天ぷら、その後に

あんまり世間が天ぷら天ぷらと騒ぐから、夕飯は天ぷらを食べて帰りました。

その店は庶民的な価格で天ぷらが食べられるのです。いもや茄子などの野菜は７０円。えびやあなごですら２００円で食べられるのです。

板前さんが揚げ油から取り出したものを直接、金網皿に乗せてくれる。それをつゆにつけて食べる。口の皮が剥けるくらい熱い。でも美味い。

天ぷらにとって熱さこそご馳走とはよく言ったものだ。揚げたての天ぷらを金網皿でワンクッション。それをつゆにつけてツークッション置いて口に入れてこれだけ美味いのだから、揚げ油から出されたものをそのまま板前さんに口に放り込まれたら、もっと美味しいのではなかろうか。

……いや、大火傷するな（←途端に冷静になる）

東京の方では天ぷらにゴマ油を使っているらしいが、こちらではもっと軽い油で揚げているようだ。だから結構な量を食べても、腹はそれほど重たくはならない。

天ぷらを食べた後は身体の節々が滑らかになったような、舌がよく回るようになった気がする。不思議な食べ物だ、天ぷらは。