釈で合法なのだとか。ネガティブフィードバックで増える、並みの回りくどさですが知らなかったなぁ。法律関係の話は国試で聞かれそうな簡単なことくらいしか知らないけど少しは勉強しとかないとあかんのかなと、生ハムとワインを頂きながら思ったのでした。医大生・たきいです。






○○スコアという評価方法は山ほどあって、例えば実習の関係で個人的に最近馴染みがあるのはApgarスコア。新生児の評価に用いるもので、10点満点。Apgarを開発したのはApgarさんと知ってビックリするのは医学生が誰しも通る道ですが、そんなことを学ぶと自分の名前をこの世に残してみたい欲は一度は抱いたことがあるでしょう。Takiiスコアなんていいじゃない。妄想は膨らみます。

英語圏の人々にとって、“Takii”を「たきい」と発音するのはかなり難しいのだそうで、「タッカァーィ」とか言われてしまうのが関の山。日本でさえそう多くはない「たきい」という苗字を世界標準に導くためには、“Takii score”でも作って一山当てるしかなさそうです。“i”が2文字あるのが気にかかりますが、否定を表す接頭辞として“i”は使われがちなので医学単語にも“i”から始まるのは少なくないという読み。ああ、そんな論文でも書けたら人生に一片の悔いも生じなさそうです。笑

政治的な絡みもあって病名から人の名前が消えていくことも少なくない昨今のこの業界。病態を示した病名も悪くはないけれど、人の名前も味わいがあっていいものではないのかと。とどのつまりは「その病名はもう古いから」と指摘される度に辟易となる医学生の嘆きでありました。






(金曜夜から遊んだ効果で土日を長く感じている人(笑))

渋谷で中学の同窓会

2016-05-27 23:59:46 | 医大生的生活



金曜夜の渋谷ってマジで人の数やばいんですな。このヤバさを伝えようととりあえずこの写真撮ろうとしても「お前ブログネタだろ」と遮られ一苦労でございました(笑)。医大生・たきいです。







中学校の同級生は関東に出てきている人がそこそこいるらしく、最近ちょくちょく集まりを開いているのだそう。お声がけいただきました。改めてSNSってすごい。生徒会長とはたまに会っていたのですがそれ以外のみんなとは本当に久しぶり。

参加前に、もしや未だに学生やってるのおれだけではという疑念に駆られたのだけれど、もうひとり院に進んだ学生がいたのでちょっとだけ安心。とはいえみんな既にちゃんとした社会人をやっておられて、改めて社会人としての医者人生のスタートの遅さを思い知りました。そして医学部あるあるだけど、どこの企業がスゴいとか全く分からないのが申し訳ない。消費者として聞いたことあるとこしか分からないのですよ笑



「たきいは今両国で働いてるの?」
「はいごめんなさい痩せます」
高3→浪人→大学1年で太ったわたくし、中学時代は確かにまだ健康的だったから、中学ぶりの人とはビックリするんだろうなぁ。


「たきいは性の成熟が早かった」
あー、下ネタも好むようになったのは高校で男子校に行った頃からかなと思ったんですがそんなことなかったんですね。笑


「当時はまだうぶな私にSとMのことを教えてくれたのはたきいくん」
……全く覚えてない(笑)


自分が学生のうちにまた集まれる機会があればいいなぁ、と生徒会長の家に上がりこみながら思います。お世話になりました。

楽しいひとときでした。呼んでくれてありがとうー!





(金曜夜から遊ぶと土日が長く感じて幸せな人(笑))