50歳のフランス滞在記

早期退職してパリへ。さまざまなフランス、そこに写る日本・・・日々新たな出会い。

ギャラリーの中のギャラリー。

2007-10-06 00:42:22 | 美術・音楽
日本のデパートでは、美術展が行われたり、画廊が入っていたりしますね。デパートの店内で見る美術作品・・・パリのデパートでも目立つようになってきているようです。



そうしたトレンドを代表するのが、ギャラリー・ラファイエットにあるアート・スペース。ブランドの並ぶ1階(日本式2階)に、宇宙への扉が開かれているように、その入り口があります。暗いトンネルの壁面には、ご丁寧に小さなライトがついていて、星々の輝きになっています。



その先に、展示スペース。それほど広いスペースではないのですが、常に時代とともにというデパートの姿勢を反映させて、コンテンポラリーなアート作品が展示されています。



2001年にオープンしたこのギャラリー、今を感じさせる作品、新しい時代を切り開く作品を発掘して紹介することを目的にしているそうです。



名前は“la Galerie des Galeries”(ギャラリーの中のギャラリー)。もちろん、ギャラリー・ラファイエットにあるギャラリーですが、最先端のアートを紹介するギャラリーとしての自負も込められているのでしょうね。



展覧会ごとにこうした紹介冊子も作っています。力の入れようを示していますね。11月3日まで行なわれているのは、“ANTIDOTE”(特効薬とか解毒剤といった意味)。有望な新人作家の作品(絵画、彫刻、ビデオアートなど)を展示しています。

この“ANTIDOTE”という展覧会は、3回目だそうで、ギャラリー・ラファイエットの創設者の孫娘で、今もギャラリー・ラファイエット・グループの経営に携わる女性の支持を得て、彼女の孫に当たる人が企画しているそうです。言ってみればオーナー一族の企画。力も入るはずですね。



因みに、ギャラリー・ラファイエット・グループ、1893年からの100年以上の歴史があり、今では外国も含め63店舗。また、傘下には、日曜大工用品を中心に幅広い品揃えのデパートBHVやスーパーマーケットチェーンのMONOPRIX、高級スーパーのInnoなどをかかえています。(www.galerieslafayette.com/international/index.do・・・日本語でご覧になれます)



時代を先取りするモード、それを紹介するデパート・・・だからこそ、アートの世界でも最先端の息吹を紹介したい―――。そうした想いが、実際、どのようなカタチになっているのか、覗いてみたい方は、ぜひ、このアートスペースへ。もちろん、入場無料です。

と、ここまで事前に作っておいたのですが、関係する記事を先週、情報誌“A Nous Paris”で見つけてしまいました。

デパートでアートを!という記事です。デパートが店内でアート展を行なうのが増えてきている、と紹介しています。その一つが、以前ご紹介したボン・マルシェの「エクスポジション・東京」(これはアートというよりファッションですが・・・勘違いもご愛嬌のうち)、そしてこのギャラリー・ラファイエットのコンテンポラリー・アート展。他に、プランタンのヴォーグ展など。

以前からあったとは思うのですが、デパートで触れるアート・・・規模の大きさなのか、テーマ性なのか、フランスで今、ちょっとした話題になっているようです。

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