50歳のフランス滞在記

早期退職してパリへ。さまざまなフランス、そこに写る日本・・・日々新たな出会い。

新居大公開

2006-05-31 05:24:00 | パリ
6月からの契約で、別のスチュディオを借りることにしました。30日、その鍵をもらってきましたので、その内部を一挙大公開(そんな大それたものではないですが)しちゃいます。

場所は、トロカデロの近く、凱旋門とエッフェル塔のちょうど中間で、どちらへも歩いて15分くらいです。メトロの駅へは歩いて4分。古い建物の中庭に2棟追加して建てられた建物の日本式で2階(フランス式で1階)。広さ28m2です。


入ってすぐ右手が、バス・トイレ。一応浴槽つきですが、給湯がタンク式ですので、お湯を浴槽に溜めるとたぶん途中でお湯がなくなってしまいます。浴槽でシャワーというタイプですね。実際は写真以上に狭く、トイレに座ると膝が浴槽に当たってしまいます。


次が、ダイニングキッチン。冷蔵庫・電子レンジ・洗濯機つきです。4年前に改装したそうで、ここが一番きれいです。


そして一番奥が、居間兼寝室。シンブルのベットと伸ばすとベットになるソファ(ソファベット)が備えられています(ただし寝具は自分で用意)。

こうした設備に、自分のTV・掃除機・PC・重油ストーブ、そして身の回りのものを運び込むことになります。TVとストーブは重いのでタクシーを使おうと思っていますが、それ以外は大して重くないので、メトロを使って少しずつ自分で運ぶことにしました。29日でソルボンヌの試験も終わりましたので、時間だけはいくらでもありますので、ゆっくり運ぼうと思います。


最後に入り口を振り返ると、このようになっています。

古い建物(パリにはもっと古い住居がいっぱいありますが)ですので、壁の一部に何かを剥がした跡や、天井に小さなヒビが入っていたりしますが、とても清潔な物件です。大家さん(フランス人ですが、奥様が日本人)がとても親切でいろいろとアドバイスをくれますし、直前まで住んでいた日本人女性がとてもきれいに使っていたようで、思った以上にきちんとした住まいです。物件によっては日本人女性希望というのが結構多くありますが、きれいに使うということからも、家主側の希望も分かるような気がします。

この物件、日本語情報誌で見つけたのですが、どうも以前より物件は見つけやすくなっているような気がします。といっても、「以前」というのはいろいろな市販されている本などからの情報なのですが、学生というだけで門前払いになってしまうといった情報がいっぱいでした。しかし、どうも最近はそんなに厳しくないようです。家賃も強気で高く設定されていた物件が、なかなか借り手がいなくて10%~15%下げられていたりして、見つけやすい状況になりつつあるのではないかと思います。

さて、ここであと何年のパリ暮らしになりますか・・・。

客寄せパンダ。

2006-05-30 05:16:38 | パリ
客寄せ、といえば、パンダ。客寄せパンダ。いつ頃からそう言われるようになったのでしょうか(パンダが上野動物園に来てからなのでしょうね)。

いずれにせよ、客寄せといえばパンダ。その通りのプロモーションが、パリ東郊のカルフールで行われていました。お買い上げ毎の抽選で花をプレゼント、といった感じのプロモーションなのですが、その中心にパンダの着ぐるみがいました。


パンダはこちらでも子供たちに人気があるようですね。それもそのはず、西欧にパンダをはじめて紹介したのはフランス人のダビッド神父で、1869年のことだったそうです。フランスとパンダ、何かの縁があるのでしょう。子供たちは着ぐるみパンダに触られて大はしゃぎです。

こうしたプロモーションは、どこの国でも効果的なようです。

ところで、カルフール。祖国・フランスではこんなにうまく行っているのに、日本からは撤退してしまいましたよね。店舗は8ヶ所残っていますが、今はイオン・マルシェが経営しています。確か韓国からも撤退しています。どうも、財閥、系列や長いお付き合いを大切にするマーケットでは、外資系の流通は難しいようです。

その点、その時点でメリットがある方を(時に個人的メリットだったりしますが)躊躇なく選ぶ中国ではうまく行っています。しかし、同じ中国でも香港からは撤退しました。香港では小さなスーパーがたくさんあり、そこで買い物をする消費パターンが定着してしまっていて、それを変えることができなかったようです。

カルフールのアジア諸国からの撤退。それぞれの国の事情もあるでしょうが(どこの国にも特殊事情はあります)、進出の仕方を含めカルフールの戦略に問題はなかったのでしょうか。戦略作りの天才、カルロス・ゴーン氏に聞いてみたいものです。

28日は、母の日。

2006-05-29 03:22:57 | パリ
何を遅れたことを、と思われるかもしれませんが、フランスでは母の日(la fete des meres)はふつう5月の最終日曜なんです。ふつう、と言うのは、復活祭の後7度目の日曜日にPentecote(パントゥコト)というカトリックのお祝いがあり、その日と重なると母の日は6月の第1日曜日になるからです。「母」も宗教には勝てないようです。

母の日といえば、カーネーション。日本ではそう決まっているようなものですが、こちらではカーネーションは殆ど見かけません。もちろん、花は母の日のプレゼントの代表なのですが、カーネーションというわけではないようです。

ご覧のように、バラとかいろいろな花が花屋の店頭を飾っていますが、カーネーションはありません。語源といわれているラテン語(incarnation=肉色)から肉欲(古い言葉でスミマセン)を連想するようで避けているのだ、という説があります。

ところで、カーネーションを品種改良などで今のカタチに育て上げたのは19世紀のフランスの園芸家だそうです。でもそのフランスではあまり見かけない。皮肉なものです。しかしお隣のスペインとモナコではカーネーションが国花。面白いものですね。

種類はともかく、やはり一番多いのは花のプレゼント。今日は、朝から多くの人がブーケを買い求めていました。

子供も大人も、今日はお母さんへ感謝のプレゼント。花以外にも、キッチングッズや宝石、アクセサリーなどのプレゼントをする人もいるとか。

もちろんお菓子屋さんもしっかりプレゼント品を揃えていました。

こうした母の日のプレゼントにも、社会の変化が影を落としているようです。家族の変化。離婚や再婚などのために、片親家族・再婚家族などいろいろなカタチの家族が増え、母の日にプレゼントを贈る相手がいなかったり、複数だったり、複雑になってきています。そのあたりを考慮してか、母の日のために幼稚園や小学校で描いていたお母さんの絵をやめたといった記事を以前見かけました。親も大変ですが、子供も大変な時代です。

パリ国際大学都市

2006-05-28 02:55:54 | 学校
27日、ソルボンヌのフランス語・文明講座の終了試験がありました。

初級1が150人、初級2が400人、中級が500人、上級1が400人、上級2が150人(それぞれ概算)で、あわせて約1,600人の試験になるので、特別な試験会場で午前・午後に別れて行われました。

会場は、RERのB線で南へ、Cite Universitaire(大学都市)の次の次にあるLaplaceという駅のすぐそばにあります。

上級の試験は、文法・語彙が1時間、ディクテ(書き取り)が30分、レジュメと作文で1時間半の合計3時間でした。レジュメと作文のテーマは、「多様な言語を守る必要性」でした(英語に負けてなるものか!?)。文法を中心に相変わらず難しかったですね。

今日の試験が50点満点。これに、語学のクラスで時々行われている試験の平均点が20点、それに口頭試問と発音のクラスの点数が合わせて30点。合計100点で、50点取れれば合格です。でも、難しいんですよ。結果は来月中旬です。

試験の後、2駅のところにあるパリ国際大学都市のレストランで昼を食べてきました。写真が、その中央管理棟みたいな建物です。この中に、図書館、劇場、プール、銀行などが揃っているそうです。

この国際大学都市、1920年に発案され、さまざまな国の学生・研究者へ住居をはじめ学問に専念できるよう多くのサービスを提供しようと1925年にオープン。現在38の建物(多くが外国館)があり、約5,500人が暮らす街になっています。若かりし頃、ここに暮らした日本人研究者も多いそうです。

日本館は、薩摩次郎八氏が私財を投じて作らせた建物で、1929年の開館。広い日本庭園と藤田嗣治の絵が来場者の目を楽しませているそうです。さまざまな国籍を持つ住民同士が交流できるよう、それぞれの館では自国の居住者を70%以下に抑えているとか。

しっとりと落ち着いたいい街でした。(ただし、レストランの食事は、パリ市内の同じ学食(CROUS)にくらべると、ちょっと残念。でも、土曜日の昼で利用者がいつもより少なかったせいかもしれませんし。まっ、2.7ユーロ(380円)ですから、贅沢は言えません。)

稼げ、稼げ、今がチャンス!

2006-05-27 02:49:30 | スポーツ
最近、サッカー選手の出てくるCFをよく見かけます。

多いのはやはりジダンで、スポーツ用品、保険会社、食品などに出ています。そしてもう一人目立つのが、シセ。スポーツ用品と音響機器。日本ではまだそれほど知名度もないかもしれませんが、シセ、こちらでは不思議と人気があります。

そのほか主な選手もいろいろと広告に出ています。ワールドカップを前に今が稼ぎ時。でもちょっと目立ちすぎたせいでしょうか、フランスサッカー協会は、選手に自粛を要請。サッカーに集中するように、というイエローカードです。

ところで、フランスのサッカー選手は、いくらくらいの収入があるのでしょうか。ちょうどいい資料があります。

23日のLe Figaro(フィガロ紙)に出ていた記事です。
・ジダン :1,500万ユーロ(約21億5,000万円)
・アンリ : 980万ユーロ
・ヴィエラ: 750万ユーロ
・トレゼゲ: 710万ユーロ
・マケレレ: 510万ユーロ
トップ5がこのようになっていて、ブルー(ナショナルチーム)11位のGKバルテスで300万ユーロ(約4億3,000万円)となっています。

多いと思いますか、意外と少ないと思いますか? これくらいの収入だそうです。ただ、一つの特徴は、フランス国内でやっている選手よりも海外でやっている選手のほうが収入が多いということです。イギリス、スペイン、イタリア、・・・やはりこれら3カ国のチームのほうが豊かなようです。これでは、みんなフランスを離れてしまいますよね。フランスのリーグが活性化しないのが残念です。
*因みに世界一は、あのロナウジーニョで2,300万ユーロ。続いてベッカム(1,800万ユーロ)、ロナウド(1,740万ユーロ)というのがトップ3だそうです。

さて肝心のサッカー。代表チームは、残雪も見えるアルプスのふもとで練習を続けています。

2人のキーパー(バルテスとクペ)の間で心理的軋轢があったりはしますが、まずは順調にきているようです。ワールドカップ、6月9日の開幕。いい試合、楽しいプレーを期待しましょう。

パリジェンヌとタバコ。

2006-05-26 01:25:20 | 自然・環境・健康
この女性が手にしているものは、いったい何でしょうか。

指先にはさんでいるのは、タバコ。シガレットに間違いありません。

で、場所はどこでしょう。歩道なら特に珍しくもなく、写真に撮ったりなどしないのですが、ここはメトロの中。きっと、メトロを待つ間にタバコを吸っていて(1991年から鉄道の駅など公共の施設では禁煙になっているはずなのですが・・・)、吸い終わらないうちにメトロが来てしまったので、火だけ消してそのまま持ってきたのでしょうか。メトロを降りたら、また火をつけて吸うのでしょうね。

40代くらいの中年女性でした。長年吸っていて、やめられないというか、やめる気がないんでしょうね。喫煙大国、フランス。しかし、平成11年のJTの調査によると、喫煙率は日本男性が54%で、フランス男性は40%。日本人のほうがタバコ好きなんですね。でも、フランスは女性の喫煙者が多いですから、全体では日本より喫煙率が高いかもしれませんね、データがないので断定はできませんが。

でも、ここでも禁煙の場所が増えて、ヘビースモーカーには次第につらい状況になりつつあるようです。

上に書いたように15年も前から公共の施設では禁煙です。しかもこの春、CPE(初期雇用契約)騒動の陰に隠れてしまいましたが、レストラン・カフェを禁煙にする法律案がありました。しかし、いろいろなところから事前に反対の声が上がり、結局CPEの二の舞を避けたい政府は法案採択をやめたそうです。

ということで、カフェやレストランでの喫煙は守られたようですが、意外やフランス人の四人に三人はレストランで他人のタバコの煙を迷惑だと感じているそうです。吸わない人はそう思うでしょうが、この数字からすると、自分は吸うが、他人の煙は迷惑だという人も結構いるようですね(やっぱり!)。

風邪?

2006-05-25 03:51:56 | 自然・環境・健康
最近、いろいろな所でクシャミを繰り返す人や鼻をかむ人に遭遇します。

変な天候のせいで風邪を引いている人が多いのだろうと思っていました。ところが、テレビのニュースによると、今の季節はアレルギーを起こす人が多いのだそうです。

程度の差はあれ、なんと1,500万人がアレルギーを抱えているそうです。実にフランス人4人に1人の割合。実に多いですね。

症状のひどい人は、病院で治療を受けている。日本と同じようですね。原因としてはいろいろあるそうです。

この表にあるように、ノミなども原因に入っていますが、もっとも多いのは・・・

やはり、草花や木々の花粉だそうです。世界中いろいろな所で花粉にアレルギーを起こす人が多いということは、やはり自然から離れてしまって、人間が弱くなっているからなのでしょうか。Return to nature! 人間も自然の一部なのですものね。

SIDA

2006-05-24 02:57:22 | 自然・環境・健康
先週末、パリで多くの人が集まるイベントがありました。

すごい数ですね。多くの人が、白い風船を持っています。三色旗(フランス国旗とは違うようです)を持った人もいます。

みんなが見上げているところにはステージがこしらえられています。そして、そこでは・・・

そうです、コンサートが行われました。何のコンサートか? 実はエイズへの理解と、エイズに立ち向かう団結を求めるコンサートだったんですね。右端に、シンボルのピンクの曲線とSolidalite(団結)の文字が見えます。みんなが手にしている白い風船にもシンボルが印刷されています。また画面に登場している三色旗は、確か同性愛の旗でしたよね。

フランスは、ヨーロッパでもエイズ患者・感染者の多い国(データによってはヨーロッパ一だったり、スペインについで2位だったりします)。そのためでしょう、よくエイズキャンペーンが行われています。

先月も多くのテレビ局が同時にエイズキャンペーンを行いました。特番もありましたし、写真の左上にあるように常に画面にキャンペーンロゴを出していました。

また、驚くようなデータ(世界中では毎日8,500人がエイズで死んでいる)も示し、一人ひとりの自覚を呼びかけていました(フランス語では、エイズのことはSIDAと表記されます)。キャンペーンの効果が発揮されることを祈っています。

変な天気。

2006-05-23 04:10:32 | 自然・環境・健康
先週から、変な天気が続いています。

晴れていたかと思うと、急に雲が広がり薄暗くなる。すると、非常に強い風とともに叩き付けるような大雨。しかしそれも30分~1時間で、また青空が広がる。しかし数時間すると、また台風のような暴風雨。晴れと暴風雨の繰り返しです。

あまりに強い風のため、牧草地帯では木々が折れるだけでなく、家畜にまで被害が広がっているようです。

都市部でも街路樹が根こそぎにされています。

滞仏の長い人の話だと、晴れたり急に雨になったりの繰り返しは3月頃にあるのが一般的なようなのですが、今年は一番気持ちのいい気候のはずの5月にあり、しかも風が例年以上に強いようです。

これも異常気象なのでしょうが、変だといえばヨーロッパの天気図、特にその前線のカタチです。

22日の“Le Figaro”(フィガロ紙)に載っていた天気図ですが、前線が馬蹄形をしています。時々渦を巻いた前線も見かけます。日本にいた頃は、前線は一直線か、低気圧のところが山になっている折れ線だと思っていたのですが、全く違ったカタチの前線もあるのですね。ところ変われば、という言葉が天気図にまで当てはまるとは思ってもみませんでした。

ところで、こんな異常気象を予知してたかのようなすぐれモノを見つけました。

カフェを始め多くの店の立ち看板が強風に倒されている中、この看板は脚の部分が蛇腹になっているため、強風が吹けば逆らわずに傾き、風が止めば自力でで立ち直れるようになっています。まさに、柳に枝折れなし。うまく作ったものです。

クルマ売ります。

2006-05-22 03:53:45 | パリ
おや、クルマに何か貼ってありますね。

何でしょう、近づいてみましょう。

このクルマ売ります、という案内ですね。ルノーの1,500cc、2003年10月新車登録、19,100km走行、エアバッグ・エアコン・ABS・CDプレーヤー付で12,300ユーロ(およそ175万円!)。クルマはもともと高いようなのですが、ユーロ高のせいでいっそう高く感じられますね。

こういったオーナーによる中古車直接販売の案内、よく見かけます。案内の貼ってある場所も、サイドが多いですが、

リヤウィンドーだったり、

フロントガラスの場合もあります。

価格や条件もさまざまです。

車種はゴルフ、198,000km走行(!)で4,900ユーロ(約70万円)。

38,000km走行、エンジンは万全、1,700ユーロ(約24万円)。

値付けもさまざま、強気の人もいれば、そうでない人も。でも、安いのにはそれなりの理由があるのかもしれませんし。どんなクルマがいくらくらいで売られているのか・・・そんなことを見て行くのも街歩きの楽しみの一つです。