ご存知、レオナルド・ダ・ヴィンチ。彼の「知識と創造への情熱」をテーマにした展覧会が、パリ6区にあるRefectoire des Cordeliers(コルドゥリエ修道院食堂)で行なわれています。
1230年に造られた修道院の食堂跡で、1826年からは医学部の校舎として使われましたが、今はパリ市の展示会場となっている建物です。
外観と趣を全く異にしてというか、期待にそぐわず、今風のおしゃれな入り口になっています。
“La Passion Leonard~comprendre et creer”(情熱レオナルド~理解と創造)。創造するために、まず多くのことを理解しようとしたレオナルドの探究心。そしてその結果としての作品。そのつながりを提示している企画展です。
会場入ってすぐのスペースは、レオナルドの考案した多くの科学的アイデアの紹介です。
この自転車は、レオナルドの考案したアイデアを弟子の一人が書きとめたメモを元に制作したものだそうで、自転車も元々はレオナルドのアイデアだったのでしょうか。ほかにも、大砲、船、重量のあるものを持ち上げる装置など、彼のメモを元に制作されています。
空への憧れも強かったようで、こうしたグライダーの祖先のようなものや、人力飛行機の先祖、背中につける翼なども展示されています。こうした制作物の多くは、なぜかマドリッドのスペインの国立図書館に所蔵されているようです。
レオナルドの残した13,000ページにも及ぶ膨大なメモ。その中にはこうした工学的発明といってよいアイデアや、
人体や動物の克明な解剖図、そしてデッサンなどが含まれています。
会場には、こうした直筆も展示されています。
これらの知的的好奇心を元に制作された芸術作品。しかし、完成し、現存するものは意外に少ないので驚いてしまいます。絵画は僅か17点だそうで、しかも未完ではないかともいわれる作品も含まれています。しかし、それらは人類の宝とも言われる傑作ぞろい。その中から『モナリザ』と『最後の晩餐』を選んで、新しい技術によって、オリジナル・カラーの解明などを行なっています。
ニスを取り除くシミュレーションなど、そのプロセスは映像でも紹介されています。
科学的なアプローチを基に創造されたレオナルドの作品を、現代の科学の力で解明する・・・なかなか的を得た展示方法ではないでしょうか。
創造のためには、真実を知ること。その探求に情熱を傾け、その結晶として僅かな、そして偉大な芸術作品を残したレオナルド。そのことに改めて思いを馳せる企画展です。
Refectoire des Cordeliers
15, rue l’Ecole de Medecine
(6月24日までの開催・6月16日のみ休館)
*なお、主催者が日本でもこうした企画展を開催したいそうです。ふさわしいコンタクト先をご存知の方がいらっしゃいましたら、弊ブログまでご連絡いただければ幸いです。
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1230年に造られた修道院の食堂跡で、1826年からは医学部の校舎として使われましたが、今はパリ市の展示会場となっている建物です。
外観と趣を全く異にしてというか、期待にそぐわず、今風のおしゃれな入り口になっています。
“La Passion Leonard~comprendre et creer”(情熱レオナルド~理解と創造)。創造するために、まず多くのことを理解しようとしたレオナルドの探究心。そしてその結果としての作品。そのつながりを提示している企画展です。
会場入ってすぐのスペースは、レオナルドの考案した多くの科学的アイデアの紹介です。
この自転車は、レオナルドの考案したアイデアを弟子の一人が書きとめたメモを元に制作したものだそうで、自転車も元々はレオナルドのアイデアだったのでしょうか。ほかにも、大砲、船、重量のあるものを持ち上げる装置など、彼のメモを元に制作されています。
空への憧れも強かったようで、こうしたグライダーの祖先のようなものや、人力飛行機の先祖、背中につける翼なども展示されています。こうした制作物の多くは、なぜかマドリッドのスペインの国立図書館に所蔵されているようです。
レオナルドの残した13,000ページにも及ぶ膨大なメモ。その中にはこうした工学的発明といってよいアイデアや、
人体や動物の克明な解剖図、そしてデッサンなどが含まれています。
会場には、こうした直筆も展示されています。
これらの知的的好奇心を元に制作された芸術作品。しかし、完成し、現存するものは意外に少ないので驚いてしまいます。絵画は僅か17点だそうで、しかも未完ではないかともいわれる作品も含まれています。しかし、それらは人類の宝とも言われる傑作ぞろい。その中から『モナリザ』と『最後の晩餐』を選んで、新しい技術によって、オリジナル・カラーの解明などを行なっています。
ニスを取り除くシミュレーションなど、そのプロセスは映像でも紹介されています。
科学的なアプローチを基に創造されたレオナルドの作品を、現代の科学の力で解明する・・・なかなか的を得た展示方法ではないでしょうか。
創造のためには、真実を知ること。その探求に情熱を傾け、その結晶として僅かな、そして偉大な芸術作品を残したレオナルド。そのことに改めて思いを馳せる企画展です。
Refectoire des Cordeliers
15, rue l’Ecole de Medecine
(6月24日までの開催・6月16日のみ休館)
*なお、主催者が日本でもこうした企画展を開催したいそうです。ふさわしいコンタクト先をご存知の方がいらっしゃいましたら、弊ブログまでご連絡いただければ幸いです。
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