フランス人はお高くとまってるからな~、というお高いではなくて、今日のテーマは、文字どおり、高い。物価が高い、やってられない! という話題です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/0f/4e76fef6f2c39ab11b0d81db59fd9ad4.jpg)
29日のフィガロ紙ですが、フランス、物価の高い国、という見出しです。では、実際、どう高いのでしょうか・・・
調査した国は25カ国。ヨーロッパ22カ国の首都とアメリカの主要6都市、それに北京、上海、東京で、計29都市・・・???合計すると31都市ですよね、でも記事には確かにこう書いてあります。崇高な観念とは関係ない少々の事は気にしないお国柄、しかも単純な計算間違いは店頭などでもよくあることですから、気にしないことにしましょう。とにかく、欧米と中国、日本の29都市ほどで実施した消費者物価の調査によると、パリは安いほうから21番目(高いほうから9番目と言いってくれたほうが分かりやすいのですが、せっかくフランスは物価の高い国と見出しでも言っているのですから・・・これもお国柄でしょうか)。では、どんな商品が調査の対象になったのでしょうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/c2/be5cacf70440312d7cce9767923844af.jpg)
記事は26商品を対象にした調査といっていますが、紙面に写真つきで紹介されているのは24商品。あと2商品あるのか、はたまた24商品が正しいのか・・・細かいことは言わないようにしましょう。何せ、ここは、フランス。さて、記事によると、ソフトドリンク片手にDVDを楽しむのに最も安上がりなのは、上海。DVD(『カジノ・ロヤイヤル』)と缶入りコーラの料金の比較なのですが、それぞれ最も安いのは、24商品の一覧表を見ると、上海ではなく北京! パリから見れば、極東の都市が北京でも上海でも同じなのでしょうね・・・愚痴はともかく、要は、中国が最も安い。DVD=6.13ユーロ、コーラ=0.20ユーロ。それに対して、パリはそれぞれ25.32ユーロ(29都市中最も高い)に1.04ユーロ(最も高いのはノルウェーで1.69ユーロ、コーラ33cl缶が280円です!)。では、同じような生活水準のドイツはどうかというと、それぞれ、19.32ユーロと0.46ユーロ。やはり、パリのほうが高い。パリは、物価高。
全商品を通して見た場合、最も高いのはノルウェーだそうですが、これはVAT(付加価値税)が高いからだそうです。そして、対象商品の中で特にパリが高いのは、DVD、コーラ以外に、ビッグマック、ガソリン、生理用品だそうです。ということは、パリのマクドは高い・・・因みにビッグマックセットは高いところで6.05ユーロ(約1,000円)。店によって価格が異なるのですが、いずれにせよ、高いはずです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/bc/95d73ae6ee896b35a1351fb6cce920d6.jpg)
(経済面の一面。最上部で中面にあるこの記事を紹介していますが、写真はビッグマックですね)
こうした物価高について、アナリストは次のように言っています。物価が高いのは、それだけでは特に問題にはならない。給与水準との比較だ。もし物価がある国より2倍高いとしても、給与水準が3倍あれば、購買力はより高いということになる。肝心なのは、購買力だ。
なるほど、そういうことですね。でも、外国からの留学生などにとっては、物価高は、痛い。でも、痛いのはフランス人も同じなのでしょう、サルコジ大統領に、多くのフランス人が最も望んでいることのひとつが、購買力の向上。“le pouvoir d'achat”という購買力を意味する文字が新聞紙上に踊らない日はありません。購買力のアップ・・・方法は、給与を上げるか、物価を下げるか。給与を上げるのでしょうね。サラリーを上げろという言い方はちょっとストレートすぎてはしたないので、いかにも経済学的高尚な要求のように聞こえるよう購買力の向上と言っているような気もしますが・・・
また、世界共通の商品の価格が国によって異なっているそうです(当然ですね)。例えば、ノキアの携帯N95、パリでは669ユーロしますが、ポルトガルでは579ユーロ、ニューヨークでは508ユーロ。こんなにも違うそうです。一般的に、フランスは流通間の競争が少ないので、消費者価格が高いままになってしまうそうです。このことが、フランスの購買力を5%引き下げているとこの記事は言っています。
ところで、ここまで、我らが日本が話題にのぼってきませんね。以前なら、物価高世界一、とか言われていたのですが、どうしたのでしょう。確かに、調査対象商品が異なるので、それほど高くないのかもしれないですね。でも、一覧表をよく見てみると・・・Ipod、一番安いのは日本。マイクロソフトのXBox、最も安いのは日本。任天堂のWii、最も廉価なのは日本。ノキアの携帯、最安値は日本。ソニーのプレイステーション、日本。ソニーのデジタルビデオ、これも日本。アルコールのウォッカ、これまた日本。ウォッカを飲みながらIT機器に囲まれて暮らすのに最も安上がりな主要国は、どうやら日本になってしまっているようです。逆に日本が最も高い商品はひとつもありません。ユーロに換算していますので、ユーロに対する円安が大きく影響しているとは思いますが、日本は物価安! それに対する、フランスの物価高!! 華の都パリは、物価高です! 特に日本と比べて・・・週末前に、元気の出ない話題で、恐縮です。
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29日のフィガロ紙ですが、フランス、物価の高い国、という見出しです。では、実際、どう高いのでしょうか・・・
調査した国は25カ国。ヨーロッパ22カ国の首都とアメリカの主要6都市、それに北京、上海、東京で、計29都市・・・???合計すると31都市ですよね、でも記事には確かにこう書いてあります。崇高な観念とは関係ない少々の事は気にしないお国柄、しかも単純な計算間違いは店頭などでもよくあることですから、気にしないことにしましょう。とにかく、欧米と中国、日本の29都市ほどで実施した消費者物価の調査によると、パリは安いほうから21番目(高いほうから9番目と言いってくれたほうが分かりやすいのですが、せっかくフランスは物価の高い国と見出しでも言っているのですから・・・これもお国柄でしょうか)。では、どんな商品が調査の対象になったのでしょうか。
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記事は26商品を対象にした調査といっていますが、紙面に写真つきで紹介されているのは24商品。あと2商品あるのか、はたまた24商品が正しいのか・・・細かいことは言わないようにしましょう。何せ、ここは、フランス。さて、記事によると、ソフトドリンク片手にDVDを楽しむのに最も安上がりなのは、上海。DVD(『カジノ・ロヤイヤル』)と缶入りコーラの料金の比較なのですが、それぞれ最も安いのは、24商品の一覧表を見ると、上海ではなく北京! パリから見れば、極東の都市が北京でも上海でも同じなのでしょうね・・・愚痴はともかく、要は、中国が最も安い。DVD=6.13ユーロ、コーラ=0.20ユーロ。それに対して、パリはそれぞれ25.32ユーロ(29都市中最も高い)に1.04ユーロ(最も高いのはノルウェーで1.69ユーロ、コーラ33cl缶が280円です!)。では、同じような生活水準のドイツはどうかというと、それぞれ、19.32ユーロと0.46ユーロ。やはり、パリのほうが高い。パリは、物価高。
全商品を通して見た場合、最も高いのはノルウェーだそうですが、これはVAT(付加価値税)が高いからだそうです。そして、対象商品の中で特にパリが高いのは、DVD、コーラ以外に、ビッグマック、ガソリン、生理用品だそうです。ということは、パリのマクドは高い・・・因みにビッグマックセットは高いところで6.05ユーロ(約1,000円)。店によって価格が異なるのですが、いずれにせよ、高いはずです。
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(経済面の一面。最上部で中面にあるこの記事を紹介していますが、写真はビッグマックですね)
こうした物価高について、アナリストは次のように言っています。物価が高いのは、それだけでは特に問題にはならない。給与水準との比較だ。もし物価がある国より2倍高いとしても、給与水準が3倍あれば、購買力はより高いということになる。肝心なのは、購買力だ。
なるほど、そういうことですね。でも、外国からの留学生などにとっては、物価高は、痛い。でも、痛いのはフランス人も同じなのでしょう、サルコジ大統領に、多くのフランス人が最も望んでいることのひとつが、購買力の向上。“le pouvoir d'achat”という購買力を意味する文字が新聞紙上に踊らない日はありません。購買力のアップ・・・方法は、給与を上げるか、物価を下げるか。給与を上げるのでしょうね。サラリーを上げろという言い方はちょっとストレートすぎてはしたないので、いかにも経済学的高尚な要求のように聞こえるよう購買力の向上と言っているような気もしますが・・・
また、世界共通の商品の価格が国によって異なっているそうです(当然ですね)。例えば、ノキアの携帯N95、パリでは669ユーロしますが、ポルトガルでは579ユーロ、ニューヨークでは508ユーロ。こんなにも違うそうです。一般的に、フランスは流通間の競争が少ないので、消費者価格が高いままになってしまうそうです。このことが、フランスの購買力を5%引き下げているとこの記事は言っています。
ところで、ここまで、我らが日本が話題にのぼってきませんね。以前なら、物価高世界一、とか言われていたのですが、どうしたのでしょう。確かに、調査対象商品が異なるので、それほど高くないのかもしれないですね。でも、一覧表をよく見てみると・・・Ipod、一番安いのは日本。マイクロソフトのXBox、最も安いのは日本。任天堂のWii、最も廉価なのは日本。ノキアの携帯、最安値は日本。ソニーのプレイステーション、日本。ソニーのデジタルビデオ、これも日本。アルコールのウォッカ、これまた日本。ウォッカを飲みながらIT機器に囲まれて暮らすのに最も安上がりな主要国は、どうやら日本になってしまっているようです。逆に日本が最も高い商品はひとつもありません。ユーロに換算していますので、ユーロに対する円安が大きく影響しているとは思いますが、日本は物価安! それに対する、フランスの物価高!! 華の都パリは、物価高です! 特に日本と比べて・・・週末前に、元気の出ない話題で、恐縮です。
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