マニュアルの怖さ

なんか伊集院光がラジオで言っていた、スカイマークでのトラブルがネットでえらく白熱した議論になっている。

私もラジオ聞いていたけど、どちらかといえば伊集院の方に肩入れがしたくなる。なぜなら私もどちらかといえば、できるだけ遵法精神を持っておきたいタイプだから。

今から二年くらい前ですかね。とあるファーストフード店に買い物に行きましてん。

で、ある商品が３つ必要だったんですよ。その商品はケータイクーポンで安くなるものだったんですが、この見せるタイプのクーポンでは２つまでしか適用されないって書かれていたんです。私はレジに並びながら考えました。

「今、私の後ろにはすでに3人が並んでいる。とりあえずクーポンで１つ買って、もう一度最初から並んでクーポンを利用して２つ買うことはシステム上、許されるのかな？　もしダメだったら１つは正規の値段で購入しよう」

そして私の番がやってきました。レジにいたのは、バイトの中でもベテランっぽい雰囲気のお姉さん。私はお姉さんに言いました。

「あの、このクーポンの商品をですね、３つ欲しいんですけど……」

もう一回並んだ場合、クーポンは使用できますか……と訪ねようとした途端、私の言葉を遮るようにお姉さんが言いました。

「今回は特別に３個買えるようにいたします」

私はこれを訊いて、なんだか申し訳ないなあと思いながらも、

「あ、どうも」

と頭を下げた所、お姉さんはこう付け加えたのです。

「次からは遠慮してくださいね」


…………え！？

すぅ～。私は思いっきり息を吸いました。

「私は別にクーポン価格で２つしか買えないのものを３つ売れなんて言ってない。もう一度並ぶつもりだったんだ。その際に同じ見せるクーポンが使えるのかと訊きたかったんだ。もしダメだったら１つは正規の値段で買うつもりだったわけだし。それをなんだ、まるでクレーマーみたいに扱いやがって！」

という言葉が塊になって喉から飛び出そうでしたが……ぐっと堪えて！

「はあ、どうも」

フラフラと商品を手にして出て行ったことがあります。あれは悔しかったなあ。

多分、伊集院もこれと似たような気持ちだったんじゃないですかね。

伊集院は伊集院でいくつか落とし所を作っているんですよね。でもスカイマークのマニュアルが尽く落とし所を埋めちゃった。

一番私が驚いたのは、「これこれこういうことがあったので、上の方に改善点として伝えて欲しい」というお客のメッセージを「出来かねます」で突っぱねた所です。こんなのってあるー！？

まあ、なんか……あくまでも伊集院視点の話だけど、それでもスカイマークのシステムって、すごいね！