50歳のフランス滞在記

早期退職してパリへ。さまざまなフランス、そこに写る日本・・・日々新たな出会い。

行きつ戻りつ・・・ストラスブール

2008-05-03 00:10:00 | フランス
4月24日からは、東と北へ。ストラスブール、ケルン、ブリュッセル、ブリュージュと回ってきました。それぞれに個性的な街。どんな表情をしていたでしょうか・・・

ドイツとフランスの間を振り子のように行きつ戻りつしたアルザス地方。その中心地、ストラスブール。言葉もドイツ語になったり、フランス語になったり。今は言うまでもなくフランス語なのですが、かなりドイツ語の影響があるのでしょうか、店頭で聞く言葉も独特のアルザス語になっているようです。


ストラスブール駅の外観です。街の名前の由来が、ドイツ語で「街道の街」というだけあって、昔から交通の要所。駅舎も伝統を感じさせる石造りなのですが、今ではそれを透明素材で覆って近代的なイメージにしています。さすがは、EU欧州議会のある街。明日をめざす心意気が感じられるようです。駅前はきれいな広場になっていて、芝の上で昼食を食べる若者や旅行者たち。そしてその半円形の広場を囲むように並ぶ多くのホテル。活気と安らぎが同居する街といった印象を与えてくれます。

この街の見所は、木骨造りの家々が並ぶ地区(プチット・フランス)とノートルダム大聖堂、そしてクリスマスの飾りつけ・・・


イル川がお堀のように取り囲む旧市街の西の端が、プチット・フランス(小さいフランス)と呼ばれる一帯で、多くの木骨造りの家々が保存されています。

地上階が階上より狭いのは、昔、地上に接している部分の面積で税や家賃などが決まっていたからとか。しっかり者の街といった伝統がありそうですね。

運河のようなイル川には遊覧船が航行し、

川端のカフェでは多くの観光客が憩いのひと時を・・・絵ハガキそのままのような街並みが続いています。

そして、その一画に一年中、クリスマスのオーナメントを扱っている店があります。

もみの木を使ったクリスマスツリーの発祥の地と言われているように、アルザス地方はクリスマスを盛大に祝うようです。ここストラスブールでも冬になると大きなクリスマス市が立ちます。クリスマスツリー、飾りつけ、クッキー、ホット・ワイン・・・さすがに4月では市はありませんが、オーナメントだけはお気に入りを記念に買うことができます。

プチット・フランスから東へゆっくりと旧市街を歩いていくと、ノートルダム大聖堂が見えてきます。

この大聖堂の特長は、天へ向かって伸びる尖塔が1本だけということ。パリのノートルダム寺院のように、2本の尖塔が並ぶシンメトリーな美しさになっている聖堂が一般的なようですが、この大聖堂では142mの尖塔が1本だけで、その垂直な伸びやかさが意思的な強さを感じさせてくれます。そうした印象はドイツ的な気質につながっているのではないかという気がしてきます・・・

ステンドグラス、そしてキリストや使徒たちの現れる大時計など内部にも見るべきものが多いノートルダム大聖堂。その建設は12世紀頃から始まったそうです。

プチット・フランスから大聖堂へ、そしてトラムの走る道を越えてグーテンベルク広場へ、さらにラファイエットやブティック、銀行などパリと同じような店が建ち並ぶクレベール広場へ。そしてまたイル川沿いにプチット・フランスへ。木骨造りの家々が立ち並ぶ道や石畳の道を行きつ戻りつ、気ままな散歩・・・人口25万人ほどの街とはいえ、旧市街はそれ程広くはなく、ゆっくりと散歩が楽しめます。

広場の名前に名を残す印刷技術のグーテンベルクや宗教改革のカルヴァンをはじめ、ゲーテ、モーツァルトなどが一時的とはいえ滞在したという歴史ある街、ストラスブール。大聖堂やプチット・フランスなどを含むその旧市街は、1988年にユネスコの世界遺産に登録されています。


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