50歳のフランス滞在記

早期退職してパリへ。さまざまなフランス、そこに写る日本・・・日々新たな出会い。

日本といえば、マンガ。

2006-06-30 02:09:30 | パリ
7月に「ジャパン・エキスポ」というイベントがパリで行われます。名前からすると、日本を総体的に紹介するイベントかと思ってしまいますが、実態はマンガを中心とした日本の新しい文化を紹介するエキスポです。

メトロの構内に貼られているポスターによれば、“ヨーロッパ最大のアジア娯楽のフェスティバル”なんだそうですが、内容を見れば、タイトルどおり日本の新しい文化潮流の紹介です。それにしても、意図的なのか、ポスターのデザイン、富士山にお寺とは・・・今でも、日本イコールこんなイメージなのでしょうか。それに、タイトル・ロゴは日の出をモチーフにしたもの。新しい文化トレンドと古いイメージ・・・意図したデザインなのか、デザイナーの日本に対する古いイメージが現れてしまっているのか・・・不思議なポスターです。

さて、エキスポ。まずは、マンガ。もうフランスでも“manga”として市民権を得ており、若い人を中心に日本マンガの人気は非常に高く、今や日本といえばマンガといった感じさえしてしまいます。その展示やアニメの上映などがあるようです。

そういえば、、今から16年も前に、これからの日本の武器はマンガとアニメだと看破した同僚がいたのを思い出します。彼も早期退職し、悠々自適のはずでしたが、今ではある自治体の首長をしています。

そして、コスプレ。これも人気が出てきています。こちらの人のコスプレ、日本人以上にさまになるかも知れませんね。

それ以外に、ファッション・ショー、コンサート、そしてNHK番組の収録(?)もあるようです。

会場にどのような人が来るのか、面白そうです。ちょっとのぞいてみようと思います。

10人のスト。

2006-06-29 00:53:31 | パリ
先日は80万人のデモ(主催者発表。警察発表は参加者40万人、沿道を埋めたのが20万人)をご紹介しましたが、今日は10人のストライキ。

ちょっと高級なスーパーのある店で、従業員10人程度のストが行われていました。たまたま通りかかったのですが、店頭でビラを配っていました。

見難いかもしれませんが、店の入り口に立っている、ベージュや黒のベストを着た女性たちです。彼女たちの配っているビラを見ると、
・残業の時間を正確に把握し、きちんと支払うこと!
・正規雇用の促進を!(20年働いてもパートのまま)
・管理者以外にもレストランの食券を!
・個人的に説得すること(一本釣り)はやめよ!
そして、
・今の管理者たちの交代を!
という要求を掲げています。

日本でもパート従業員の待遇改善、あるいはより積極的な活用が話題になっていたと思うのですが、社会主義的労働環境にあると思っていたフランスでも同じような問題があるんですね。20年同じ店で働いていてもパートのまま・・・日本でもありそうな話ですね。


店は今、夏のバーゲン・シーズン。その告知の外側に、ペタペタと要求のビラが貼られていました。店内では、ストの影響で、管理者らしき男性がレジを打っていました。

さて、どう収拾するのでしょうか。ちょっと遠いのですが、たまに、前を通ってみてみることにしましょう。

ニッポン通は語る。

2006-06-28 03:25:00 | パリ
先日、日本の事情に詳しいフランス人と話す機会がありました。パリ生まれで、子供の頃、よくリュクサンブール公園で遊んだ、ということで、カフェでお茶した後、そのリュクサンブール公園を歩きました。子供時代にリュクサンブール公園で砂遊びをしたなんていうと、まるでボーヴォワールやサルトルみたいですね。

さて、彼が話した中で面白かったことを、3点をご紹介しようと思います。

①フランス人はいまだ現実を直視していない。
フランス語の教育をさらに普及するため、フランス政府は来年から各国にフランス語で授業を行う学校を設立することにした。第一陣に東京が含まれている、ということから、始まった話ですが、彼いわく、たぶん生徒が集まらないのではないか(私も同感なのですが)。今、日本で子供のときからフランス語の教育を受けさせたいという親がどれくらいいるだろう。やはり英語にはかなわない。実際ビジネスを中心に英語が共通語化している。いい悪いは別にして、それが現実だ。フランス人は、その点をなかなか認めようとしない。頭では分かっていても、気持ちが認めようとしない。いつまでも文化大国のつもりでいる。昔と同じように多くの外国人がフランス語を学ぼうとしていると思いたがっている。もっと現実を直視し、理解すべきだ。まずは、フランスあるいはフランス語に興味を持つ人をもっと増やす方策を考えるべきだ。どうやったら、昔のようにフランスやフランス文化に多くの人が憧れてくれるか。

②フランス文化が常に正しい。
異なる文化に対峙する際、多くのフランス人は今でも、フランス文化が正しく、異なる文化は間違っている、と捉える。常に正邪で分けてしまい、常にフランス文化が正なのだ。(日本では、正邪ではなく、ランキングではないでしょうか。最も進んだ文化、より進んだ文化、遅れた文化・・・そして常に日本文化は上位に位置づけられている。生か死かのフランス式判断と、存在は認めるが順位付けする日本式判断。)

③日本のメディアはもっと理解を。
昨秋のパリ郊外の暴動を日本では、人種差別だと伝えていたようだが、あれは失業問題だ。(これに対しては、私は移民に失業者が多いのは背景にやはり人種差別があるからではないかと思っています。)
また、学校でイスラムのベールを認めないのは、政教分離の原則(laicite)に則っているためだ。一切の宗教から自由になることで宗教対立を回避しているのだ。長い宗教対立の歴史の中から生み出されたことで、イスラムだけを排除しようということではない。このあたりの報道が日本では不十分だ。(laicite・ライシテを正しく理解することが日本側に必要なのは確かだと思います。)

いろいろな意見がありますが、こうしたフランス人の生の声を(納得できること、できないことがあるでしょうが)多く聞いていきたいと思います。一時的とは言え、せっかくフランスに住んでいるのですから。

モリエール。

2006-06-27 03:58:21 | 映画・演劇・文学
25日(日)、コメディ・フランセーズにモリエールの芝居を見に行ってきました。

ルーブル美術館のすぐそば、パレ・ロワイヤルの脇にあります。

17世紀の喜劇作家、モリエールのために作られた劇場で、メゾン・ド・モリエール(モリエールの家)とも言われました。今では喜劇だけでなく悲劇も上演されていますが、名前は、コメディ・フランセーズ(フランス喜劇)のままです。写真は、劇場の外壁にあるモリエールのレリーフです。

この日の演目は、"L'Amour medecin"(恋は医者)と"Le Sicilien ou L'Amour peintre"(シシリー人あるいは恋は画家)の2作(タイトルの日本語訳、違ってたら、ゴメンナサイ)。笑劇(farces)で、わからずやの父親や金持ちをうまくだまして恋する若者同士が結ばれるというよくあるお話で、音楽やバレーを取り入れた見ていて楽しい2作でした。2階の舞台に最も近い場所で12ユーロ。演目にもよりますが、高くても30~40ユーロ程度です。

劇場内は、馬蹄形をしており、4階までありますが、収容人員はあまり多くなく、400人程度ではないでしょうか。天井画やシャンデリアなどに歴史の重みを感じます。

写真は、幕間の休憩時に軽く一杯やったりできるフォワイエです。やはり天井画やシャンデリアが立派です。日曜のマチネだったせいか、服装もカジュアルな人が多く(ジーパンもOK)、気軽に楽しめました。

80万人のデモ。

2006-06-26 03:48:39 | パリ
24日(土)、パリで80万人参加のmanifestation(デモ)が行われました。実際どんな風だったのか、まずは写真をご覧ください。




もうお分かりですね。同性愛者、あるいは性の垣根を越えた人々の平等を求めるデモです。その支援者も含めて、すごい数の参加者でした。サン・ミシェル大通りで見ていたのですが、先頭が過ぎてから2時間以上、延々と続いていました。もちろんその間交通は遮断。

街頭に貼ってあったポスターです。レズビアン、ゲイ、そして性の垣根を越えた人たちの「誇りある行進」。エイズと戦うために3分間の黙祷を。

別のポスターには、「自由・平等・愛せよ」のスローガン。

社会党が配っていたパンフレットには、“2007年をレズビアン・ゲイ・性の垣根を越えた人々の平等を勝ち取る年に”というスローガンとともに、PACS(社会保障制度)の改革、同性の結婚・養子縁組の合法化、差別反対、性の垣根を越えた人たちの権利獲得といった、具体的な要求項目が記されています。

デモ参加者が用意したバナーも、「愛し合うなら、結婚を」と、同性同士の結婚の合法化を訴えています。

「ホモと両親の対話を」と訴えるバナーもあります。

フランスには、片親家族(未婚・離婚)、再婚家族、養子家族などいろいろなカタチの家族がありますが、愛の形式にも大きな変化があるようです。その変化を認め、平等に社会に受け入れるべきだ、という意思表示のデモです。性の垣根を越えた人々、タブーを乗り越えた人たちが、社会の正式な一員として暮らしていける社会の実現を・・・こうしたトレンドを退廃と捉えるには、時代はもう先へ進んでしまっているようです。受け入れ、どう共生していくかを考えるべきでしょう。愛の形式、家族のカタチ・・・固定観念を捨て、手を携える術を考える時に来ているようです。そんなことを考えさせてくれた、迫力のあるmanifestationでした。

大家さんのお義母さま。

2006-06-25 05:30:05 | パリ
例によって、OVNIから借りてきた本を読んでいたところ、奥付けに新しいスチュディオの大家さん(フランス人)と同じ名前を見つけました。写真提供として、パリ交通局と並んで出ていました。

本の名前は『パリ・メトロ物語』。著者は、松村美與子さん。メトロの歴史と、すべての駅名の由来をまとめた本で、大変面白いですし、ご自分の思い出などと絡めて書かれているところは文章もうまく、読み応えがあります。

確かに文中で、大家さんをイニシャルで表記し、写真をいろいろ撮ってもらったことが書かれています。松村さんの略歴によると、1970年にご主人と死別後、50歳でパリへ。数年のつもりが、その後ずっとフランスにお住まいとか。

そういえば、一度大家さんのパリのご自宅へ伺った際、奥様(日本人)のお母様もいらっしゃった・・・フランスに30年以上滞在されていて、80歳を越えている・・・もしかして・・・。

早速、電話してみました。そうでした!! お義母様が著者でした。大家さんは写真が好きで、たまたま知り合った日本女性(後に義母に)に協力したそうです。

お義母様が本を出されていたのを知っていれば、あるいは教えてくれていれば、いろいろな話も聞けたかもしれません。でも、能ある鷹は爪を隠す。そうです、Diplomeが取れたなどと、ブログで言ってはいけなかったですね。反省。

次回、お会いするチャンスがあったら、いろいろなお話を伺ってみたいと思います。何しろ、同じ50歳でフランスへ。これも何かの縁かもしれません(しかも、私が退職したのが2004年で大家さんの退職と同じタイミング)。ぜひ、お会いし、いろいろ教えていただきたいと思っています。

書類の不備。

2006-06-24 00:36:57 | パリ
引越しに際し、インターネットのプロバイダーへ転居の手続きを依頼する書類を送りました。

・ホームページ上で行った転居依頼をプリントしたもの
・新しい住所が明記されたフランステレコムの請求書
・銀行の口座証明

上記を送っていたのですが、送って10日も経ってから書類不備で送り返されてきました。ホームページ上には、転居手続きの説明が長々と文章で書いてあり、上記3点でいいのだろうと理解して送ったのですが、1点抜けていました。

書類不備を伝える手紙(写真)によると、ネット上で新住所での加入申し込みを新たにし、その書類もプリントし同封しないといけないようです。実際やってみると、転居依頼の書類に表記されている依頼番号を加入申し込みの書類に転記しておく必要があることが分かりました。この2枚セットで、転居手続きになるんですね。

そうならそうと、きちんと必要書類を箇条書きしてくれていればいいのに、とぶつぶつ言いたくなってしまいます。

そういえば、思い出しましたが、タイの5年間や上海のはじめの2年間くらいは欧米系の会社からの転職組みも採用していて、彼らの作る書類は、常に長文でした。欧米の会社ではそう書くのだといい、いくつか例も見せてくれました。日本だったら箇条書きにしてすぐ理解できるようにするのにと思ったのですが、欧米人にとっては箇条書きより長文のほうが分かりやすいのだろうと思ったのを覚えています。

文章できちんとすべてを書き記す、後は理解してください、ということですね。日本のような、読む人が理解しやすいようにという心遣いよりも、自分の不利にならないようにすべてを網羅することが大切、という自己保身の表れではないかと思えてしまいます。

上海での後半は日本スタイルでした。その間に欧米スタイルをすっかり忘れてしまっていたようです。ここはフランス。箇条書きより、長文。そうです、文章をしっかり読まなかった自分のミスですね。

もう一度送ったところ、今回は問題なし。写真にあるように、書類に不備のあった人に再送を促す手紙では、必要書類が箇条書きになっています(ただし、どの書類が不備だったかは記されていません)。お馬鹿さんのためにこのようにまとめてあげたから、今度は間違わないようにね、といったところでしょうか。フランス語の書類、たとえ長文であっても、めげずに正確に読むようにしましょう。ここで生きていくうえで必要ですから。当たり前ですが、郷に入っては郷に従え、ですね。

音楽のお祭り。

2006-06-23 00:08:22 | 美術・音楽
21日は夏至。そして、フランスや多くの国では、la Fete de la musique(音楽のお祭り)が行われました。最近は日本でも一部で行われています。

フランス人は2人に1人は何らかの楽器が弾けるほど音楽が好きなんだそうですが、なかなか生の音楽に触れる機会がない。そこで25年前に多くの場所で、しかも無料で音楽に接する機会を提供しようと始まったのがこの「音楽のお祭り」。

6月に入ると、いろいろな案内が貼り出されました。待ち遠しいお祭りなのでしょうね。

これはメトロの駅に出ていた、21日の深夜運行のお知らせ。メトロの何本かの路線や、一部RERやバスが深夜運行するそうです。

そして、当日の案内。

これはフリーペーパー"metro"の21日付けの特集。パリ市内だけでもこれだけのコンサートが行われます。

中には、このリュクサンブール公園でのコンサートのように、印刷物を用意して、来場を促しているイベントもありました。
そして、21日、夜・・・

まずは、Palais Royal。特設ステージで、アフリカ系音楽の演奏です。椅子等はないので、聞く方は立ったままか座り込んで聞くことになります。観客は老若男女、年齢性別に大きな差はありません。しかし、立錐の余地なしといったほどではなかった。

市庁舎前では、子供合唱団のコンサート。親の世代の人が聞いていました。しかし、降り出した小雨の影響か、聴衆は少なかったですね。

ノートルダム寺院では、パイプオルガンのコンサート。じっと聞き入っている人が多かったですね。

企画されたコンサート以外にも、ノートルダムの前で演奏しているこの子供のように、自ら参加している音楽好きもいます。

クラスの有志で集まったようなグループもいました。
そういえば、若い人たちの姿がいまいち少ないと思っていましたら、いました。

サン・ミシェル、9時半。人、人、人です(特に演奏は行われていないのに)。そして、人が集まるところに必ず出るのが・・・

そう、屋台です。日本もフランスも同じですね。煙っているような画像ですが、実際、串焼きの煙でいったいが煙っていました。

そして、名前を漢字で書く商売。風船売りのおじさんもいました。さすがに綿菓子売りはいませんでしたが。

若い人を中心にこのお祭りが活況を呈するのは夜遅くなってから。だから交通機関も深夜運行するんでしょうね。そういえば、午前3時過ぎ、ガタガタいう音で目が覚めると、同じ建物の内にその頃帰ってきた人がいたようです。

それで思い出したのが、北欧の夏至祭りや、ケルト・ゲルマン民族の聖ヨハネ前夜祭(6月23日夜)。「ケルト・ゲルマンの原始宗教において、その日の前夜に日本のお盆のように、魔女、妖精、死霊などの超自然が異界からいっせいに地上に姿をあらわし、それを肉眼でも見ることができると信じられていた(略)。その影響で、この聖ヨハネ前夜祭には、人々はある種の憑依状態に陥り、踊り狂ったり、性的乱交にふけったりすると信じられた。」(鹿島茂著・『フランス歳時記』)

夏至の夜に行われる"la fete de la musique"。実態を見ていると、25年前に始めたときの理由はともかく、また本当に音楽を楽しみにしている一部の人を除いて、今となっては、音楽は刺身のつまで、音楽に名を借りた夏至のお祭りのような気がしてなりません。21日の夕方以降、メトロに乗り込み中心部へ向かう(異常な混みようでした)若い人たちの異様な目の輝きを見るにつれ、そんな印象を持たざるをえませんでした。

モンマルトル徘徊②

2006-06-22 01:35:07 | パリ
昨日に引き続き、モンマルトルです。今日は、観光編。(肝硬変といきなり変換されてしまいました。パソコンも持ち主の年齢が分かっているようです。)


人物編から観光編へのつなぎといえば、これ。壁抜け男です。マルセル・エイメの原作で、ミュージカルがヒットしました。この壁抜け男は、エイメの住んでいた建物のすぐ脇にいつもいます。

そして、忘れてはいけないのが、テルトル広場の似顔絵描き。中には、写真右の男性のように紙きりで似顔絵を作っている人もいました。

画家が出てくれば、次はここ。Le Bateau Lavoir(洗濯船)。かつてピカソやその仲間たちが住んだ建物です。ピカソはここで『アヴィニョンの娘たち』など傑作を描くとともに、アポリネール、マックス・ジャコブラらとの親交を深めたそうです。セーヌに浮かぶ洗濯船に形が似ていることからの命名で、1970年に消失し、その後再建されています(皆さんご存知のことですよね)。

画家といえば、飲み代を絵で清算したが画家たちがいて、その絵から店の名前が付いたのが、ご存知"Au Lapin Agile"。シャンソニエですね。跳ねウサギの絵は近くのモンマルトル美術館にあるはずです。昔3度ほど行きましたが、いつも奥の隅のほうにしか座らせてもらえなかった恨みがまだ消えていません(執念深い?)。

Au Lapin Agile(跳ねウサギ)の前にあるのが、パリ市内唯一のぶどう園。秋には盛大な収穫祭があるそうですので、今年はぜひ写真を撮りに行こうと思っています。

モンマルトルは、起伏のあるきれいな街並みで、手入れの行き届いた庭を持つ家・建物も多くあります。思わず入り込んでしまう観光客も多いのでしょう。こんなプレートを見つけました。Propriete Privee Defense D'Entrer(私有地につき立ち入り禁止)。

こんな注意書きもありました。Attention! Residence sous Controle Electronique Radars et Maitre-Chiens(注意!このレジデンスはレーダーと番犬によって管理されています。)観光客へのメッセージなのか、泥棒よけなのか・・・。観光客の多い街は、観光客対策も大変なようです。

モンマルトル徘徊①

2006-06-21 03:15:12 | パリ
サクレクール寺院を中心に、モンマルトルの丘を歩いてみました。

写真が多いので、2回に分けてご紹介します(毎日更新のため?!)。

今回は、人物編。いろいろな人がいました。もちろん観光客の中にも、そして観光客を迎える側の人の中にも。

まずは、パントマイムというか、一見石膏か何かの像のようですが、実は生きた人間。時々近寄ってきた人の記念写真のお願いに応じて手や顔を動かしたりしていました。身体に塗ったドウランが汗で落ちないよう差していたのでしょう、紺色の日傘が全身の白ととてもマッチしていました。

夏のモンマルトルにスキーの格好の青年が現れました。5~6人の仲間はお揃いのTシャツ。スピーカーで音楽を流しながら、スキーの板と木製のそりを持って練り歩いていましたが、サクレクールの前の斜面をやおらそりで滑り始めました。この青年、結婚の記念に目立つことをしようと、仲間と一緒にこんなことをやったそうです。滑った後は、拍手喝采でした。

次は車椅子のおじさん。胸にマイクを固定させて、しゃべりながら、銅線と布地で器用に人形を作っていました。目や口までつけて、まるでセサミストリートに登場する人形にそっくり。モンマルトルとは特に何も関係ないのでしょうが、記念に買っていく人も結構いました。

大きなオルゴールを回しながらシャンソンを歌っている女性です。暑いせいか、歌うよりも観客とのおしゃべりのほうが長かったですね。面白いおばさんです。

パリといえば、アコーデオン。しかし、枯葉の舞う季節にはぴったりですが、この夏空の下では、ちょっと・・・。パラソルの下で歌っていましたが、元気がなかったですね。

坂道を歩いていると、突然、救急車のサイレンが。すぐ近くの公園で止まったので、見に行ってみました。どうも、暑さの中急な階段を上っていて心臓の調子がちょっと悪くなった観光客がいたようです。パリの救急隊員、てきぱきとした対応で、安心できそうです。

夏の太陽があるところどこでも、すぐ日光浴。サクレクール前の斜面も、ご覧の通りです。

観光シーズン、真っ盛り。観光客も迎える側も、なかなか個性的です。