黄金の国といっても、ジパング、日本のことではありません。THRACES、日本語ではトラキア、どこかで習った記憶はありませんか。紀元前数千年頃から(最近の発掘では紀元前4,000年頃の金製品が見つかっています)バルカン半島に住んでいた民族で、紀元前6~3世紀にかけては文化も成熟し、ホメロスやヘロドトスにも称えられる一大勢力になっていたそうです。その民族が残した金製、銀製の工芸品がブルガリアで多く発掘されています。その作品がいま、パリのジャックマール・アンドレ美術館(Musee Jacquemart-Andre)で展示されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/a2/b74e3576e3fa742bb92bc02dfd5d6a1c.jpg)
まずは、この美術館のご紹介から。銀行家で大資産家であったエドアール・アンドレとその妻で画家でもあったネリー・ジャックマールが集めた美術品を、8区、オスマン大通り(Boulevard Haussemann)に面した彼等の豪邸に展示しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/06/1775d87a63ba56f4d45fd5b7d6c2d6e9.jpg)
イタリア美術を中心に充実した収蔵品です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/4b/a3b23009daad15e99e122dc52f5dada3.jpg)
また、下の写真(寝室)のようなプライベートルームも公開しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/80/4daf2cd8ea62184ef8a78984bcf02701.jpg)
なお、ダイニングルームは、カフェになっています。優雅な気分になれる空間です。
さて、今回の特別展、タイトルは、“L'OR des THRACES~Tresors de Bulgarie”(トラキアの金~ブルガリアの至宝)。とても紀元前6~3世紀、つまり2,600~2,200年も前の作品とは思えない、精巧な作品です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/3f/e592af7acb6bdca5d3ffedc6573b23d9.jpg)
金製の装身具ですが、実にきれいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/32/34c6cfd9ae30360cdde779a5a36f0fd1.jpg)
これは水入れと装飾品でしょうか。細かいところまで見事に制作されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/a9/b2b287f39b088f7c1c020993b2d33f29.jpg)
これは銀製。美しいフォルム。実に素晴らしい!
こうした素晴らしい工芸品を残しながら、歴史の波間に消えていってしまった民族。その遺品が発掘されるに従い、偉大さが蘇ってきます。ヘロドトスによれば、民族としての人口は多かったにもかかわらず小国に分裂していたため、政治的・軍事的には大国になれず、他の民族に征服され、同化していってしまったそうです。ギリシア神話ではオルフェやディオニソスがトラキアの出身とか。もしかすると、このような民族、他の地域にもいるのかもしれないですね。歴史の闇の中から蘇る黄金の国―――ロマンを感じさせます。この展示会、1月末までの開催です。
明日から、2007年。新しい年が、皆さんにとってより輝かしいものになりますように。良いお年をお迎えください。
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まずは、この美術館のご紹介から。銀行家で大資産家であったエドアール・アンドレとその妻で画家でもあったネリー・ジャックマールが集めた美術品を、8区、オスマン大通り(Boulevard Haussemann)に面した彼等の豪邸に展示しています。
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イタリア美術を中心に充実した収蔵品です。
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また、下の写真(寝室)のようなプライベートルームも公開しています。
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なお、ダイニングルームは、カフェになっています。優雅な気分になれる空間です。
さて、今回の特別展、タイトルは、“L'OR des THRACES~Tresors de Bulgarie”(トラキアの金~ブルガリアの至宝)。とても紀元前6~3世紀、つまり2,600~2,200年も前の作品とは思えない、精巧な作品です。
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金製の装身具ですが、実にきれいです。
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これは水入れと装飾品でしょうか。細かいところまで見事に制作されています。
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これは銀製。美しいフォルム。実に素晴らしい!
こうした素晴らしい工芸品を残しながら、歴史の波間に消えていってしまった民族。その遺品が発掘されるに従い、偉大さが蘇ってきます。ヘロドトスによれば、民族としての人口は多かったにもかかわらず小国に分裂していたため、政治的・軍事的には大国になれず、他の民族に征服され、同化していってしまったそうです。ギリシア神話ではオルフェやディオニソスがトラキアの出身とか。もしかすると、このような民族、他の地域にもいるのかもしれないですね。歴史の闇の中から蘇る黄金の国―――ロマンを感じさせます。この展示会、1月末までの開催です。
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